劇場公開日 2022年9月16日

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「彼はリーパー」クリーン ある殺し屋の献身 MARさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0彼はリーパー

2022年9月16日
PCから投稿

悲しい

興奮

辛い過去を持つ男がゴミ収集員として日々を淡々と生きていたが、親しくしていた少女が悪どもにさらわれたことから、隠し持つもう一つの顔を・・・といった物語。

序盤は兎に角静かな展開。

何かを抱えている様子の主人公、クリーンの詳細は語られないまま、関わりのある少ない人物との日常や、拗れているらしいギャング親子の関係が描かれていく。

・・・と、約90分長の尺の中で、この展開が非常に長い‼

あらすじに書かれている展開に辿り着くのは大分経ってからで、そこまでは正直何度も寝落ちしそうになるほど。

が、クリーンが少女を助けに行ってからは漸くエンジンがかかって来、以降、序盤の伏線や謎だったポイントが少しずつ見え始めていく。

そしてクライマックスに向けては見応えのある展開。
登録がなく、その上安い‼という小銃で闘う展開はダークでありながら爽快。

特に奥さんの存在感がお気に入り。どちら側なのか!?ここからの緊張感は抜群。
喋るのは粗ここの一瞬だけだけど、個人的ベストシーンかも。

全体を通し、殺し屋がバリバリやる作品と思って観たら肩透かしを食らうかもですが(かく言うワタクシもその一人)、逆にいうとそれだけの単純な作品ではなく、一人の男が過去や現在の自分と向き合うドラマ作品でもあったし、親子問題もよく描かれていたし、序盤の謎や伏線もシンプルながらうまく回収されていた印象で面白かった。

ただやはり、ちょっと静かでスローな展開が長すぎたかな~というのも否めない。

観る人によって好みも分かれるし、観るたびに印象が変わるような、そんな作品かも。

MAR