劇場公開日 2022年2月25日

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「群を抜いて・・・‼️」愛なのに 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0群を抜いて・・・‼️

2024年1月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

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この作品は紛れもなく今泉力哉監督の作品‼️もちろん監督は城定秀夫‼️二人が互いの脚本を交換して製作した作品‼️今泉監督の素晴らしい脚本に、城定監督の演出が加わって、リアルで独特な世界観を醸し出しています‼️ある古本屋に通う女子高生・岬はかねてから想いを寄せる店主・多田に求婚する‼️しかし多田は過去に好きだった女性・一花のことが忘れられない‼️一方、一花は結婚式の準備に追われている‼️一花の結婚相手の亮介はウェディングプランナーの美樹と浮気してる‼️亮介の浮気を知った一花は多田に連絡を取る・・・‼️まず主人公の多田が古本屋の店主という設定からして今泉監督らしい‼️岬も多田の気を引くため万引きしたり、追いかけて疲れた多田に水を渡したり、毎日ラブレターを多田に渡したり、好きになったら周りが見えない現在の女子高生心理を完璧に体現していて絶妙‼️演じる河愛優実ちゃんもチョー可愛い‼️一花は結婚式の準備を手伝ってくれない亮介に腹を立て、あげくに亮介の浮気を知って茫然自失、腹いせに多田と関係を持ってしまう‼️ところが、多田と関係を持ったことで性の歓びに目覚め、亮介がセックスが下手なのでは?との疑惑を持つ‼️一花が神父様に告白するシーンは必見‼️チョー面白い‼️一方、亮介は美樹に別れを告げるも、何の未練も見せてくれない美樹を問い詰めて告げられるセリフ「亮介さんて下手ですよね、群を抜いて・・・」‼️タバコを吸ってクールに別れを告げる亮介が美樹に切り変えされ、戸惑い、ショックを受ける‼️哀しくもオカシイ、てゆーか大爆笑‼️再度多田と関係を持ち、疑惑が確信に変わった一花は多田に「たまに会って、たまにしたい」と告げるも、結局亮介と結婚‼️多田は岬の両親から「気持ち悪いんですよ」と詰られ、父親を殴り留置所で一晩を過ごす‼️このシーンでの多田の名セリフ「愛を否定するな!!」‼️カッコいいぞ、瀬戸康史‼️次の日の朝、公園では、なかなか逆上がりが出来なかった少年が父親の熱血指導で出来るようになり、その様子を古本屋の常連のおじいちゃんが笑顔で眺めている‼️ステキな光景‼️性の歓びに目覚めた一花は、セックスが超下手な亮介と結婚‼️うまくいくのかな⁉️そして両親のことがあっても変わらず多田の店を訪れる岬のセリフ「両親の事なんて関係あります?私たちに」‼️仲良く一花の結婚式の引き出物の茶碗を分け合ったりする二人‼️なんと微笑ましい‼️うまくいきそうだな、この二人は‼️それぞれにこれも人生と言うことでしょう‼️今泉監督の描く人間模様にミョーに共感させられる至福の2時間‼️また脚本・今泉、監督・城定で是非やって欲しい‼️

最後に:一花が映画「卒業」について語る「母さんと娘に二股をかける、ドロドロの話。全然わかんない!!」というセリフがあります‼️まず「卒業」はそんな映画ではないと思います‼️真剣に愛した女性の母親の不倫相手が、たまたま自分だった主人公の、苦悩とそれを乗り越える様を描いた成長物語‼️客観的に観たら共感できない物語かもしれませんが、主観的に観た私は大いに共感‼️多分今泉監督は「卒業」という映画が大好きなんだと思う‼️この映画.comのレビューでも共感できないというレビューが多々ありますが、そういう世評を踏まえて、この作品で一花に語らせてるんだと思う‼️いくら共感できないと思っていても、いざ自分が当事者になってしまったらどういう行動を取ってしまうのか⁉️相手への裏切りで歓びを見出してしまった一花の変化、いざ自分が当事者になった時の自らの行動、心境の変化を映画「卒業」に結びつけて、今作の中で語らせているような気がしてなりません‼️一花のこの映画での行動も客観的に観たら全然共感出来ないと言う人が多いのかもしれませんから‼️

活動写真愛好家
R41さんのコメント
2024年5月1日

なるほど~ 見落としていました。
確かに「卒業」ってそんな映画だったかな~と疑問が湧いていました。
監督は卒業という映画の「見方」を通して、立場が変わったときに何を思うのかを伝えたかったんですね。
さすがですありがとうございました。

R41
CBさんのコメント
2024年1月14日

今泉監督(というか脚本)、最高っすよね!!
「卒業」に関しては、俺は納得いってないけど、「今泉監督は卒業が好き」は、そうかもしれないなあ、と思うので、また「卒業」を観る機会があったら、平たい気持ちで観てみようと思うことはできました。ありがとうございました。

CB
もりのいぶきさんのコメント
2024年1月14日

活動写真愛好家さん、共感ありがとうございます。

記憶に残っている場面があります。

多田に自分を認識してほしい女子高生(=岬)。
古本屋で多田の目につくように本を手にして店を出ます。
万引きです。
気付いて追ってきた多田から逃げるのですが、本気で逃げて
ません。追いかけっこを楽しんでいるかの様子です。

アラサー男の体力を過大評価してはいけません。多田はすぐ
に息が上がってしまい力尽きます。ヘロヘロです。
それに気付いて立ち戻る岬ちゃん。スボーツドリンクまで
手渡す気遣いを見せます。

「 君、その本 」
「 はい。盗っちゃいました。ごめんなさい 」

そう口にしながら、

「 これ、私の名前と電話番号です 」
と、多田にメモ書きを渡す岬。

” 万引きしたのだから、身元を明らかにしないと
いけないですよね? ” という
すごい自己アピール方法だと感心しました。・_・;

もりのいぶき