クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのレビュー・感想・評価
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ある意味「ビデオドローム」よりも(描写が)ヤバそう…。
今年301本目(合計951本目/今月(2023年9月度)11本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
あの「ビデオドローム」の監督さんの作品です。
ビデオドロームといえばビデオカセットが懐かしかったり…というビデオカセットにテーマをあてたホラーものでしたが、こちらもビデオやテレビ(ブラウン管テレビの、1960年とかにありそうなの)はちゃんと出ます。しかも謎の表示も(英語ですが)。
ただそれは一部で、こちらのテーマは「身体への異物の挿入」といったもので、その「場所」が腹部であるため、いわゆる開腹シーンが非常に多く(モザイクや描写回避といった生易しいお話は存在しない)、ちょっとPG12でこれやるのかな…というところです。
「ビデオドローム」は結局、ホラーであったり、「大人の営み」などもろもろが重なって「数え役満」的にR18になったタイプですが、こちらは映倫の指定はPG12とはいえ、さすがにポップコーンだのチキンだの食べてるときついです…(しかも2時間とそこそこあるのもネック)。
この方の作品は「わかりにくい」作品は多く、それはビデオドロームもそうだったし本作品もそうだし、「結局趣旨は何なのか」がわからない(相当現地の文化に詳しくないと無理?)タイプですが、日本で見る場合はよほどの知識がないとホラーという扱いになるのかな、というところです。
ただ、ホラーといってもその部分が「手術」「開腹行為」といった特殊なものであるため、なかなかすべての方にはおすすめはできません。
採点は以下を考慮しています。
ポリシー的に以下は固定減点幅であるため、それを満たしている限り、フルスコアとしました。
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(減点0.2(固定)/映倫の指定するグレートと一つ違いに思える)
・ この点、R18とは言わないにせよ(極端にグロい描写まではない)、R15はついても文句は言えないんじゃないかな…といったところです(特に開腹手術のシーンが生々しすぎる)。この点はうーん、映倫のレーティング基準は謎だなぁと思いつつ(なぜか「ライル」がPG12となったり。このグロい映画と同じ水準でいいんでしょうか?)、「一つ飛ばしと思えるもの」は0.2扱いです。
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なお、映画としても2時間ジャストかそこらで、ギリギリ、飲食物(売店などで買えるもの)を購入しなくても何とかなりますので、気になるなら何も買わない飲まないが正解だろうというところです(ビデオドロームは単にいろいろなジャンルで数え役満状態で、極端にグロい部分はなかったが、こちらは開腹シーンなど結構厳しい)。
内臓はアートっす
最後に観たクローネンバーグの新作は11年前の危険なメソッド。話どころか場面イメージすら記憶喪失並みに覚えてないことを考えると、監督らしいぐちゃぐちゃがまるでない作品だったのか。今作は久々の内臓全開、クローネンバーグの脳内全開のドロドロドロームな内容で観た甲斐があった。
新しい臓器を生み出す加速進化症候群とか、臓器にタトゥーを入れて取り出すアートとか、開いた腹にチャック付けちゃうとか、便利なのかよくわからない食事・消化を補助する人骨チェアとか、常人には思いつかない設定や展開、アイテムの造形に終始興味津々。妄想級の意味不明な話ではあっても、個人的にはジブリの巨匠の新作よりはるかに筋が通っていて楽しめた(疲れてたら寝る可能性も大…)。
しばらく前からクローネンバーグ作品ではよく主役を張っているビゴ・モーテンセンは監督自身の投影なのだろう。年をとって見た目・雰囲気が監督により似てきてるし。いろんなメタファーはあるにせよ、本作はクローネンバーグがレア・セドゥとの内臓セックスを妄想するアートということだろうか(極論)。
