劇場公開日 2017年9月1日

  • 予告編を見る

「ゾンビに襲われる自分勝手な羽生結弦」新感染 ファイナル・エクスプレス 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ゾンビに襲われる自分勝手な羽生結弦

2018年3月3日
iPhoneアプリから投稿

とにかくキャラ立ちのはっきりした映画。ゾンビ映画とヒューマン・ドラマの融合。
韓国映画に1人は出てきそうな自己中なおっさん、よくもあそこまで酷いキャラになりきれたもんだ…とはいえこの映画でのっけから最高に自分勝手なのは羽生結弦似の主人公だが、彼については可愛いのか可愛くないのか分からない心優しい娘という強力なセコンドの助力とラストシーンによって全てが浄化されるので許そう。
韓国人俳優ってこんなバラエティ豊かだったっけ?
泣きの演技しかしない女優と、女装がクッソ似合うイケメン俳優ばかりが量産された映画界だと思っていたぜ…正直すまんかった。最後は思い切り泣きました。

ゾンビは最早ウオォ…と呻きながら両手を広げてゆったり迫り来る生き物ではなく、シャギャァァ!と叫びながら個体の運動能力全てを注ぎ込んだ全力疾走で駆け抜ける生き物である。ドアから大量になだれ込んでくるゾンビ、ゾンビにゾンビが捕まり、そのゾンビの上を走って電車に乗り込もうとするゾンビ…とにかくゾンビのアクションに細部まで拘った丁寧な演出が素晴らしい。
ゾンビが持つ疾走感と、追われる人間のグズグズ感のコントラストを楽しむ。韓国映画ならではなのか、『溜め』が長い……‼︎そんな事してる場合か、はよ行け!と叫びたくなる事うけあい。

この映画のゾンビ役なら、正直ノーギャラでもやりたいね。

幸ぴこ