劇場公開日 2016年11月26日

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「手あたり次第、色んな花に水を注いだ結果…」ジムノペディに乱れる kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5手あたり次第、色んな花に水を注いだ結果…

2019年9月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1.総尺80分前後
2.撮影期間は1週間
3.10分に1回の濡れ場
4.完全オリジナル作品
5.製作費は全作品一律
6.ロマンポルノ初監督
という6つのルールが与えられた監督たち。その中の一人行定勲が撮った作品。主人公は落ちぶれてしまった映画監督・古谷(板尾創路)。妻の弾くエリック・サティ作曲の「ジムノペディ」が延々と繰り返される。気だるい白昼夢に誘われそうな幻想的な曲だが、淫靡な輝きをも放つためか、冴えない中年男に女が寄ってくる。月曜日から土曜日まで、撮影現場に出勤してから家に帰らず、色んな女とホテルに泊まったり、なんちゃらかんちゃら・・・

 日活ロマンポルノのリブートということだが、かつての量産された作品とは違い、カメラワークやら編集やら、さすがは行定監督といった雰囲気に圧倒される。しかし、プロットとしては面白いのに、まるで俳優オーディション用に作られたようなセリフばかりでうんざりさせられる。

 女優陣はここぞとばかり脱ぎまくりで濡れ場もへっちゃらな子ばかり。エロさでいえば眼帯をつけた芦那すみれが一番。つまらないAVよりは絶対にいい(よく知りません)。そして、「私の花の色は?」なんて訊くところがエロすぎセリフ。

 ベルリンで賞を獲ったこともある監督という点で、やはり監督自身を反映させているのだろうけど、最近はつまらない作品が多くなってたので、気分転換にもちょうど良かったのでしょう。

kossy