レアの脱ぎっぷりはいいけど、おでこに勾玉埋め込むより、もっと切り刻んでほしい気がした。
Body Is Reality
退廃的な街並みを舞台に、噎せかえるほどの官能と偏った嗜好を詰め込んだ性癖映画。
正直、ストーリーに移入はできない。
本筋はギリギリ理解できるが、それぞれのキャラが何を言っているのか、何に心動かされているのか、何故そこで涙ぐむのか、ディテール的な部分がわりとずっと分からなかった。
ただ展開が全く予想できないので常に先が気になり退屈することはなかった。
物語の中身よりもパフォーマンスアートやそれに魅了される人たちに強く興味を持った。
意識あるままの解剖ショーや肉体改造ショーは非常に興味深く、インパクトある映像体験を得られる。
肉体に刃物が入るたび恍惚とした表情を浮かべる様子に私もかなり高揚し酔いしれてしまった。
ただ私は痛みと快感は相互関係だと思っているので、なかなか理解しきれない部分も多い。
肉体への加虐が快感や恍惚に繋がるには「傷=痛み」の前提がないと成り立たないのでは。
例えば元々痛覚のあった人が突然それを失った場合、本来痛いはずの行為が痛くないことに対して興奮を覚えるのは自然な流れだと思うのだけど。
この映画は痛覚が失われてから何世代目くらいの段階での話なんだろう。
痛みを知らない人が傷に魅了されるにはどんな理由があるのか。
痛みが失われた中で肉体を傷つけられたとき、どんな感覚になるんだろうか。
もしかして気持ちいいの?でも「古いセックス」こと性行為は普通に存在しているみたいだし、直接的に快感になるならもっとカオスな世界になっていそうだし。
観ている側の昂りを考えても、やはり痛みはあった方が良いと思う。
麻酔なしの手術ショーを見ることで間接的に自分も痛みを感じられて気持ち良いものじゃないの?
少なくとも私はそういう側面があるからスプラッタ映画を観たりホラー小説を読んだりボディサスペンションショーに足を運んだりしているので。
ともかく、痛みがないという前提が快楽を減少させている気がしてならず「絶対痛い方がいいよ!」と余計なお世話なことをずっと考えていた。
妙にエロティックな手術ショーを称したティムリンには全面的に同意するけれど。
それともあまり感覚的なところには重きを置かず、わりと純粋にアートとして楽しんでいるのかも。
痛みがなくとも人の体を傷つけるのはタブー、だからこそショーアップされた時に鑑賞したくなるのだろう。
切られる側は自分の肉体に変化を施されること自体に興奮を覚えているとか。
性的な意味を含んでいるのは一部の演者だけってことかな。
プラスチック食を強制インストールするグループの発想がシンプルに一番狂ってて好き。
異食を常とするこの人たちの排泄物が気になる。
環境有害物質を消化したあとの排泄物や排ガスは果たして無害なのか。
それを処理する下水や同化する空気に影響はないのか。
ただ内臓を入れ替え進化させたところで浄化する機能まで兼ね備えられるだろうか。
食事補助チェアの不便さには笑った。
あれは身体を揺さぶることで胃に届きやすくしているのだろうか。
出てくる機械が全て肌や骨や虫や両生類のような有機物モチーフの大変好きな造形で良かった。
ベッドもイスもどう見てもエイリアンに寄生された人間にしか見えなくて大変よろしい。
機械整備士の女性コンビがしっかり変態で可愛かった。
造形は良い
痛みの感覚が消え去った人類が娯楽で手術をしたり、臓器にタトゥーを入れる世界観でも、プラスチックを食べるが、意思疎通が普通にできたり、外見上は普通の子供を異常と思うのかな?とちょっと疑問。
ソールが新たな臓器が生み出されることによる苦痛を感じているシーンもあるが、肝心の臓器の造形がほとんどで出てこないのは残念。
ただ手術台やベッド、謎の椅子の造形はとっても良い。
内臓志向の果て…
”古典的セックス”つまり、普通のセックスは、お互いの内臓にコンタクトしたいという欲望だ。
このクローネンバーグ流の定義に(嬉々として)付き合ってあげると、とても面白い。
その欲望が進化した結果、セックスは愛撫なしに、直接内臓に触れることになった。
なんとクールな!!
欲求の源である内臓を取り出す?
新しい内蔵とは?
分泌される成分にはどういう意味があるんだろう?
タトゥーを入れる意味は?
なぜ登録するの??
