手紙は憶えているのレビュー・感想・評価
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面白かった
背信がテーマの映画を探していたら、行き当たった作品。
レビューがあまりに良いのと、ラストが衝撃的、想像がつかないなどの感想が多かったので、100分程だしと観てみることに。
まず、こんな足元もヨボヨボの物忘れが激しい老人を主人公にするって凄い。
日本だったらいろんな事を言われそう。
そして記憶と手紙だけが頼りの旅をさせて、
とんでもない事実を引き出す脚本力に感心して観ました。
なんか面白いの観たいと思った日に選んでみたらいいかも。
確かにラストはびっくり。
そうか、そうだよな!って感じ。
名優あればこそ
名優クリストファープラマーの存在感があればこその映画ですね。それほどハラハラする内容でもないし謎解きにもなってない。このオチはエンゼルハートでもあったやつなのでさほどサプライズ感もない。でも最後まで見てしまったのはやはり名優の存在感あればこそ。
90歳の復讐旅
認知症のおじいちゃんがアウシュビッツの責任者に復讐するために旅に出るお話。
忘れて手紙読んで思い出す、この動作が何回も続くので認知症のおじいちゃんという設定のため仕方ないが、それでも少しくどかったと個人的に思う。
ただ1時間半でサクッと観れるし、話としては良く出来たサスペンスなので十分に楽しめます。
老人ホームで再会し共にアウシュビッツ の生存者だったゼブとマックス...
老人ホームで再会し共にアウシュビッツ
の生存者だったゼブとマックス。
身体の自由が効かないマックスは
司令塔として手紙や電話で指示を出す。
また実行役として認知症を患っている
ゼブが老人ホームを抜け出し
ユダヤ人の名を借り生きている
ルディコランダーという
4人まで絞った候補者に
復讐に行く。ある意味では
冒険物語でもあるのだが
この旅にはもう一つの
意味がありそれが最後に
分かる。衝撃的で
見た後は呆然としてしまった。
"彼"はこの復讐で少しは救われたのか
と考えてみたのだがきっと
この先も傷付いた心は
癒えることはなく失った
家族への悲しみを背負い続けて行くの
だろう、そして今までも辛い想いを
抱え復讐に人生を捧げ生きてきたのかと思うと
心苦しい。
よくまとまっていたとは思う
序盤から最後の5分前までの評価は2.5点くらい
しかし、最後の結末は予想できなかったうえに、今までの過程も十分回収し、1時間半でまとまっていてよかったと思う。
しかし、どうも主人公が間延びしていていて好きになることができなかった
悲劇か因果応報か
なんとなく、
主人公が何かあるんだろうとは思って観てたけど、
切なかった。
主人公をけしかけた車椅子の老人も何かあるんだうとは思ってたけど…
主人公がずっと言い続けていた、
「家族を殺された」「許さない」
苦しみながら訴えてた言葉が本当は自分が犯した罪への言葉だったとは…
アウシュビッツでの出来事は、ドイツ人、ユダヤ人にとって今も消える事はない悲劇なんだろう。
当時、鬼のような振る舞いをしていたナチス達も年老いて時代が変わり、自分の過去から逃げるように生活している。
でも、ユダヤ人は忘れない。
ストーリーの中で、主人公の息子やアウシュビッツで共に管理者として働いてた同僚の娘と孫をわざわざ登場させ、
最後、お互いの家族の前で自分の過ち、罪を告白させられ、
死んでしまうところが、
因果応報を思わせた。
罪のない家族(ユダヤ人)を目の前で殺された
罪を隠して生きていた老人(ナチス)は、結局、大切な家族に隠していた過去を知られ、殺害され、自殺
歴史をやり直す事はできない
悲劇の先には悲劇しか起きないのだから、
やっぱり世界は平和な方がいい。
ギリギリ間に合った
とてもよくできた映画。まず脚本が素晴らしい。ナチの残党狩りというネタを同時代的に描くには今が最後のチャンスだろう。これをボケ老人に果たさせるという着眼。危なっかしいジジイの決死のミッションというスリルとサスペンス。唾棄すべきネオナチへの胸すく一撃。そして驚愕のラスト。
