劇場公開日 2023年5月12日

  • 予告編を見る

TAR ターのレビュー・感想・評価

全254件中、141~160件目を表示

4.5ケイトブランシェットに魅入った160分。

2023年5月21日
iPhoneアプリから投稿

映画のオープニングにはいつもワクワクするのですが、黒い背景の中、いきなりエンドロールのような文字が流れ、タイトルも小さくTARと表示(その前の、日本語のTARがデカすぎたので、その対比に苦笑)、場面が切り替わるとインタビューシーン。いやぁ、ググッと惹きつけられるオープニングでした。

楽団の演奏以外は挿入音楽はほとんどなく、一方で、効果音は多用されており、臨場感や緊張感が半端なかった。

ターという人物が実在していて、その生活をのぞき見しているようなリアリティがありました。

そのリアルティを体現したケイトブランシェットの演技がすごい!

コメントする 2件)
共感した! 24件)
Sakiko

0.5長い・わからない・面白くない 三拍子揃った大傑作

2023年5月20日
PCから投稿

罰ゲームでした。上映開始一週間でお金払って観た人ばかりだから評価は高めですけど「何か面白い映画ない?」って聞かれて10人に薦めたら9人に背中から袈裟懸けで斬り殺されます。一部の評論家やマニア向け、一般的には面白くないということは自信を持って言い切れます。

①長い:2時間半は拷問、行きたくもないのにトイレに行って時間を潰しましたが、大勢に影響はありませんでした。1時間半で十分。
②わからない:あらすじ読んでから観たのに、なんだかさっぱりわからない。PTAやノーラン選手のような狙った分からなさではなく、下手くそでわからない。セクハラもパワハラもレズも、別に許容範囲の程度で 過剰反応しすぎ。「だから?」ってとこです。何言いたいの?
③面白くない:話に盛り上がり無く、ユーモアなし、平坦にグズグズ続くだけ。そして暗い。開始早々からつまらなさトップギア、1ミリの面白さもなくそのまま最後まで駆け抜けたのはお見事。

久しぶりの最高傑作、この素晴らしさ「パワーオブザドッグ」に似てる。

コメントする 1件)
共感した! 7件)
越後屋

3.5行ったタイミングが悪かった(タイムリー過ぎた…)

2023年5月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まったく予習無しでいったのだが、観続けるにつてれ歌舞伎の猿之助さんスキャンダル&事件が頭の中で巡り続けて、いまいち作品に没頭できなかった(笑)
前半のセリフも長くて字幕追いきれなかったし、有料パンフレットも欲しいしのでもう一回観に行くしかないな

コメントする (0件)
共感した! 6件)
moonsing

3.5リアリティのあるクラシック映画だが、あまりにネタが生臭くてくたびれました……

2023年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

先に観に行った会社の後輩に「まさに●●さんのための映画ですよ」とか言われて、じゃあなるべく早く観るよ、と慌てて行ってきた。

たしかに、僕はマーラーをこよなく愛している。
年間100回を超えるクラシック鑑賞のうち、10%はマーラーの演奏会だ。
1980年代までのマーラー演奏のCD音源も、90%くらいは蒐集できたと自負している。
交響曲第5番は、第9番ほどではないにせよ、とても好きな交響曲だ。
しかも、主人公のリディア・ターは、レナード・バーンスタイン(愛称レニー)の弟子という触れ込みらしい。
さて、あの若い男が大好きだったレニーが女の弟子なんかとるもんかしらん、と思わないでもなかったが、いざ観てみたら、思っていた以上に「そっち方面」の話に深く食い込んだスキャンダラスな映画だった。

結論からいうと、さすがにちょっと生臭かったかな?(笑)
あまりにセクシャリティとMeTooの問題にのめり込み過ぎてて、音楽家としての苦悩とかの「ぜひ観てみたかった」話が3、同性愛やら告発絡みの「僕にとっては関心の薄い」話が7くらいの割合になってしまっている。
このバランスが逆くらいの仕上がりなら、もっと素直に楽しめたんだろうけど。