痛みをどう解釈したらいい?
チョコバーで陶酔??
などなど、次々に問いが生まれ、あれこれ組み合わせながら考える。
これはなかなか楽しくて、封切り直後に観て以来、ちらちらと考えています。
しかしちっとも言語化できず、諦めてレビューを書いている次第です。
いずれ観直して、考えを進めたいと思います。
・好きなカットはベーコン食べるところ。
・ブレックファースター・チェア欲しい。
・レイトショーで観終えた後、24時間営業のスーパーマーケットへ行ったら、棚の影から少年が出てきてビクッとしてしまった。
こういう現実への効能があるのがいいですね。
・企画が通りやすい(出資しやすい)作品が多い昨今、本作の潔さは清涼感すら覚えました。
クローネンバーグ大好き。
もしも、
世界から○○が無くなったらって発想は色々な新しい価値観を生み出して行くのだろうって後々になっておもった。
見ている時は全く理解できない言葉や感覚だったのだけどね。
未来の筈なのに少しチープに見えた道具や機材も近年の派手なSF技術に慣れてしまっていた自分の価値観を見直すキッカケになった気がする。
さすが巨匠の変態ノワール
痛覚がなくなった時代。
人々は臓器にタトゥーを入れる人間解剖ショーを楽しむ・・・。
どひゃあ!凄い設定!
待ってました!クローネンバーグ節!
「ザ・フライ」の泣けるクリーチャー感や
「裸のランチ」の難解作品を楽しむ感!
御年80歳ですか。
さすが、天才変態監督!未だ健全!
気持ち悪さを楽しむ以外にも
物語の進み方のダークさが相変わらず秀逸で
観ていて本当に楽しい(楽しんじゃいけないのかもしれないけど)
予告編で流れてたからネタバレじゃないとして書くけど
冒頭から、トイレのゴミ箱を食べる少年だよ!
タブー好きにはたまりませんな。
100点か!?っていうとそこまでじゃないけど、
変態ノワールを充分に楽しみました!
まだまだお元気で次回作も宜しくお願い致します。
「見た事ない作品」
今年149本目。
椅子で眠っている、食べているシーンとか見た事ない作品。最初の少年が伏線回収どこかで。そこまでが少し長かった。けど途中の手術シーンとか良い。映画見て来てまだこんな作品あるんだ、映画の奥深さを感じました。
ここでおわりっ、?
って思ってしまったんだけど…これは理解していないから…?人間臓器が進化を遂げることで警察やらなんやらいろんな組織が絡み合う、と。白黒はつけなかった、って事なんかな…。まあ、アート的なグロ映像みれて楽しかったから良いけど。
序盤ウトウト厳禁&パンフ購入推奨
序盤の臓器認証局?の人たちとの会話シーンで、この物語の舞台•前提について話されていると思う。
ついウトウトして、二三回意識が飛んだので、そのあたりがあやふやなまま本題に入ってしまった。そのため、分からない部分は勝手に想像しながら見る羽目に。
くれぐれも序盤のウトウトにはご注意を。
ああ、もう一回見ないとだめだなあ。
終了後パンフを買おうと売店に行き、値段を確認すると1200円!?
