劇場公開日 2022年1月21日

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「ダブル主人公はどちらも暴走しがち」シルクロード.com 史上最大の闇サイト アモルフィさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ダブル主人公はどちらも暴走しがち

2022年2月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

主役2人の片方である天才青年は自由とか正義とか自己を正当化するようなモノローグが用意されているが、逆にこういう表現が彼をテロリストであるという原作の解釈に由来するのではないかと思います。
実際、一見リバタリアンと勘違いするような思想は幼さゆえのの甘さというか誰にでもある若いころの手前勝手というようなもので思想犯では決してありません。
どちらかというと、この手の天才はただただ面白いからやっているだけのほうがリアルで、大義名分など言わないほうがしっくりきます。
夢中で仕事しているときに彼女に割り込まれるだけで苛っとして暴言をはいてしまう辺りもそういう人特有の症状でしょう。
売り言葉に買い言葉ですべてをぶち壊すのはあるあるです。
それにしてもアフリカ系とアジア系の混血は超絶可愛い。

もう一人の主人公の老害警察官のほうは、実はプライベートではとても家族思いで優しいとてもいい人です。
しかしながら、仕事になると手段を選ばない完全なビジネスヤクザのようなキャラな上、夢中になり過ぎて暴走して周りに迷惑をかけてしまうという、昔から刑事ドラマにいそうなトラブルメーカーキャラです。
序盤この人の傍若無人な捜査法に警察嫌いが発動しますが、だんだんとこの人なりの仕事とプライベートの線引きが見えてきて人間性がわかってくるようになってます。
不器用ながらもう一人の主人公よりは大人な感じです。
娘に精一杯かっこつけるもののキョトンとされるのもあるあるでしょう。

個人的には捜査本部長みたいな役の人がパーソンオブインタレストのIT寵児の役どころだった人なのがちょっと面白かったです。

アモルフィ