なんか、よりによって猿之助があんなことになっちゃった日に、
よもやこんな内容の映画を観るはめになるとはなあ、と
ちょっともやもやした気分に。

単なる同時性ってやつかもしれないし、ジャニーズ、歌舞伎、クラシックなど、旧弊な芸事における「支配者による性的搾取/表面化しにくい同性愛の性被害」に世界的にメスが入り始めた時代のただ中にいるということかもしれないが、現実ですでに猛烈にいたたまれない、報われない気分になってるのに、さらに追い打ちをかけるように映画でまでおんなじような話を観させられるとね……。

この映画の前提として、
●クラシック業界には星の数ほど同性愛者がいて、無視できない勢力を形成していること。
●レニーもバイセクシャルで、自ら「芸術家はホミンテルンじゃないとな」(ホモ+コミンテルン)とか言ってたこと(弟子も大植英次とか佐渡裕とか……)。
●近年、女性指揮者の進出が目覚ましく、ようやく女性の常任指揮者も増えてきたこと(昔はシモーネ・ヤングくらいしかいなかった)。
●ベルリン・フィルの常任指揮者は、大戦中のフルトヴェングラーから、カラヤン→アバド→ラトル→ペトレンコと引き継がれていて(映画で出てくるリディア・ターの前任者は架空の人物)、フルトヴェングラーは戦争協力者として訴追されたこと。
●カラヤンは1982年にクラリネット奏者のザビーネ・マイヤーを強引にベルリン・フィルに入団させようとして、当時100年近く「男性だけのオケ」でやってきた楽団員と対立し、マイヤーは入団できず、カラヤンとオケの蜜月も終わったという事件があったこと。
●ベルリン・フィルは自主運営の団体で、指揮者の選定から広報まですべてを楽団員自身が民主的に決定し、自ら業務にあたっていること。
●MeTooの流れはクラシック界でも席捲して、アメリカではドミンゴ、デュトワ、レヴァインなどの追放者が出て、コンセルトヘボウでもガッティが追い出されるなどしたこと。

といった、業界基礎知識がないと、なんでこんな話になっているのかよくわからないんじゃないか。ちなみに、目覚まし代わりに流れるショスタコーヴィチの交響曲第5番「革命」のオーラスで、リタルダンドをかけてリディア・ターに「性行為の喘ぎ声じゃないんだから」みたいなネタをかまされているマイケル・ティルソン・トーマスも、バーンスタインの弟子であり、かつカミングアウトゲイである。

全体に、実在の演奏家に対して、ずいぶんと「失礼」な映画ではある。
「失礼」だという言い方が耳障りならば、えらく「攻めてる」映画だなあと。
リディア・ターが脚でマーラー5番のレコード盤を「仕分け」していく印象的な冒頭のシーン(最後に残されているのは、レニーとアバド)や、実名で性犯罪者呼ばわりされるドミンゴ、デュトワ、レヴァイン、明らかに男色ネタを匂わせながら名前を引き合いに出されるレニーやMTTなど、個人的な印象でいえば、存命者もいるのに「よくこんな失礼な取り上げ方、実名出しながらできるな」と思わざるを得ない。
ベルリン・フィルも(映画内でモロの実名が出てたかは定かではないが)よくこんな映画で自分のオケが使われること許可したよなあ、と。たぶん、逆に長年女人禁制でやってきたことへの贖罪とか、ちゃんと近年のポリコレ機運には対応してるよとアピールしたかったんだろうけど(ちなみに実際に演奏したりしているのはドレスデン・フィル。マーラーだとケーゲルとの第1番のセッション盤と第3番のライブ盤がつとに名高い)。

