劇場公開日 2019年6月21日

「【笑えるコメディ×カッコいいアクションのバランスの良さ=観やすさ】」ザ・ファブル 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【笑えるコメディ×カッコいいアクションのバランスの良さ=観やすさ】

2021年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

・2019年公開の日本のアクションコメディ映画。
・岡田准一さん演じる「6秒で人を殺せる天才的な殺し屋ファブル」が、1年間人を殺さずに一般人として世の中ですごせ、というボスの命令に沿って生活するものの、これまでの経歴から裏社会と交わざるを得ない状況で「殺さない殺し屋として果たして生活できるのか!?」という大枠ストーリー。
※前提として、私は原作マンガを読んでいません。

[お薦めのポイント]
・ジャブのように打ち続けてくるシュールな笑いが最後には大笑いに変わっていく
・アクション映画としてのクオリティが素晴らしい
・殺し屋ファブルになぜか可愛らしい魅力を抱いてしまう

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[物語]
・アクション映画の物語としてはごく一般的な流れだと思います。主人公に制約を課して、その中でどうやって解決していくか。横道な流れなので見やすさにつながりますね。加えて、この映画のポイントは演出ともいえるのでしょうが、「笑い」を積み上げていく流れがうまいなぁと思いました。冒頭に流れる宮川大輔さんのCM的なお笑い映像を見て笑うファブルを見て、正直、「え?面白いのこれ?」と思ってしまったのですが、この後も猫舌なファブルや変なリアクションを出すファブルをジャブうちのようにちょこちょこ積み上げていくことで、どんどん笑えてきて、最後にはしっかりストレートパンチほどの笑いのダメージを受けます。笑 一旦、それらの世界観を受入れるとあとは何をやられても基本的に笑えてしまいます。原作漫画を読んでいない私にもわかりやすくこの世界のコメディセンスに引きずりこんでくれる、この辺のもっていき方が非常に上手だなぁと思いました。

[演出]
・アクションの魅せ方が秀逸です。「無敵」というキャラクター性もありますが、それでもどこか「あれもしかしてピンチ?」と思わせるように描きつつも、華麗なアクションでピンチを切り抜けるファブルをしっかりと魅せてくれます。
・佐藤次郎さんのキャラも最高でした。この映画の雰囲気には100%フィットしていると思いました。
・柳楽優弥さんが落ちるシーンの演出、かなりかっこいいですね。

[映像]
・全体を通して「スタイリッシュ」です。一方で、平凡な日本の街並みや部屋をみせてくれるので、より「裏社会」というものが色濃く見える映像になっているかな思いました。
・ファブル視点?で考えている思考内容をテロップ化して表現しているところは、単純にお洒落さが増していると感じました。

[音楽]
・なごみの部分とアクションの部分が明確に分かれていてよかったです。アクション部分のBGMと映像は軽快なアップテンポ長でかっこいいです。

[演技・配役]
・豪華キャスト。そして、全ての俳優さんが素敵な演技です。
・特に岡田准一さん、佐藤浩一郎さん、佐藤次郎さん、はまりすぎです。共感度が一気に上がります。
・柳楽優弥さんの「嫌な奴」感も非常に素晴らしいと思いました。
・一方で、向井理さんと福士蒼汰さんがどうしても顔が優しく見えてしまうので、演技は良いのに見た目で「惜しい」になってしまいました。

[全体]
・漫画原作の映画は当たり外れがすごいなぁ、と印象を持っていますが、間違いなく「ザ・ファブル」は当たり。私自身は原作を見ていないので原作ファンの方たちからするとどう映るのかは気になりますが、少なくとも原作見ていない方は、十分満足して、むしろちょっと原作読みたくなる、と思います。
・アクションとコメディがバランスよく入り混じって、間延びを感じることなく楽しんでラストまで駆け抜けて観れる邦画「ザ・ファブル」。個人的にはお勧めです。ありがとうございました。

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3104arata