近頃パンフも高騰ぎみだがここまで来たかと思いながら購入。
帰宅後パラパラと見たところ、凄まじいテキスト量。
ちょっとした本です。1200円も納得です。
某ジブリ映画のパンフと足して4で割ると普通のパンフくらいになるなあ、と。
解説もふんだんにあり、理解の助けになりそうです。
最後に、
あのリモコンのデザインはそのままで映倫はOKなんだな。
作り物ならいいってことか。
わりと私的には難しい彼の作品を〜
観る前の印象としては,わりと濃いイメージだったデビッド・クローネンバーグ監督を味わってみた。
主旨として,未来の為に!という設定に当たるのかな⁈
いやぁ〜正直濃いぃ。 そういう主旨で来たかぁ!,同監督作品を深くは知らなく&容易(タヤス)く語れないと思い、書き込むに当たって躊躇(チュウチョ)してる処が有った。
後から後から,色々と思い当たる節を考えつつ、鑑賞したのは一寸時間が経ち過ぎて居た処もあり&曖昧な所も有るかもしれない所は,自分勝手に鑑賞したモノの記録として残したいが為に文章を残しちゃった事をお許しを願いたい処。
そっかぁ〜!<お恥ずかしい限りだが…何処かで見ていない筈がない!と思い,後から知りつつ付け加えちゃいました、自分の為にも>“グリーンブック”のビゴ・モーテンセンと“美女と野獣“のレア・セドゥだったのね!&
あの耳だらけの奇妙に見せる場面のあの異様な生物は,日本人が演った!というのは言葉が見合っているのかが今一分からん処だが、微笑ましい限りだと思えた。&その臓器にタトゥーを入れる!とは最先端?じゃないのぉ〜?と思ったりしちゃったが如何程(イカホド)でっしゃろ〜⁈( ͡° ͜ʖ ͡°)
内臓の悪夢と睡魔との戦い
夏の疲れがたまっていたからか冒頭から睡魔に襲われてしまって評価できない部分はあるのですがこういうマッタリとした映画は本当苦手です。まぁ理解不能なストーリーではありましたがクローネンバーグ監督らしい作品なのは間違いないと思いました。体調のいい日に見るのをおすすめします。
デビッド・クローネンバーグの作品を劇場で観るのはおそらく初めて。 ...
デビッド・クローネンバーグの作品を劇場で観るのはおそらく初めて。
過去作もちゃんと観た記憶はなく、おそらくほぼ初めてということなんだろう。
事前にいろいろ見ていると、分かりやすい監督では決してないとのことで、まあ「怖いもの見たさ」に近い気分で劇場へ向かった。
んんんんんんんんんん。
「シュール」と言っていいのか
「アート系」と言えるのか
でも、ちゃんとクライマックスの盛り上がりや驚きの展開など、エンタメ要素がちゃんとあるし、作り手なりの「人間観」もある。
私がそれを咀嚼できていないだけなのだろう。
ひたすらこの映画の結末を考えていた。
設定が現実にはないから、専門用語というか…世界観が理解しづらいのは仕方ない。映画ってそういう“ファンタジー”なり、“イマジネーション”したものを描くものだしね!
…が、わからん(´・ω・`)
ずっと最初から置いてけぼりにされていた印象しかなく、ラストシーンもポツーン。となるしかなかった。
鬼才、前衛的、思いがけない、想像を超える
色々表現はあるあもしれんけど、せめて
せめて広げた風呂敷は畳んでくれ‼︎
あの朝食椅子の意味はもういいよ、わからないでも
せめてなんか一個は着地させたあとに観客に解釈を投げてくれぇ…。
MEG2じゃなくて敢えてこういうの観ようよ!と旦那との久々2人デートに選んだ作品だったが
鮫っとけばよかった…
これで今後旦那は〈シリーズ物、話題作〉以外の映画はついてきてくれないのが確定したね!
かなり現実とは離れた人間感覚の社会のため観る側を選ぶ
時は未来、痛覚を感じない人類は【痛み】とは何かを興味深く思っており、人体の改造や切付などに芸術という観点を捉える思想の人間社会。そんな社会に臓器を自己で製造できる主人公がおり、相方の女性芸術家と共にこの世の在り方について探求していく物語、だと思います。というのも前述の通りモラル自体が現代社会と違うので登場人物の心情に共感元より考がわからない部分が有り、正直難しい映画だと感じました。劇中の物も現在よりも進んでいると思うが少し不気味なデザインで、何をしてくれているのかも正直あまり分かりませんでした。
お金と時間をドブに捨てたい方にオススメ
最初から最後まで観客置いてけぼりでした。
セリフは説明的で
要するに手術はアートだと言いたいだけ。
シリコン製のチープな椅子については何も説明無し。
登場人物の誰にも感情移入ができず
始まって10分しないうちに
映画館て早送りできないんだという事を
これほど実感した映画はない。
ストーリー 0点
セリフ 0点
セットとロケ地 0点
撮影 0点
ポスターのインパクトに0.5点
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