劇場公開日 2021年7月30日

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「隠したいものがあるとき人は怪しい言動をとる」パンケーキを毒見する kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5隠したいものがあるとき人は怪しい言動をとる

2021年8月4日
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鑑賞方法:映画館

菅首相の印象は議論ができない人。できないのか、わざと質問されたことに答えないのかはわからない。とにかく国会答弁や記者との質疑応答で会話がかみ合っていない。
だから、国会答弁で同じ答えをただ繰り返すシーンを見ても「だよねー」くらいに思っていた。でも、原稿書いてんのか!?とか、だと思いますって発言とかをうまく解説しててうまいなと思った。そうなんだよ。答えないってことは隠さなきゃいけないことがあるってことなんだ。
時の総理大臣を扱ったドキュメンタリー映画なんて日本では初めてなんじゃないか。撮影や取材を断られた人も多いんだろう。だからこそのアニメだったのかもしれないし、言いたいことをソフトに表現するための手法だったかもしれない。女性のナレーションも含めて菅首相を盛大にいじろうとしているのは伝わった。
でも、もう少し掘り下げてほしいと思ってしまった。いや、機密費の問題とかたしかに怪しい。でもこれ以上踏み込めない限界も感じてしまう。
ただ、問題の本質を暴くことがこの映画の役割ではない。これだけ問題のある政権の支持率がいまだにそれなりにある(下がってきているとはいえ)。次に総選挙をやっても自民党が勝ってしまいそうだ。そうならないための問題提起ということだ。
(特に若い人に向けて、)問題意識を持て、政治を諦めるな、選挙に行け!というメッセージを受け取った。でも、終わった後の場内に若い人なんてほんのわずかしかいなかった。そもそも若い人たちが観に来ないんかい!

kenshuchu