劇場公開日 2016年12月24日

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「歴史的事件を知る”きっかけ”になりうる意欲作」ストーンウォール ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0歴史的事件を知る”きっかけ”になりうる意欲作

2016年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

69年に起こったストーンウォールの反乱は、LGBTによる権利獲得運動の原点と言われる。その渦中に身を投じる青年の姿を描いた本作も、一見すると、時代の熱気を濃密に刻んだ作品・・・に思えた。しかしご当地アメリカではどうか。「フィクションが前面に出すぎ」「史実と違う」「白人化されている」「真の立役者たちが脇に追いやられている」などなど厳しい意見は多く、我々日本人としては、鑑賞後にこういったリアクションを含めて俯瞰することで、映画にとどまらず本質へと迫ることができるのだろう。その意味でも“きっかけ”としてお薦め。

一方、『インデペンデンス・デイ』の大御所エメリッヒがこのような情熱的な低予算作に身を投じた姿勢は賞賛したい。思えばこれまで地球を揺るがす大事件(大災害)の影で奔走する人々の姿を描いてきた彼。ストーンウォールにおいて一貫して“名もなき人々の闘争”にフォーカスした点も、エメリッヒらしいこだわりと言えるのかもしれない。

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牛津厚信