クリストファー・プラマーの素晴らしい演技。ピアノは本当に弾いてるみたいだった。聞くべき作曲家3人は誰だっけ。メンデルスゾーンと、あとは知らん人だった。
しかしまあ、北米の普通の人々の豊かさに驚かされるのは、こちらの貧しさ故なのだろう。物質的にも精神的にも文化的にも。嗚呼、我が身のプア哀し。
記憶を綴ったもの、手紙。
「奴隷の記憶」が、1人の人間を「記憶の奴隷」として動かしていく。
哲学的な雰囲気もあるが、押し付けがましくなくスムーズに観られる。
これは本当に衝撃のラストだわ
老いに対する悲しさ、切なさがこみ上げてきて観ているのが辛くなってくるが、映画としては良作だと思う。
しかし案の定、後出しジャンケン的なレビューあるな
「途中からオチが分かりました」(嘘)
ゼンブうーそさ♪
目覚める度に「ルース!」と妻の名前を呼んでしまうゼヴ・グットマン(プラマー)。認知症の度合いが進んでいて、家族も気がかりだ。ホームで車椅子のマックス(マーティン・ランドー)がゼヴに対して手紙を渡し、決行するんだなと確認する。十分な金と手紙をもとにゼヴは一人で旅立つのだった。
アウシュヴィッツで家族を殺した男オットー・ヴァリッシュは名前“ルディ・コランダー”と変えてアメリカに潜伏。戦後70年も経っていて、仮に戦争犯罪人として裁かれることになったとしても、高齢のために死んでしまうかもしれない。そうなっては復讐できないのだ。マックスが調べ上げたルディという人物は4人いて、一人ずつ本人かどうか確かめ、射殺するのがゼヴの使命だった。
最初のルディ(ガンツ)は全く違っていた。カナダに渡り2番目の男も探し当てるが違っていた。3番目の男を訪ねたとき、ルディはすでに死亡していることが判明する。警察官である息子はルディの遺品を見せようとゼヴに丁寧に応対し、ナチの関連グッズを見せつける。ところが、ゼヴがユダヤ人であることがわかると、態度が急変する。彼もナチ信奉者であったため、ユダヤ人迫害は正しかったと主張する。恐ろしくなったゼヴは小便をちびるものの、買った拳銃で犬とルディの息子を射殺するのだった。
最後のルディ。彼こそがオットーに違いないと、確信をもって訪問するゼヴ。声にも聞き覚えがあったゼヴは「本名を言え!貴様がオットーだ」と強迫するが、ルディは「違う。本名はクニベルト・シュトルムだ」とゼヴを諭すように語り出す。ゼヴの左腕には囚人の番号がしっかり彫られていたのだが、ルディもまた続きの番号が彫られていたのだ。ゼヴこそがオットー・ヴァリッシュであり、ルディとともにドイツから逃げるためにユダヤ人のふりをしていたことが明かされる。しかし、つい発砲してルディを射殺。自分がオットーだと気づいて、こめかみに銃口を当てるゼヴ。そして自害した・・・
全てはマックスが仕組んだこと。ヴァリッシュとシュトルムに復讐を果たすために、すっかり過去を忘れているゼヴを利用して2人とも殺害しようと手紙を認めたのだ。最後のどんでん返しは凄くビックリさせられるが、いくら認知症といえども過去の自分のことは憶えているだろうに。ちょっと出来すぎ。
爺さん版ビックリものサスペンス
90歳認知症男性ゼヴが老人ホームにてマックスと出会い、共にアウシュビッツ収容所出身だという事を知る。
マックスから昔ゼヴの家族を殺し、今でも元ナチス・アウシュビッツ監守人が偽名にて亡命し生きている事を知り、探し復讐しようとする。
別映画「家(うち)へ帰ろう」や「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」などに描かれる、現代でありながらギリギリ第二次世界大戦時頃の過去出来事をモチーフに出来る(現代老人を使う)内容の映画である。
冒頭が「何故ゼヴが行かなきゃならんのよ?自分でも覚えていない家族殺しの犯人を探しに?」とツッコミ所満載だが、これが成立しないと全体話が成立しない訳(認知症で回避)であり、逆に言えば戦犯監守人探しへの誘導が雑とも思えてしまった。
