カモン カモンのレビュー・感想・評価
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キッズ用リュック背負ってパツパツのホアキン。
童心にかえる、と言うと何もかもから自由になって駆け回る身軽なイメージがある。
そんな私達は忘れてしまったけど…でも本当は彼らは不自由で納得できなくて、無力な自分に苛立ちを持っている。
林の中、キッズ用リュックを背負ってパツパツのジョニーは初めて彼ら子供の重荷を感じて声をあげる。良いシーンだったな。
そのあと、再び大人に戻ってジェシーに贈る言葉はまさに自分が息子について思うこと!
実は2回目観たとき10歳も一緒に行きました。SCPやら都市伝説が大好きで(何で彼らはあんなに臆病なのに恐怖に惹かれるのか?w)好き嫌いが多く、よく似たジェシーという友達を紹介したくなってしまって。
ちょっと退屈していたけど歯ブラシのところで笑ってたw
それこそ本作を観たことは忘れてしまうだろうけど、地球の上には君らぐらいの子がいろんな事を思っている、とぼんやり分かればいいかな。
改めて、子育てって全くひどい無茶振りだ。丸くてあったかいものをポンと投げ渡されて「じゃあ、宇宙をよろしく」なんて冗談にもほどがある。
大人としては、日々成長するにつれパラパラとはがれ落ちていく彼らの可能性に嘆き、ため息をつくのだけれど。
結局はそれもささいなことで、成長とはそういうものかも。それに、こぼれ落ちても何てことない程、彼らはやはり希望のかたまり、万の希望でできていると思えるから。
ジョニー&ジェシーをずっと眺めていたかった。彼ら2人の時間にアクションやカットがあるなんて忘れていたい。
個人的には記憶に残るだろう大好きな作品です。
Be funny comma when you can period.
主人公のジョニーがラジオDJで、ユニークでこまっしゃくれた甥っ子の面倒を見ながら、いろんな子どもたちにインタビューしていくストーリーで、とにかくセリフが面白かった。
予告編にも使われていたと思うけど「おじさんはバカの中でも一番バカ」とか「ふざけよう、テン、そうできるときは、マル」とか、タイトルにもなっている「カモン」を繰り返すところとか。
エンドロールで子どもたちがジョニーのインタビューに答えている(という体の)音声が流れていてそれも面白く、私がいた上映回では、マーベル映画以上に誰も途中で席を立たなかった。
映像もよくて、白黒映画なのに公園の緑が美しかったような気がしたし、セピアっぽい色合いの街も見た気がする。
それにしても子どもって本当に小憎たらしいときがあるなあ。天使のようで悪魔のようで、でもそれこそが子どもっていうことなんだろう。ジェシーに対して怒りすぎてしまって落ち込むジョニーが好きだ。9歳の子どもであっても一個の人間として本当に見ていて、だから子どもがイタズラをしたからといって一方的に怒鳴りつけたりするのはありえない、という価値観をジョニーもヴィヴも持っていて、欧米のこういうところは尊敬できる。
新鮮さに欠ける
子供の自然なリアクション、ホアキン・フェニックスの安定した芝居、リアルな芝居の構成など見てて心地良いが、いささか新鮮さに欠ける。
子供との疎通を通して大人が成長する映画は古今東西、数限りなく作られてきたが、新しい視点を感じることが出来なかったことが残念。
人間の心の繋がり方を練習させてくれる
人間の心の繋がり方を練習させてくれる傑作映画だ!ジョニー(ホアキン・フェニックス)がインタビューした子供は明らかに俗に優等生ぽい。自分の意見を持っていて社会の一員になっているかのようだ。これらのインタビュー(ドキュメンタリー)が ドラマに組み込まれている。それだけでなく、これらが密接につながっている。2度も映画で繰り返したインタビューの答えの例がいくつかあるが、そのひとつが、『会話をしている人たちはいるが誰もわかってくれない。誰もいないのと同じだ』と少年が言った言葉だが、多分、学校でも社会でも、人とは会話をするんだが、表面だけの会話で、深くなく、分かり合えず、自分をわかってくれないんだなあと感じる人がいると思うだろう。