なんにせよ、ニューロティックだとかひりひりするだとか、サスペンス的要素を評価する以前のところで、とにかく監督の「底意地の悪さ」がじゅくじゅくとにじみ出てるんだよね(笑)。
なんで、この文脈で実名出さないといけないの、みたいなのもそうだけど、
話のつくりにしても、全体にわたってかなり嫌~な話で、出てくるやつはみんな勝手なうえに精神不安定のメンヘラばっかり、どいつもこいつもターへの依存度が高いわりに、簡単に裏切るし、寝返る。「情」を感じさせる人間がどこにもでてこない。
あまりに同性愛絡みの話にねちねちと執着しているのも観ていてしんどいし、ちょっとでも問題が明るみに出たら寄ってたかって引きずりおろしにかかるキャンセルカルチャーも十分気持ち悪く描かれていて、このノリを150分の長きにわたって観ていると、だんだん心がうんざりしてくる。
観る前はダーレン・アロノフスキーの『ブラック・スワン』(2010)みたいな映画なのかな、と思ってたんだけど、あの作品ほどヒロインに感情移入させてから揺さぶって来る作りじゃないから、超優秀だけど高圧的なオバちゃんが、はめられてボロボロになってくのを観てても、そこまではまれないんだよなあ。いや、ケイト・ブランシェットはマジで凄いけど。

とはいえ、声高に性的虐待やLGBTQやMeTooを主張する側の論理と、それによってキャンセルカルチャーに攻撃される側の論理については、どちらも相応にバランスよく配されていた気はする。
たとえば、ジュリアード音楽院のレクチャーで、バッハが20人子供を作ったドイツ人男性だから受け入れられないと主張する黒人のゲイは、明らかに「ばか」で「くだらないやつ」として描かれていて、リディア・ターにこてんぱんにいじり倒されて留飲がさがる(あとあとここにも落とし穴が待っているのだが)。
また、フルトヴェングラーのナチ協力者疑惑についても、それなりに擁護者側からの反論が紹介されていて、視聴者に最終判断を預ける形をとっている。
とはいえ、「こんな話ばっかり頭から終わりまでしつづけている」こと自体が、観ていてしんどくなる理由だともいえる。

― ― ― ―

肝心のマーラー交響曲第5番のリハーサル・シーンは、なかなか見ごたえがあった。
大学生時代、学内オケに所属していた先ほどの会社の後輩も、「リハーサルシーンはすごい臨場感で、ほんとのリハの現場に居るみたいでした!!」と言っていた。
マーラー5番のリハについては、レニーがウィーン・フィルとの映像全集を作ったときのものが残っているので、たぶん映画製作者も結構参考にしていると思う。

あのレニーのリハ映像で、第一楽章冒頭のトランペットソロの12小節目、一般に「吹き癖」で直前の付点につられて「タッタタター↗」と節をつけがちなのを、ここは三連符だからちゃんと「タタタター↗」と吹くようにとレニーが指示する印象的なシーンがあるのだが、一応リディア・ターの演奏でもちゃんと「タタタター↗]となっていた気がする(少し怪しいけど)。
終盤出てくる「別の指揮者」の演奏だと、思い切り「タッタタター↗」になって聴こえるので、そこはやはり「わざと」差異を強調してあるのかもしれない。
ただ、冒頭のトランペットを下手袖のバンダ(別動隊)にするアイディアは、スコアや演奏効果を考えるかぎり、個人的にはあまりいいアイディアとは思えないけど……(最初のffのところでやっぱりTpの音は壇上から客席に突き刺さらないとダメでしょう)。これまでに誰か、こういう趣向やったことがあるんだろうか? たぶん、交響曲第1番の第1楽章のバンダに発想を得ているのかもしれないが。
ターのアプローチは、フレーズが引き伸ばされていてアタックも激烈で(とくに2楽章の入り)、アバドやラトル以降の趨勢から比べるとかなり主情的だ。師匠とされるレニーのスーパーロマンティシズムを引き継いでいるといえるだろう。

