劇場公開日 2017年4月7日

「森見アニメファンなら楽しめるのだが。。。」夜は短し歩けよ乙女 a7aさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5森見アニメファンなら楽しめるのだが。。。

2017年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

原作小説は未読だが、四畳半神話体系と有頂天家族のアニメのファンです。あの世界観好きからすると、今回の映画は星4.5点。
と言うのも、これらのアニメでおなじみのキャラクターが多数出ており、実質「四畳半神話大系2」と言っても過言ではない内容だったからです。これ大好き。

しかし、何も知らない人向けの映画ではありません。まあ良いところ星2つかなぁ。やっぱりストーリー、オチの付け方が弱い。序盤、中盤のハイテンションは凄く楽しいのだが、それ以降大失速してしている感じがどうしてもぬぐえなかった。森見アニメファンとしてもそこが減点ポイントで星-0.5という訳です。減点も大甘ですけどね。

特別ファンでない人でも楽しめる点は、作風である「大学ノスタルジー」を追体験できるところと、アニメーションの独特の表現が気に入ってもらえれば。
「大学時代に、あーいたいたこんな感じの奴」って具合にとびきりの濃いキャラ達の織り成す群像劇に感情移入できるかどうかがポイント。OBや先輩との付き合いの中で未知だったオトナの世界が少しづつ見えてゆくあの感覚の追体験にはもってこいの作品です。

あと、先鋭的なアニメーション表現の好きな人にも刺さるかな?このアニメの持つ良い塩梅の省略と誇張は「ワケの分からない、底が見えない人々」が闊歩する大学の内外での魑魅魍魎さ、現実感の無さ、真面目にバカを貫き通す痛快さなどに上手くマッチしていると思います。

a7a