特にネットの時代に、会話の大切さを忘れてしまっていて、コロナ禍の終盤ごろ、人がより心の中を見せられなくなったことに気づくだろう。長いパンデミックをどう生きたかは人によって違うだろうが、私たちに人間関係の希薄さの修復の仕方を教えてくれている。この映画はこのインタビューのある少年の言葉の解決策を示している。それは、例えば、ジェシー(ウッディ・ノーマン)とジョニーが問題を抱えた時、ジョニーの母親ヴィブは解決法が書いてあるマニュアルをジョニーにスマホで伝授した。ジェシーは『ママはマニュアルを見なくてもできるよ』と。マニュアルだが、こういう会話の仕方を学ぶことで、お互いが分かり、だんだん近づいて繋がってくる。 これが、インタビューを受けた少年の問題点を解決策に導く過程のシーンの一つであると言える。私は、映画を観ながら、インタビューの答えになる過程をこのドラマからみい出していた。人と人がいいかにして信頼関係を築いていくか、その過程をここで教えてくれていると思う。
ジョニーの甥、ジェシーはインタビューを嫌がって、そんなことより他のことに興味がありそうだ。まず、なぜ結婚しないのとジョニーに聞く。ジョニー側からみると『なぜかなあ?』と考える機会を与えられたようだ。
ジェシーという9歳の『孤児ごっこ』をする少年だが、父親の不在、それが、社会生活のできない父親の精神に問題があることを感じ取っているからこそ『孤児ごっこ』を思いついたのではないかと思った。それに、母親も精神的に不安定な伴侶の面倒をみにオークランドへ行かなければならず、ジェシーは伯父、ジョニーのところへ。ここでも、『孤児ごっこ』を。おいてきぼりにされ、精神的に不安定になるのも無理はない。ここでも、孤独感、恐怖感が、『人はそばにいても、何もできない。誰もいないという感じと』いう、インタビューを受けた子どもの心と一致している。
二人は共同生活をすることにより、喧嘩をし、選択肢があるという過程を踏んでこなかったジェシーは初めて、ニューヨーク行きの選択肢を与えられる。でも二人の間は、インタビューで言われるように『怒鳴って喧嘩しあって、お互いに反対の意見は言って口論しやすいが、自分を説明することは簡単じゃない。』 それに、『インタビューには答えないよ』と言ってた、ジェシーが自己インタビューをするシーンが好きだ。 将来のこと考えたことあると自問して、計画しても起こらないよと答えている。そして、忘れちゃうよというジェジー言葉にジョニーは二人で過ごした時の思い出をテープにして送る。カモン・カモン。。。。の答えはジョニーとジェシーが握っていると思った。
映画作品の形式は『エコー・イン・ザ・キャニオン』(2018年製作の映画)のように、ドキュメンタリーや現在起きていることなどを織り交ぜて映画にしている。最近、こういうタイプの映画を観るが、時々、外国の映画だと、土地勘が頭の中で理解できないが、この作品はデトロイト、オークランド、ロサンジェルス、ニューヨークシティー、ニューオリンズなどと字幕がある。ジェシーに本を読んで聞かせるとき、書籍名と作家名が字幕にでる。ジョニーとヴィブの兄弟が認知症の母親を面倒見ている時のエッセイはMother: An Essay on Love and Cruelty by Jacqueliine Rose と出ている。エンドロールにクレジットを入れてもいいと思うが、作品の途中に入れていることで、わかりやすい。それに。『移民としての将来』、『森林の大切さ』ヴィブの『堕胎経験』を女性の権利として捉え、このような時事問題にも触れていいる。そして、これらのことを意識に入れている。
白黒映画だが、この場合、心の中やかなり長文の会話を描写するのに適切だと思った。なぜかというと、フォーカスを言葉におけるから。しかし、こういうタイプの日本映画をあまり見たことがない。日本映画は会話が短く、行間を読めとばかり、コンテクストで意味をわからそうとする。そういうのは個人的に苦手だ!! 言葉を使え!!
