劇場公開日 2020年11月6日 PROMOTION

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ストックホルム・ケース : 特集

2020年11月2日更新

出演作ほぼ全て名作 名優イーサン・ホークの決定版!
ストックホルム症候群の語源となった歴史的事件を描く

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突然ですが、ちょっと大げさなことを言います。映画という芸術にとって、イーサン・ホークという俳優は、欠かすことのできない“マスターピース”だと思うんです。

それはなぜか? 子役時代に始まり、「いまを生きる」「トレーニング デイ」「6才のボクが、大人になるまで。」や、近年の「ブルーに生まれついて」「魂のゆくえ」などなど……思い返せば彼の出演作は、ほぼすべてが“名作”であることに気がつきます。

これぞ、という作品には必ずやつがいる。超絶目利きの絶対に外さない男、それがイーサン・ホーク。

そんな彼の決定版とも言える映画が、11月6日に日本公開を迎えます。タイトルは「ストックホルム・ケース」。ホーク演じる銀行強盗が、“ストックホルム症候群”の語源となった歴史的事件を引き起こす姿を描くクライム・スリラーです。

共演には「キングスマン」シリーズのマーク・ストロング、「ミレニアム」シリーズのノオミ・ラパスら、映画ファンのアツい人気を集める面々。劇中歌にはボブ・ディランの数々の名曲が使用され、物語をエモーショナルに盛り上げます。

普通では考えられない実話に基づいた本作、その魅力を解説していきます。


【予告編】なぜ人質は、犯人に味方したのか―― 物語はこちらでチェック!

出演作は名作ばかり――絶対に外さない男、E・ホーク
その華麗なる軌跡をプレイバック!

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○出た映画、全部良い 「いまを生きる」「ガタカ」「6才のボクが~」etc…

映画.comのデータベースには、ホークの関連作品が60本登録されています。それらを改めて眺めると、あることに驚かされます。「こんなに名作ぞろいなのか」と。

1985年、SF映画「エクスプロラーズ」(当時14歳、同い年のリバー・フェニックスと共演)で映画デビュー。その後、学業に専念するため俳優業は中断しますが、89年の「いまを生きる」で復帰し、ブレイクします。

そして主演を務めた「生きてこそ」(93)や「ガタカ」(97)、アカデミー助演男優賞にノミネートされた「トレーニング デイ」(2001)、12年間にわたる撮影に参加した「6才のボクが、大人になるまで。」(14)などで確固たる地位を得ました。

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ほかにも高い人気を博す「恋人までの距離(ディスタンス)」などの「ビフォア」シリーズや、「プリデスティネーション」「パージ」「ブルーに生まれついて」「マグニフィセント・セブン」「魂のゆくえ」「真実」など……。

出演作がことごとく“良い”という、これもう奇跡なのでは? また、「マグニフィセント・セブン」のような大作から、リチャード・リンクレイターやポール・シュレイダーなど作家性の強い監督とのタッグなど、彼の作品選びは非常に幅広く、「規模を問わず、素晴らしい物語には迷いなく身を投じる」信念がこもっているように思えます。

俳優としてだけでなく、作家や映画監督としても活躍し、芸術家としての側面も魅力的。そのキャリアはハリウッドスターのなかでも独特であり、唯一無二とも言える存在感を放っているのです。

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○本作公開日が50歳の誕生日! 今度はどんな姿が見られる?

本作の日本公開日は2020年11月6日。ホークの50歳の誕生日なんです! 配給会社が狙ってそうしたわけではないそうですが、粋な偶然ですね。

そんなホークの魅力のひとつは、“かわいらしさ”にあります。例えば「恋人までの距離(ディスタンス)」では、女性を大胆に誘ってリードしようとするも、相手の方が1枚も2枚も上手で、結局は「やられちゃったな」的な困った笑顔を浮かべたり。

若いころから今まで、一貫して“振り回され上手”というか、二枚目なのにどこか哀愁や情けなさが漂うというか。そんなかわいらしさが私たち映画ファンを魅了するんです。

今回ホークが演じるのは、スウェーデン人の銀行強盗ラース。同国初となる凶悪事件を起こし、ある新聞に「優しく凶暴な男」と形容される男です。

残忍な凶悪犯……ではなく、その素顔は自由の国アメリカに憧れる小悪党。機転はきくものの、どこか間が抜けていて憎めない、そんな多層的なキャラクターです。

上述のホークの“かわいらしさ”は、やっぱり全開。それだけにとどまらず、局面ごとに見せる顔がまったく異なるので、刻一刻と魅力が変化していく様子も楽しめます。新たな一面がざくざく発掘される、これ以上ないハマり役をご堪能あれ!

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【本作の見どころ①】キャスト・スタッフ・劇中歌
人気、実力ともにハイレベルな“スター”が結集!

