劇場公開日 2020年2月21日

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「共同体の暖かさそしておぞましさ」ミッドサマー ビリケンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5共同体の暖かさそしておぞましさ

2022年4月18日
iPhoneアプリから投稿

個人主義の総本山アメリカで育ち、他者との連りが感じられない主人公ダニー。かけがえのない繋がりの家族を事故で亡くし、彼氏は信用しきれず何かあればすぐ精神科へと。この映画で見るアメリカは本当にどんよりしていて見ていて心が嫌な気分になる。うってかわってスウェーデンでは明るく皆が笑って皆が繋がっている。しかしながら、映画が進むにつれ、文明社会という合理化、システム化の中にいる私達は野蛮だと思うような慣習をこの村は引き継いでいる。しかしながら、しかしながら、この村は本当に人の繋がらを大切にする。全てを見たダニーは最後に笑ってこの村の家族になる事を選択する。

共同体という良い面も悪い面も出ていたと思う。経済的合理性がないが故に村もそこまで発展してるようには見えないし、科学的ではない慣習によって人は命を経つのである。しかし、ここの住人は皆がきちんと繋がっている。ポスト資本主義が叫ばれる世の中共同体の美しさおぞましさを改めて再認識した。

ビリケン