それに、問題意識の乏しい人がよく『普通』という言葉を自分の周りの基準に合わせて使ったりするが、この映画ではジェシーが『普通って何だ』と疑問をもっている。普通には暗黙の合意があるらしいが、私はそれを知らなく、普通って何?どんなこと?と質問するので嫌われるようだ。
大人はわかってくれない訳でもない
どういう映画か聞かれたらきっと「すごくA24って感じ」と答えるかも。
90年代ならシネ・ヴィヴァン六本木か、シネセゾン渋谷あたりで上映しそう。
ホアキン・フェニックスは、これくらい恰幅の良い方が、哀愁を漂わせていて好きだな。大ヒットにしてオスカー受賞作である『ジョーカー』の後にこれを選ぶセンスも素晴らしい。
ラジオジャーナリストって聞いたことない職業だけど、その対象者の子供たちのインタビューとともに、ジョニーもジェシーも成長していく。
自分を上手に表現出来ないジェシーが、ヘッドフォンをかけてマイクに向かって伝える。職業と小道具を効果的に使っている。
自分だったら、空港に向かう途中でトイレ籠城されて冷静でいられるか。まあ無理だろう。
派手さは皆無だけど、良い映画を観たと言いたくなる。
子供、大人、を分けるものは?何?
私にとっては、大変に難しい映画です。
この映画から、何を感じ、考えたら良いか?
ラジオジャーナリストのジョニー
の甥のジェシーに、
向き合い、理解しあおうとする葛藤、思い?
ジェシーの感性を受け入れることへ四苦八苦しながら、何か新たな思考が生まれてくるジョニーを、通して知らされる、日常の不条理、無理?
父と男の子の、関わり?愛情?
???です。
モノクロ仕様なのも、
監督は、きっと、もっと深いところで
考えたら?感じて?と
思って作ったんだろうと思うと
さらに難しくなってくる。
子どもとタイマン張ることの大切さを感じる
子どもと真剣に向き合う時間は、その時はものすごく大変だと感じる。
だけど後から振り返るとあっという間のかけがえのない輝いた時間であったことに気付く。
子どもという生き物は厄介だ。大人の思う通りにはならない。一筋縄ではいかない。
かと言って押さえつけるのはその子の心に影を落とす。
だから対等に話し、真っ向から対峙して大人も謝る時は目を見てきちんと謝らなければならないのだ。
この作品はなぜ全編、モノクロ映像なのか。
答えはわからないが、観客に慣れるまで少し観にくいモノクロをしいることで、子どもと真剣に向き合う重みが増すからだ。
カラフルな映像だと薄っぺらくなってしまう。そんな気がした。
ラジオのインタビューに答えるたくさんの子どもたち。そこかしこに散りばめられた彼らの本音。
大人たちはもっと子どもの本音にに耳を傾けるべきだということを教わる。
カモンカモン、先へ先へと、子どもたちは未来へと進む。
大人は先を進んでいるのではない。大人こそ、子どもに遅れをとってはならないのだ。
先へ進むことを忘れてはならない。
大人はつい過去を振り返りがちだから。
伯父の朴訥な感じと、甥っ子の愛らしさ、キャスティングが良かったと思う。
ぺらっぺらでもいいよね?
圧倒的な多幸感って言われると、そんな映画だったか?と思ってしまう。
ジェシーがやる自分は施設の子、両親やジョニーは子を失った親という設定の遊びは、ジェシーの抱える不安の現れ。でも不安を抱えてるだけではなくて、ちゃんと未来を恐れつつ、不安がりつつ、それでも進まなきゃってわかってるジェシーの繊細さと勇気の両方が愛おしくなる。
子供はまるで哲学者のように雄弁にインタビューに答える。インタビューされるということは確かに尊重されることなのかもしれない。注目され問われ自分に問いかけ、そして答える。ジェシーははじめそれを拒むけど、最後には一所懸命密やかに答えてみる。
心の奥底にしまってある本音を語るのは子供だけじゃなくて大人にとっても容易ではなく問いかけすら自分にしなくなっていることに気づく。ぺらっぺらでもいいじゃないか。たまには、自分に問い、そして誰かに語ることもいいのかも。
まるでドキュメンタリーを観てるような自然な作品で、おそらくそう仕上がったのはモノクロであることも影響しているのだろう。モノクロによって雑味がとれるというのはなかなか興味深い。ジェシーのウッディ・ノーマンももちろんホアキン・フェニックスも素晴らしかったと思う。
子ども大変
こんな風にこどものころ向き合ってもらったことないなあとちょっとさみしくなった。みんなちゃんと相手しててすごい!
