ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE

劇場公開日:

解説

トム・クルーズの代名詞で、世界的人気を誇るスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第7作。シリーズ初の2部作となり、イーサン・ハントの過去から現在までの旅路の果てに待ち受ける運命を描く。タイトルの「デッドレコニング(Dead Reckoning)」は「推測航法」の意味で、航行した経路や進んだ距離、起点、偏流などから過去や現在の位置を推定し、その位置情報をもとにして行う航法のことを指す。

IMFのエージェント、イーサン・ハントに、新たなミッションが課される。それは、全人類を脅かす新兵器を悪の手に渡る前に見つけ出すというものだった。しかし、そんなイーサンに、IMF所属以前の彼の過去を知るある男が迫り、世界各地で命を懸けた攻防を繰り広げることになる。今回のミッションはいかなる犠牲を払ってでも達成せねばならず、イーサンは仲間のためにも決断を迫られることになる。

シリーズを通して数々の命懸けのスタントをこなしてきたトム・クルーズは、今作ではノルウェーの山々に囲まれた断崖絶壁からバイクで空中にダイブするアクションシーンを披露。共演はサイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ビング・レイムス、バネッサ・カービーらに加え、第1作に登場したユージーン・キットリッジ役のヘンリー・ツェーニーもカムバック。「キャプテン・アメリカ」シリーズのヘイリー・アトウェル、人気刑事ドラマ「NYPDブルー」のイーサイ・モラレス、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのポム・クレメンティエフらが新たに参加した。監督・脚本は「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」以降のシリーズを手がけているクリストファー・マッカリー。

2023年製作/164分/G/アメリカ
原題:Mission: Impossible - Dead Reckoning Part One
配給:東和ピクチャーズ
劇場公開日:2023年7月21日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第47回 日本アカデミー賞(2024年)

受賞

最優秀外国作品賞  

第96回 アカデミー賞(2024年)

ノミネート

視覚効果賞  
音響賞  

第81回 ゴールデングローブ賞(2024年)

ノミネート

シネマティック・ボックスオフィス・アチーブメント賞  
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映画レビュー

3.0トムクルらしさは全開だが、他のキャラの扱いには不満アリ。

2023年7月31日
PCから投稿
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村山章

3.5AIと役者の身体

2023年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今回の敵はAIだ。一応人間の悪役は登場するが、AIによる脅威が物語の中核にある。ハリウッド映画に、こうしたAIの脅威をSFではない作品で描く作品が増えてきたが、こういうブロックバスター映画で敵と設定されるものには、時代性が強く刻印される。ある時はソ連だし、ある時はテロリストだし、ある時は中東だったりする。で、今ホットな悪役はAIなわけだ。AIなどのテクノロジーは非人間的な象徴とされがちだ、それに対置されるのは、本作では役者の肉体である。体を張った大スタントがこのシリーズの持ち味になっているが、その大スタントの本気度がテクノロジーにはない魅力として称揚されている作品になっている。
空港のシーンで、いないはずの人間がいる、というようなディープフェイク的なネタが使われていた。ふと思ったのは、トムの生身のアクションは本当に行われていることに価値がある。なぜ本当にやってると言えるかというと、メイキングがすでに出てたりするからだが、それはあくまで二次情報であって、映画を観ても本物かどうかはわからない。空港のシーンのディープフェイクトリックと同じことで、皮肉なことだが、観客が映画を楽しむためには二次情報に頼らないといけないということになる。今後、生身のパフォーマーの価値を映画だけで図ることはできるのだろうか。

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共感した! 25件)
杉本穂高

4.5走るトム、連発されるマスク変身術が楽しくて仕方がない

2023年7月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

今回も、ラロ・シフリンが作曲した4分の5拍子のオープニングテーマ(を現代的にアレンジしたもの)が、時代が移っても懐かしいTVドラマ『スパイ大作戦』の世界へとギリギリで誘ってくれる。これに高揚しない人なんていないはずだ。