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[キャスト]「キングスマン」M・ストロング×「ミレニアム」N・ラパス

ホークのほかに、人気と実力を兼ね備えたスターたちが物語を彩ります。「裏切りのサーカス」「キングスマン」などのマーク・ストロングと、スウェーデン発の大ヒットシリーズ「ミレニアム」で知られるノオミ・ラパスです。

読者の皆様はよくご存知でしょうが、ストロングの人気はすさまじいものがあります。英国出身の名バイプレイヤー。映画のみならず舞台でもキャリアを重ね、アーサー・ミラー作の舞台「橋からの眺め」では、ローレンス・オリビエ賞(演劇やオペラが対象の、英国で最も権威ある賞)の最優秀主演男優賞を獲得した実力者です。

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その人気を、数字で示してみましょう。映画.comのデータベースには、世界中の俳優および映画人の人物情報が登録されています。その数、24万3067人。さらにCheck-in(ユーザーのお気に入り登録)という機能があり、この数字が多ければ多いほど“人気がある”と言えます。

マーク・ストロングのCheck-in数は、2317人です。データベースのなかでCheck-in数が2000人を超えるのは267人しかおらず、つまりストロングは全体の約0.1%しかいないトップ・オブ・トップの人気俳優なのです。

今回、ストロングはラースの仲間であるグンナーを、本物の悪党感たっぷりに好演。さらにラパスは、人質となる銀行員ビアンカに扮し、作品全体のテーマを体現します。なお余談ですが、ホークのCheck-in数は2660人でした(数字はいずれも9月23日時点)。

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[監督]「ブルーに生まれついて」R・バドロー ホークとの名タッグ再び

スタッフも充実の陣容です。監督は、ホークが伝説のトランペット奏者チェット・ベイカーを演じた「ブルーに生まれついて」のロバート・バドロー。観客・批評家の評価ともに高い名作のコンビが、再びタッグを組みました。

「ブルーに生まれついて」では、ホークの演技とバドローの演出がケミストリーを生み出し、米タイム誌が選ぶ「2016年の演技トップ10」では第3位に選出されました。これは第89回アカデミー賞の主演男優賞に輝いた、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のケイシー・アフレックよりも上位。今回はどんな化学反応が見られるか、否が応でも期待が膨らみます。

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[劇中歌]ボブ・ディランの「明日は遠く」など名曲が胸に迫る

バドロー監督は音楽をこだわり抜くことで知られています。今回、劇中歌にはボブ・ディランの4つの名曲が登場。1970年代当時のスウェーデンの雰囲気を感じさせるとともに、アメリカに憧れるラースの心境を表現したり、犯人と人質の距離を縮める装置としても機能しています。

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【本作の見どころ②】描かれる物語と、巧みな演出
ストックホルム症候群の語源、あなたは知ってますか?

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○スウェーデン史上最も有名で、最も不思議な銀行強盗事件

本作の題材となったのは、1973年にスウェーデンで起こったノルマルム広場強盗事件。この一件が、心理学用語「ストックホルム症候群」(誘拐・監禁事件の被害者が、犯人に対し連帯感や好意を抱く状態)の語源になりました。

何をやっても上手くいかないラース(ホーク)は、自由の国アメリカに逃れるためストックホルムの銀行へ強盗に入ります。銀行員のビアンカ(ラパス)を含む3人を人質にとり、刑務所に収監されていた仲間グンナー(ストロング)を釈放させることに成功します。

トントン拍子に上手くいき、有頂天になるラースたち。さらに人質と交換に金と逃走車を要求します。ところが、警察は要求に応じず、事態は長期化していきます。こうした状況で、なぜビアンカ(人質)がラース(犯人)に連帯感や好意を抱くのでしょうか? 本作の最大の見どころは、そこにあるドラマだと言えます。

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○心理描写が非常に細やか いつの間にか観客の心が、キャラと同化する――

登場人物たちが対話する場面は、ことさら丁寧に紡がれています。セリフではなく声のトーンと表情で心情が語られ、その声と表情は時間を追うごとに微妙に変化。そうすることで、極限状況における心情の移ろいを、丹念に表現しているんです。

実力のあるキャストだからこそ成り立つ豊かな会話劇により、「なぜ人質が犯人に連帯感や好意を抱くのか」がわかる仕掛けになっています。観客は「なぜ」の知的好奇心を刺激されつつ、キャラの心情の移ろいに誘われ、“深み”にはまっていきます。

そして、いつの間にかラースやグンナーに強い共感と愛着を抱くようになる――まるでストックホルム症候群のような体験が、あなたを待っているのです。

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○ここに注目!主人公を取り巻く“逆/あべこべ”の状況

最後に。本作は映画として非常に興味深い構造になっています。“逆”または“あべこべ”の状況が頻出する点に着目して、物語を俯瞰してみてください。

まず、人質が犯人(本来は憎むべき存在)に好意を抱く、という心理的矛盾がそれです。ほかに、事件解決を急ぐ警察が、ラースや人質たちのいる部屋に大量のガスを注入しようとするシーン。人命を優先すべき警察が、人質の命などお構いなしです。その一方でラースとビアンカたちは、カードゲームに興じながら「刑務所で見た映画の話」で盛り上がっていたりします。

こうした「普通とは逆の状況」は、実は“笑い/コメディの真髄”でもあります。本作は“逆”を軸に駆動し、時に笑える展開を見せながら、スリリングに進んでいきます。

興味深いのはラストシーン。ネタバレになるので詳述しませんが、ビアンカのボイスオーバーが、見る者の心をざざっと逆なでします。彼女の言葉の意味に思いをめぐらせれば、きっとこう気がつくのではないでしょうか。「普通とは逆の状況」は“スリラーの真髄”でもある、と。

製作には、「セッション」「ゲット・アウト」など傑作スリラーを手掛けたジェイソン・ブラムが名を連ねています。笑いとスリルは表裏一体。あるいは、同じものだけど呼び名が違うだけ。そんなことを提示しながら、本作は幕を下ろすのです。

あなたはこのラストシーンを見つめながら、どんな思いにとらわれるでしょうか?

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