ライブの前半で演奏するエルガーのチェロ協奏曲は、劇中でロシア人チェリストが憧れていると言及してきたジャクリーヌ・デュ・プレの得意曲。彼女は難病に犯され早逝したが、リディア・ターが名前を挙げた、当時の夫ダニエル・バレンボイムとフィラデルフィア管がバックを支えたライブが残っている(バルビローリとのスタジオ録音もある)。

いずれにせよ、クラシックを題材とした作品だと、なんでこんな設定にするのだろう? という映画もたくさんあるなか(なぜかコンサートのメインが協奏曲になってる『オーケストラ!』とか、指揮者の勝負曲が「マタイ受難曲」の『ポンポさん』とか)、ちゃんとリアルな演奏シーンを緊迫感をもって仕上げてくれたのは素晴らしいと思う。
また、オケが崩壊したり指揮者が退任するのが、たいてい「人間関係」か「性的なもめごと」だという「クラシックあるある」をきちんと踏まえた内容になっているのも良い感じだ。基本、クラシック業界ネタ映画としては、今までないくらいの完成度だと思う。

その他、気づいた細かなことなどを。パンフを買い損ねたのでよくわからないことも多いんですが。

●会社の後輩から「TAR」が「ART」のアナグラムじゃないか、という話は事前に聞いていたが、作中で何度も実際に、ターや助手がアナグラムで人名を綴り変えるシーンが出てくるのね。これ、レニー由来で、ユダヤのカバラと関係あるんだろうか?

●冒頭からしきりにターが手を洗う描写や、おまじないの九字みたいなのを切るしぐさ、不眠、薬漬け、冷蔵庫の音が気になる描写などがあって、彼女の潔癖症ぶりや虚勢、神経質な部分、支配欲などが端々の描き方でうまく出るように作られている。

●音響はいろいろすごかった。とくに異音やノックの音、咳などが、映画館の右後方から飛んでくるので、最初ほんとに観客のノイズかと。今はこんなことできるんだね。

●各シーンのつながりをぶつっとした感じにして不安を煽る編集や、廃墟の怪しげな描写、奇怪な隣人など、アロノフスキーやデイヴィッド・リンチぽい部分も含めて、雰囲気は良く出ていたと思う。ただ、いまいち意味のとりにくいショットが多いんだよな。

●最終盤に、ターが自宅の隠し部屋みたいなところで、レニーの「ヤング・ピープルズ・コンサート」のビデオを見て涙を流すシーンがあるが、あれ再現だよね?(声も顔もレニーとちがう気が) 総じて、ターがレニーの弟子っていうのも「眉唾」というつくりに映画はなってて、もしかするとこの録画テープを何度も何度も見ただけかもという疑念も……。
あと、家族の呼びかけで「リディア」が本名ではないふうな描写があって(それとも綽名で呼ぶのをやめただけ?)、リディア・ターというミューズが、片田舎の少女が背伸びをしてつくりあげた「虚像」であることがよく伝わる。

●ラストは最初虚をつかれてトンデモエンドかと思ったが、そのままエンドロールを見ていて「どういうコンサートで客が誰なのか」は理解した。なるほどその手のをやるところまで……って話なのね。そんな曲でも「作曲家の意図は?」とか言ってるのがまた切ない。でも、ポリコレの重要な本作で『地獄の黙示録』みたいな流れになるのっていいの?(笑) レズ性風俗も含めて、70年代映画の東洋見下してるトンデモ感がプンプンするけど。

コメントする 4件)
共感した! 8件)
じゃい

4.0圧巻のケイト・ブランシェット

2023年5月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

作品のテイストがとても新しい。クラッシック界を舞台に伝統や歴史を重んじる要素もありつつ、実際はいかにも今っぽい、多様性、LGBTについてが自然と絡みつつ、人間の欲望、妬み、嫉妬、虚栄心が状況を複雑にしていく。SNSのチャットや切り取り合成動画などで、一方的に叩かれるが、その中で、何よりも音楽のことを考え、音楽の高みを目指すことがPriority1st。だがそれを理解してくれる人は、いない。
とにかくケイト・ブランシェットが圧巻で、Tarそのもの。狂気と見るか、情熱と見るか。是非スクリーンで見ることをお勧めしたい。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
まっちゃまる

