劇場公開日 2024年3月15日

  • 予告編を見る

「渡らない鴨一家の一大決心の旅を心優しく描く。飛翔感と美しい風景。麻生久美子、池村碧彩とベテラン声優勢の好演。」FLY! フライ! ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5渡らない鴨一家の一大決心の旅を心優しく描く。飛翔感と美しい風景。麻生久美子、池村碧彩とベテラン声優勢の好演。

2024年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

池から出たことのない渡り鳥一家が、初めての旅に出る一大アドベンチャー。
その大冒険を描くファミリー・ドラマで、「ミニオンズ」のイルミネーションの作品。

お母さん鴨の声を、麻生久美子が演じるということで、鑑賞決定。
優しく暖かく常にポジティブで夢を持った母親役を見事に好演。
父親役の堺雅人も、心配性だけれど妻に押されて旅に出て、考えを改めて前に進む様を気持ちよく演じる。
その小さな娘役の、池村碧彩(ミュージカル「SPYXFAMILY」アーニャ役決定!)も可愛くて上手い!
予告編の「ハグしてあげる」が最高です。
他にも、おじさん役の羽佐間道夫(なんと原語版ではダニー・デヴィート!そっちも捨てがたかったが…)、野沢雅子、関智一などベテラン勢の競演が嬉しい!

鴨の話だから、面倒なことは考えず、ただただ気楽に楽しめる。
正直、もう一味、欲しくなるところではありますが。
アニメ表現では、当然飛翔感、浮遊感、さらに池、海、滝など水の表現、旅路の壮大な自然の風景、カラフルな極彩色の鳥たちなど、ビジュアルも美しい。

地球温暖化のせいか、一部の渡り鳥が、渡りをしなくなったという事実もあるという。
また、渡りに参加できない弱い鳥に付き合ってとどまる鳥も観察されたこともあるというから、これまで渡らなかったのは、年老いたおじさんへの配慮だったかもしれない。
というパンフレットのレビューの言葉も、ちょっと考えてしまう、優しい映画でした。

ITOYA