子どもたちのインタビュー良かった。自分も当時精いっぱいいろいろ考えてたなと懐かしくなる。
私は世界で混乱してしまうポールの方の世代なので、若い子たちがもっと自分のことや感情を理解して受け止められる世界になったらいいなと思った。
子供と大人の思考の壁について
映画を見ている間、子供と大人の、或いは年齢やつながりは関係なく他人との思考の壁について、うまい例えを思いついたと実感していたのだが、歩いているうちに忘れてしまった。行ったり来たり、わかったりわからなかったり、怒ったり慰めたり。とても良い映画だと思いました。
ストーリー 6 芸術 6.5 演技 7 エンタ 6 総合 6 ジェ...
ストーリー 6
芸術 6.5
演技 7
エンタ 6
総合 6
ジェシーの演技がいい感じ。インタビューしてた子供たちの回答は本物? もしセリフだったら1点以上下がる。
大人になったことを突きつけられる
子供たちが自分の意見を持って、自分たちの世界を力強く生きている様が表現されていました。
抑揚がほとんどなかったので映画としてはややきつい部分もあったのですが、テーマが深かったので個人的には楽しめました。
子供たちに対して自分が正しいという感覚が知らず知らずのうちに大人にはついてしまうことを教訓としたいと思います。
説明が…
業界の人からも高評価が多い作品だったので観に行き、良い作品だとは思ったのだが、腑に落ちなかった点があったので、敢えて書かせて頂こうと思う。
二人が心を通わせていく心温まるストーリー
と、モノクロームの映像の美しさはとても楽しませて頂いた。子供たちへのリアルなインタビューのノンフィクションの要素と、映画のフィクションとを織り交ぜるのは試みとしては面白いが、着地点がどちらにもいかず、役者の演技を純粋に楽しみたかった自分には現実の声が演技の部分に介入し少し邪魔をしてしまっている様に感じたのと、主人公の叔父が妹への電話で、少年とどんなふうに打ち解けていったかといった出来事や、感情を含めた詳細を説明してしまっており、実際に少年との表情や会話のやり取り、間合いから二人の関係性が深まっていくのを観て感じるのが映画の面白さのところを、後から言葉で説明される形になっており、それだと映画ではなくて文章表現の本でいいのでは?と思ってしまった。
最後の方でも、少年と出会ってからの全ての回想シーンがまとめられていて、映画を観終わった後に個々に映画の余韻に浸って回想するのを映画の中でやられてしまった感じがして、自分の中で回想したかったのが説明的にまとめられていて楽しみが減ったと感じたので、やや興醒めしてしまった。
役者もいいし繊細なやり取りも良かっただけに、説明的な部分が多い様に感じたのが残念でした。
大人になってしまったことを絶妙に再認識させられた
構成がすごく上手でした。普段から子供の声を取り扱う仕事をしているが、子供と暮らすことで、その純粋さや複雑さを再発見していく話だと思いました。
インタビューはドキュメンタリー調でしたが、確かに子供は余計な知識がなく、表層的だけど本質的に社会に対して物事を捉えている気がします。
自分自身、子供の頃に抱いていた純粋な「不満や葛藤」が薄れていたことに気づかされました。
少し難しい子という設定だったと思いますが、文化の違いなのでしょうけど、あまりにも子供のわがままに寛容なのが驚きでした。
終始子供に合わせて行くだけで、正直見ていて退屈に感じてしまいました。
子供が主人公に心を開いていくシーンがもっとあっても良かったかな、と思いました。
そして子供との触れ合いから、インタビューを聞くスタンスへの変化や、核心部分を聞き出せるようになる、などの連動も欲しかったです。
ドビュッシーの月の光でしたかね、とても大好きな音楽です。モノクロ映像とマッチしていて素敵でした。
叔父と甥っ子のやりとり良きです
両親が自分の子供だったらどう教育する?