そして始まる、"エンティティ"と呼ばれる強力な不正AIを巡る攻防劇は、まず、舞台転換が素早い。ローマからノルウェー、イギリス、UAEと転換しつつ、途中で分刻みのアクションを挟み込んでいく。カーチェイス、バイクライドからのパラシュート飛行、列車の屋根での格闘と息つく暇もない。でも、クリストファー・マッカリー監督が大好きなのは、IMFのエージェントが好んで使う、例のマスクによる変身術だったりする。本作でも何度か登場して、何度登場しても騙された気になるから不思議だ。

何よりも、60歳の大台に乗ったトム・クルーズが、頬の贅肉をブルブルさせながら全力疾走するシーンに勝るアクションシーケンスはない。そのプロ意識には本当に頭が下がる。

そんな風に2時間43分駆け抜けるわけだが、全編が見せ場だらけなのに全くダレないのが最大のミステリーでもある。恐らく、作り手の"気合"が観客の集中力をとらえて離さないからだろう。ハリウッド映画が転換期にある今、次回作が無事に公開されることを願うばかりだ。

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清藤秀人

5.0映像技術の進化を「アナログのために使う」というトム・クルーズの生き様が表れた「映画史上類を見ない伝説的な作品」!

2023年7月22日
PCから投稿

本作はシリーズ初となる前編と後編の2部作となっていて、次の8作目で終結を目指すような「集大成的な作品」となっています。
そのため過去作の登場人物が多く登場するなど、シリーズのファンであればあるほど、より楽しめる作品となっています。
その一方で、これまでの作品で当たり前のように使っていた「IMF」というキーワードを改めて解説するなど、一見さんでも楽しめる工夫もなされています。
このところシリアスな作品となっていたので、「PART ONE」では「アドベンチャー」と「ロマンス」という要素も大きく取り入れています。
そのため私たちも、アブダビ、ローマ、ヴェネツィア、ノルウェーなど世界を旅しているような壮大さがありました。
本シリーズの最大の特徴に、トム・クルーズらが自らすべてのアクションシーンなどをこなす、ということがあります。
例えば(海抜)約1200メートルの山の断崖絶壁からバイクを走らせ、渓谷に落下し地上約150メートルのところでパラシュートが開く、というシーン。
これは「崖から離れたら6秒以内にパラシュートを展開しないと、2秒後に崖にぶつかる」といった驚愕なシーンなのですが、映画を見れば「短めなシーン」の1つに過ぎません。
ただ、この短めな映像を実際に撮影するためには、想像を超える背景があるのです。
バイクで山の断崖絶壁から飛ぶ際に、あるスピードを超えないと落下するため、バイクにはスピードメーターが必要不可欠です。
ところが本作のバイクにはそれがないのです!
それは傾斜台が狭いので、スピードメーターを確認するために下を見るとコースから外れ、命を落としかねないからです。
そこでバイクの速度を身体で記憶するしかなく、トム・クルーズは1万3000回以上ものバイクでのジャンプの訓練をこなしています。
また、上手く飛べても、軌道がズレてしまったら映像が上手く行かなくなるどころか崖にぶつかったりするリスクもあります。
そこで500回以上のスカイダイビングの訓練もしているのです。
この僅かなシーンの撮影のためだけにトータルで15か月にも及ぶ準備期間を要しています。
走っている列車の上で戦うシーンについては、すでに1作目の「ミッション:インポッシブル」(1996年)で「達成済み」と思っている人も多いでしょう。ただ、当時は、撮影技術などの課題もあり、このシーンの多くがセットで行われていたのです。
それを本作では「実際に撮影」するべく、特殊な列車の制作だけで8か月も費やし、時速100キロ近いスピードで走る列車の上で戦うシーンを実現させたのです!
このように、いかに「本人が実際に演じている」のを誤魔化さずに見せられるのかというのは、実はハードルが高く、本作では、映像技術の進化を、むしろ「アナログのために使う」という「映画史上類を見ない伝説的な作品」となっているわけです。
CG全盛期の今では「本物っぽい」と「本物」の区別がつきにくくなりました。
だからこそ役者やスタッフの本気度が垣間見える制作背景を知った上で見てみると、より本作のリアルさが実感でき、楽しさが倍増すると思います。

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細野真宏
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