劇場公開日 2024年1月19日

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「メタファー(隠喩)として」みなに幸あれ 新米エヴァンゲリストさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0メタファー(隠喩)として

2024年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

観ている最中、観終わってしばらくは
意味が理解できなかった。

ただ劇中で、
酷い状況に置かれている描写があって
なんでだろう?と思い、
その酷い状況が解放された時、
酷い状況を強いた側が、
呪いが発動したように、血を流し始める。
なんだこれは?
と思っていたんだけれど、
観終わった翌日、
風呂に浸かっていた時に、
ハッとした。

世の中の幸せの裏側には、
見ないこと見て見ぬ振りをすること
話さない、話すことを禁じられて
堪える人たちが
強要される人たちいるのではないか?
そういった沈黙せざるを得ない
沈黙を強いられる人たちの上に
【幸せ】が積み上がってるのではないか?

誰もが持っている後ろ暗さ、
語られたら終わってしまう秘密、
これらを暴露されたら、
それを強いていた側が、
血を流し、社会的に抹殺される。

自分の幸せを守る側は
それの何が悪いの?
主人公に対して、
「あなたも知ってるくせに知らないフリ?」
と言ってくるのか、と。

とするなら、
かなりパンチの効いた作品だなと。

ホラーというより、
風刺映画に感じた。

新米エヴァンゲリスト