みたいなインタビューとか
結構考えさせられるやりとりも多くあって
色々考えさせられるなあと、
あと途中の音楽も映像も心地よかったし、
何より叔父と甥っ子のやりとりが沁みる
平凡を普遍にすることを尊ぶっていいですね
カモンカモン!の表題も抜群にいい
ちょっぴりムカついたり、愛おしかったり
ずっと観たかったのに世間の大型連休に合わせての公開なのか、早々に今週で公開終了。GW明けたらゆっくり観ようと思ってたのに、もうレイトショーでしかやってなくてかなり迷ったけど、やっぱり観て良かった。
終始穏やかな流れでモノクロなので、人によっては退屈に感じてしまうのかも。
だけど、却ってモノクロにしていることで セリフのひとつひとつや その演技が引き立っている感じがしたし、この映画の空気感をより鮮明に映し出していたと思う。
とにかくジェシー役の子が凄すぎる!!
演技?お芝居?もう、そのまんまジェシーですか?って感じで。
時折、驚くような空想で大人を困らせた後に、なんとなくこちらの反応を窺うような鋭い目は狂気さえ感じさせる。
と、そう思うのは、ただただ澄んだ瞳にたじろぐ自分が「大人」になった証拠なのかも…
ジェシーはありのままでぶつかってくる。そしてそれを戸惑いながらも決して目を逸らさず受け止めようと努力するホアキン演じるジョニー。
おうむ返ししたりと悪ふざけをするジェシーに、見てるこっちが「あぁ、あるある…」なんてイライラしながらも、後からジェシーの母親である妹に電話をしながら、度々省みるジョニーの姿勢には自分も気付かされる事もいっぱいあった。
物語の合間に出てくる著書もとても興味深くて自分も読んでみたいと思ったし、子どもたちの大人や未来に対しての想いは、大人の方がずっと色々見て来てるのに、子どもたちの方がもっとずっと視野が広くて、現実を真っ向から受け止めていて、根本的な事から目を逸らさない。そこから紡ぎだされる素直な言葉には胸に迫るものがあった。
色々な事を半ば諦めて取捨選択して大人になった自分に何か出来るとは思わないけど、逃げないで向き合う事は、耳を傾ける事は出来る。未来なんて何が起こるか分からない。だからみんな先へ進むしかないんだ。
それにしても、このふたりの関係はどうしてこんなにも愛おしく感じてしまうのだろう。心に秘めた不安があるジェシーに、戸惑いながらも懸命に向き合っていくジョニー。そこには優しい空気が溢れていて、最後ジェシーと叫び合う姿には胸がいっぱいになった。
ジェシーはジョニーとの数日間を大人になるにつれ、いつか記憶としては忘れるだろうけど、心に残ることは間違いないだろうし、自分にとってもそういう存在の映画になった。
子どもって複雑だけど全てわかっているのよね。
子どもは可愛いし、ましてや血の繋がった子ならばたまらなく愛しいもの。
だけどほんと大変だよなぁ、っていうのが正直な一番の感想。
9歳の甥っ子ジェシーを預かることになったホアキン・フェニックス演じるジャーナリストのジョニー。
知的だけどちょっと変わったところもあるジェシーに振り回され、うまくコミュニケーションが取れず・・・。
モノクロで子供が中心にいて、というと近作では「ベルファスト」もあったのでそれと比べてしまい、ちょっと物足りなく感じたのですが、それはきっと私の好みの問題でしょう。
ホアキンは「ジョーカー」の後にこの作品を選んだのは大正解でしょうね。ヴィランとは真逆の役でひたすら受けの芝居に徹していて役者としての幅を感じました。無垢なところはなんとなく「her/世界でひとつの彼女」の頃を思い出していました。
温かい良作です。
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