劇場公開日 2022年5月20日

「良くも悪くもダイジェスト感満載」映画 五等分の花嫁 さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5良くも悪くもダイジェスト感満載

2022年6月20日
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タイトル通りです。良くも悪くもダイジェスト感満載な内容でした。

主人公と5つ子のヒロインによるラブコメ漫画が原作で、自分もファンの一人です(ちなみに四葉推し)。
原作が14巻まであり、10巻までをTVアニメで放送され、その続きから完結までを描いた本作。

キャラクターの各声優さん達の演技は今作でも見事で、松岡さんが演じた風太郎はより風太郎らしく、ヒロインを演じてる人気声優さん達もそのキャラクターの側面がしっかり伝わり、魅力的に聴こえました。

各ヒロイン達の可愛さは出ていたし、ヒロインや風太郎を映す時の作画は綺麗になっていました。
ただ、それ以外はTVアニメと同様チープな作画が目立つし静止画の場面も多いため、「何故このクオリティで映画にしようとしたんだ?」と正直腹立たしいです。
3期と劇場版を平行して製作された「からかい上手の高木さん」はしっかりと劇場版らしく作画のクオリティが上がっていたのに、今作はTVアニメと変わらなかったのが残念です。

また、今作では未来の風太郎の結婚相手が誰になるのか判明する重要なエピソードになります。
原作ファンとしては、シナリオ自体はほぼ原作通りに描いてたので感動もありますし、一応ある程度満足もしました。
しかし、10巻から14巻を136分で描くと色々な所を省略したりペースを早く描かないと収まらないです。なのでTVアニメ以上にダイジェスト的に感じてしまい、原作にあった感動が半減してしまったように思えます。

あと、自分は原作が好きなはずなのに何故か長く感じてしまいました。
これは恐らく、ペースが早くて「間」が無かったからだと思います。大抵の作品は盛り上がり所の隙間に「間」のような場面が挿入される事が多いです。今作はそれが全然無いことによって観てる最中に疲れを覚えてしまいます。

何度も言いますが、原作のエピソードの良さを、ダイジェスト的な内容構成によって魅力が半減してしまった感じがしました。
出来れば、3期のTVアニメとして観たかったです。
ファンとして、実に残念です。

さうすぽー。