3.5すっきりしないが引き込まれる

2023年5月18日
PCから投稿

難しい。まさに難解な作品。

『セッション』の先生側視点で描かれ、生徒が耐え切れずに逃げ出した……みたいな印象。
ターの行いは、およそ過去にあったであろう様々な人々の行ってきたセクハラ、パワハラを体現したもののよう。
噂に聞く、カラヤンのエピソードとかに似たものもあれば、ネットの動画(複数の発言を編集したものが)炎上まであり、古今東西の「成り上がり頂点に立った人間の思い上がった態度」を全て実行。
また、『砂の器』のごとき、クラシック音楽界の権威主義と足の引っ張り合い、罠にかける人間関係なども描かれ。
「これただ不快なだけじゃない?」とか「スリラーホラーの文脈で見ればいいの?」とか「新手の嫌がらせ?」とか思い悩みつつ観ていました。

謎が謎のまま終わった部分も多く。
公園の叫び声はなんだったのか?
結局メトロノームは誰が鳴らしたの?
なくなった楽譜は誰が持って行ったの?
などなどすっきりしないままでした。
その解明・説明は物語上には不要だということなのか?
いろいろ謎解きがしたくて2回目を…と一瞬思うが、それにしちゃ長すぎる158分なんすよね。

ラストはどん底からの再生であり、彼女にとっての救済だと思うのですが……
すっきりしない。

それでいて、画面から目が離せない。
引き込まれた。
面白かった。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
コージィ日本犬

3.5(原題) TÁR

2023年5月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ほんと凄かったですケイト・ブランシェット!凄まじい演技に圧倒されます。言い尽くせない自然体。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
AYK68

3.5超人ケイト。

2023年5月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

絶頂から凋落へと緩やかに移行する時間軸の中で、ケイトの演技力にただただ終始目が奪われる。それは、むしろストーリーなんてなくても良いのではないか、とさえも思えるほどの超越した何か。ある時は女王、ある時は継母、ある時は猿、ある時は同性愛者、ある時は超感覚保有者・・・と、これまでの彼女のキャリアを結集したキャリアハイとも言える1本(個人的には”マニフェスト”に次ぐ)‼︎

なお、音楽家の何たるかの知識が万全ではなかったものの、伏線や記号的なものが粒立ちよく散りばめられているため、いちしがない音楽ファンにも楽しめる内容。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

4.5飲み込まれる

2023年5月18日
Androidアプリから投稿

緩やかに密かに来る
重く深いプレッシャー
いつの間にか飲み込まれ
静まり返る観客席
狂気ではなく恐怖
もう一度観たいけど
心身を整えてから

スタッフロールの在り方は嬉しい

コメントする (0件)
共感した! 6件)
トント

4.023-069

2023年5月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ケイトブランシェットの演技に終始圧倒された。冒頭のインタビューから引き込まれる。

男性社会の中で女性が頂点を極めるのは、
並大抵なことではないと思うが、
残念ながら転落の要因には男も女もない。
傲慢、羨望、嫉妬、色恋、浮気
やってる事が男と同じ😭