悪い所を最初に書いてしまったが、逆に(脚本的に)奥さんを亡くした後に行動させている訳、途中探していた人物はユダヤ人以外で収容された同性愛者等、行き着く認知症ゼヴに所々工夫がより面白く感じさせた。
まぁ、「(ボケてもいないのに)昔の事だから忘れちまった」と都合の悪い事はとぼけて終わらせる現代老人に対し、言い逃れ出来ない一泡吹かせる様なエンドは良かった。
認知症老人の復讐劇
ゼブは認知症である。
起きるたびに亡くなった妻の名前を呼び、今自分がいるところがどこか分からなくなるほどの。
老人ホームにはアウシュビッツ時代の同志マックスがおり、マックスとゼブの家族を殺し、ユダヤ人の名を借りて生き延びている元ナチスの男ルディ・コランダーを探すために旅に出る。
マックスはホームから出られないために、司令塔として4人の候補者をどのようなルートで会いにいくかをゼブに手紙として託す。
ゼブは認知症なので、ことあるごとに記憶をなくし、その度に妻を呼ぶ最初に戻ってしまう。
それをルディ・コランダー探しに引き戻すのがこの手紙なのだ。
認知症の老人が4人の候補を一人一人あたっていくのだが、徘徊老人の行方不明者として捜索願が出されている上、銃を携帯しているため、国境越えや警察と関わるタイミングでいつ見つかるのかとヒヤヒヤする。
そもそも90歳のご老体では歩き方も話し方もよぼよぼとして落ち着かない。
ラストのストーリー展開については、ラスト5分の衝撃!となっていたので、ある程度予想がついたが、認知症とは進行するとここまで人間を変えるのかと少しだけ怖くなった。
復讐劇ではあるが淡々と、美しいピアノの音色と進んでいき、認知症でもピアノはおぼつかなく弾けるんだなぁ、アウシュビッツにいたはずなのにこんなにうまくなるほどピアノを習えるもんなのかな、と違和感を持ったのが最初だったが、最後までどういう展開をして終わらせてくれるのか楽しみではあった。
邦題が手紙は覚えている、だが、実際にはrememberだけなので、また邦題ダサいマジックだなぁと思いながらも、手紙がこの話の鍵にはなっているので仕方ないのかもしれない。
どんでん返し
主人公のゼフは認知症だが、友人のマックスからナチの戦犯を探し出して殺害するように頼まれ、旅に出る。そして探し出した戦犯と話をする中で自分もナチである事を思い出し、自殺してしまう。
衝撃
序盤はのんびりとロードムービー感満載で、すぐ忘れてしまうのにはハラハラさせられました。
中盤からは、見つかるのではとか危ない目にあったり、ほのぼの感が皆無になり、たどり着いた終点で衝撃的なラストを迎えます。
ラストが衝撃的すぎました!
ラストあっての作品かと、こういう作品は大好きです。
アウシュビッツ、70年後の後日譚
認知症が進行中で、短期記憶が定着せず、眠りに落ちて目覚めるたびに数日前の妻の死すら忘れてしまっている男が主人公。この設定は『メメント』に似ているが、本作の主人公は90歳近い高齢で、記憶だけでなく手もと足もと全てが覚束ない。動作も反応ものろく声も出ない老人をクリストファー・プラマーが演技とは思えないほどリアルに演じていて、まずそのことに感心した。
そんな老人があるミッションを遂行するべく一人旅に出かけるのだが、とにかく危なっかしくて見ていられない。迷子になるんじゃないか、忘れ物をするんじゃないか、行き倒れるんじゃないかとハラハラする。似たような年齢の父親と同居しているせいもあって、どうしても感情移入してしまう。
ミッションの内容と顛末は衝撃的で救いがない。非常に重たい歴史的事実を扱っているだけに仕方ないのかもしれないが、あまりにも残酷で陰惨だと感じてしまうのは、自分が当事者ではないからだろうか。
ナチスの戦争犯罪、とりわけ強制収容所におけるユダヤ人虐殺はこれまでにも様々な切り口で映画化されてきた。『サウルの息子』『ソハの地下水道』『ヒトラーの偽札』『ソフィーの選択』など印象深いが、本作も間然する所が無い脚本とクリストファー・プラマーの名演で忘れられない一本になりそう。
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