劇場公開日 2024年1月19日

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「強烈なメッセージ性のある異色作。説明不足過ぎるのが残念。」みなに幸あれ ぬゑさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0強烈なメッセージ性のある異色作。説明不足過ぎるのが残念。

2024年2月8日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

強烈なメッセージがある作品でした。
見終わった後にタイトルを見た時に「うわぁ、すっごい皮肉なタイトル…」と思いましたし、キャッチコピーが「地球上の幸せには、限りがある」とのことですが、なるほど、言い得て妙だと納得しました。

世の中には当然のように溢れてるもの、食べ物だったり衣服、電化製品、娯楽もスポーツも。
そういったもので豊かに暮らす一方で、に、地球では、必ず誰かが苦しんでいるもの。
それは家畜だったり、貧困にあえぐ人々、紛争や戦争で犠牲になる人だったり。
そういった存在とは直接関係なくとも、そういった存在がいることを忘れてはいけないし、それを「誰かが犠牲になるなんて間違ってる!」なんて叫ぶのはただの偽善でしかない。
この映画からは、そんな強烈なメッセージを感じました。

これは正直ホラーではありません。
スリルサスペンスに近い感じ。
タイトルの通りですが、残念なのは、とにかく描写不足、説明不足が目立ったことです。
そりゃ制作側はわかってるでしょうが、見る側は何一つ知識がないまま見るわけですから、「怖い。不気味」よりも「どういうこと?」の方が強くなっちゃいます。
もちろん全部を説明しろってわけじゃないけど、あまりにも視聴者側を置き去りにし過ぎかなぁって。
雰囲気に全振りしまくって、ただのカオスな場面も多々ありました。

でもこれまでの霊的ホラーとはまた違う面白さもありました。
新進気鋭の監督の長編ホラー初作品とのことですが、今後とも、この監督には注目したいと思います。

ぬゑ