まぁ娘のパパだから仕方ないか😫

コメントする (0件)
共感した! 5件)
佐阪航

3.5サスペンスでもミステリーでもない

2023年5月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

クラシック音楽はあまり得意ではない。好きな曲もあるが、幅の広さと奥深さに尻込みしてしまう。そもそもポップスやロック、ジャズの感覚で考えるとクラシック音楽はすべてカバーなんだよ。指揮者の解釈・演出で曲の聴こえ方も変わってくる(らしい)が、それも細かいディテールの話。素人には誰の指揮したバージョンがこう違う!なんてことはわかりもしない。
本作でもリディアがもっとこう!なんて指導して演奏を変えてもその違いはよくわからない。でも指揮者がオーケストラの中でどれだけ力を持っているのかがわかれば十分。スキャンダル的なものに巻き込まれて、精神が不安定になっていく様は緊迫感があってよかった。
ただ、最終的にモヤモヤが残る。それもかなり。あの人がやってたのか!とか、実はそうだったの?なんてことが明らかになるわけではない。成功者の転落が淡々と描かれるだけだ。え?これで終わりなの?と思ったのは私だけではないはず。映画ってそういうもんだよな。整合性があるものだけが面白いというわけではない。
そして主人公が女性指揮者で、レズビアンで、パワハラセクハラの疑惑があるという設定が現代的だと感じた。今までなら男の指揮者でパワハラセクハラしまくる主人公になっていた気がする。セクハラやパワハラについては真相がはっきりしなかったこともあるが、リディアがそんなに悪いやつだとも思えないでいる。人が落ちていくのはなんと些細な理由なんだろうという気持ちになってしまう。それが監督が伝えたかったことなのか?

コメントする (0件)
共感した! 7件)
kenshuchu

2.5難しい話で冒頭が長い。 28点⇒56点

2023年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

最初が長すぎて寝てしまった。他のお客も寝ていて、いびきかいてました。。
なんだろうね、、、最後の結末とは?
あまり指揮しないし、なんなんだろ?
よく分からないです。難しい映画!
ただただ長い映画拷問。
指揮している主人公は輝いてカッコよかった!
自分みたいな人はアクション映画で頭空っぽで見れる映画が好きかもしれないことに気づかせてくれた映画。

コメントする 1件)
共感した! 2件)
あっぷる

4.0卓越した天才の盛衰

2023年5月17日
スマートフォンから投稿

泣ける

悲しい

知的

音楽にも詳しくないし158分だし。ちょっと見るのに勇気がいるわぁ、色々と入り込めなかったらどうしよう…と不安半分で挑んだもの。あっという間でした。魅せに魅せられたケイトブランシェットの迫真の演技が強烈すぎました。最高に息苦しくて、どうしようもないくらい追い詰められていく彼女の背中をひたすらに見守り抜いた時間でした。冒頭から音楽の専門性や歴史についてやたらめったら語るシーンが長かったんだけど、それもそれで彼女の超越したエゴイスティックな要素を大風呂敷で描かれるにあたって必要だったわけです。ある音楽家の卓越した才能の頂点と転落。自分自身を尖らせて、戦って、鼓舞しつづけて、才能を煽り続ける人生というのは…辛いだろうなぁ。最終的には「人間性の弱点」を叩かれまくっていく過程を観ながら、それはそれで当然な部分もあるけれど、周りと信頼関係を紡げなかった彼女の孤独性を想像すると悲しかった。どんな状況下においても音楽を続けていく事が彼女にとっては生きること。それだけが救い。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ゆうき

2.0断片的表現の不完全燃焼

2023年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

期待していたのと全然違っていたという部類の作品
しかしアダージェットのラスト部分の淡くかすれ消え行く弦の音色の美しさが聴けてよかった!

コメントする (0件)
共感した! 3件)
ギョイサッサー

4.0重い‥

2023年5月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

ターに入り込みすぎて、重ーい日々を過ごしました。
切なすぎる人生‥‥ため息しか出ない。
 あ!演技力にやられたんでした。
良かった、ターは実在しません。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ねこのあお

4.0むむむ、難しい

2023年5月17日
iPhoneアプリから投稿

YouTube解説とか見て学習したので、もう一回観たいが、この長さはつらいかも。

ケイト・ブランシェットはさすが。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
ボケ山田ひろし

5.0何を支配するか、時に心身を任せる

2023年5月17日
iPhoneアプリから投稿

TAR
ター
ケイト・ブランシェットでないとターは演じきれない、さすがの存在感。
支配〜パワーゲーム

支配から逃れ執着を手放すことが人生の河(時)に流れていくのに大切なことだと感じた。
もう一度観ないと解らない。
TARは観る人それぞれに意識の変化をもたらす。
本質に近づくために

#TAR
#ター
#ケイトブランシェット

コメントする (0件)
共感した! 9件)
gomako1933

4.0アナグラム的な倒錯

2023年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。彼女は並外れた才能とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する(公式サイトから一部引用)。

公式サイトのあらすじが、割と本作の核心部分まで紹介されているところと、いわゆる商業作品としてはずいぶんと説明を端折っているので全体的に分かりづらい構成になっているところなどから、ストーリーそのものが重要というわけではない作品と分かる。

純粋に音楽に魅せられた原体験、徹底した音へのこだわり、わざわざ養女を育てるレズビアンカップル、遅々として作曲が進まない焦燥、歯止めのかからない承認欲求、逃避的に顕在する情欲、権力とプレッシャー等々、たくさんの要素を個人の中に自ら引き込み混濁し、徐々に倒錯していく過程を、ケイト・ブランシェットの常軌を逸した怪演と、静謐で美しいながらも常に緊張感の漂う映像で見事に表現している。

作中、文章の文字を並び替えて別の何かの文章にしてメッセージを読み解くという、アナグラム的なシーンがほんの少し登場する。「指揮者によって異なる楽譜の解釈」と、「見方によって全く異なる位相を見せる現実社会」を示すダブルメタファーだと思うが、主人公のTARという名前もまた、ARTのアナグラムであるという。それでも音楽という芸術に吸い寄せられていく無垢さか、あるいは、結局のところ音楽という芸術でしか生きられないカルマなのか、ラストは文字通り、解釈が分かれそうである。

コメントする (0件)
共感した! 10件)
えすけん

4.0名優ケイト・ブランシェット

2023年5月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

凄い演技力だ。表現力も素晴らしい。役に打ち込む姿勢も目を見張るものがある。ケイト・ブランシェットは言わずもがな特別な俳優である。
内容はパワハラの行く末を描いており、経歴がどれほど素晴らしくとも、人間性に難があると足元を掬われかねないと人生訓を分かりやすく映像化している。ジェンダーの更なる先にある人間たるものの所作が問われている。象牙の塔が如きクラシック界の男性社会を糾弾しつつも、その環境に囚われ、過剰なはどの欲望と欲求を満たすために利用する自らのステイタス。知性がずば抜けていても、卓越した音楽的才能を有していても、それらは幸運にも備わっている能力に過ぎず、根源的な人間性に全て起因する行動と反応が内にも外にも遺憾なく発揮された結果が、自らを引き上げるか、叩き落とす運命の支配であり、翻弄されるばかりが生々しい人間そのものなのである。
そもそも、本当の答えは事の始まりに出ているのだ。その答えは純粋に「好き」というものである。音楽が好きという答えに気づいた堕ちたターは世界中をドサ周りしようとも、情熱は失ってはいないのだ。例えゲームイベントの指揮者へと落ちこぼれても、気づいた後の強みはある。矛盾のない音楽との関係は常にシンプルであり、それを自らが望んでいるのならば、救われた新たなる出発なのではないか?

コメントする (0件)
共感した! 8件)
shanti

4.0芸術(音楽)への信頼

Mさん
2023年5月16日
Androidアプリから投稿

を感じさせる作品でした。
(だからこそ)ケイトさん自身がピアノやアコーディオンを弾くシーンはなくてもよかった。
「ブラックスワン」はもろに芸術至上主義を感じさせる作品だったが、この作品の根底には別の意味で芸術(音楽)への確かな信頼が感じられた。

追記
再度鑑賞。改めて、頂点を極めた人の転落の物語ではなく、再生の物語であることを再確認。
もう少し、フルオーケストラの場面での曲を長く聞きたかった。
監督は、ビデオのシーンをどこかで見つけて、この映画を作る気になったのかな、と思った。

コメントする 18件)
共感した! 43件)
M