劇場公開日 2017年9月16日

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「とりあえず見ては十分楽しめる(怖くもあるけど)ラブコメ映画でした」奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5とりあえず見ては十分楽しめる(怖くもあるけど)ラブコメ映画でした

2017年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

萌える

タイトルがやたらと長い映画でしたが(噛まずに言える自信なし)、内容はホントまさしくタイトルそのまんまな感じで、とても分かり易いラブコメ映画に仕上がっていましたね。
まあ「奥田民生になりたいボーイ」は最初のキャラ設定だけでさほど重要では無かったですが、「出会う男すべて狂わせるガール」は間違いなくその通りで、その怖いぐらいの狂わせっぷりを思う存分堪能させてもらいましたよ。
最初は狂わせるガールが水原希子で大丈夫かなと、若干不安視した部分もあったのですが、しかしそこはひとたび大根仁監督の手に掛かれば、もはや最強と思えるぐらい男を手玉に取って狂わせる魔性の女に大変身、他に誰が演じれるのか想像できないぐらい、この映画ではピタリ嵌ったエロビッチガールっぷりで目の保養にもなりました。

まあでも、いくら平静を装ったって、こんなモデルみたいな人が自分の前に現れて、しかも間違って自分の彼女になってしまったら、それは人生狂わされるのも当然ですよね・・・。
奥田民生のように自然体でいられる自信は私にはないです、と言うか奥田民生だってこんな状況になったら実際どうなるか分かりませんよ(笑)
そんな女に狂わされていくコーロキを演じた妻夫木聡が、また何とも似合いすぎてて面白かった!
妻夫木ののび太的演技はやはり鉄板ですなぁ、奥田民生のようなカッコいい大人になろうと憧れても、その逆に逆に向かってしまうこの悪循環、男としてのカッコ悪さ・・・嵌り役過ぎて何の違和感もなく楽しませてもらいました。

しかしどんだけキスするんだってぐらい、キスしまくりな映画でしたねぇ、ソフトなやつではなく、ベロベロディープなやつですから、本当にエロビッチ、脱いではないけど脱いでるよりエロく見せるテクニックはさすが大根仁監督か。
自分中心なツンデレガールにいくら狂わされようとも、もうこんなの絶対嫌と思わされようとも、それは極上の女とのセッ〇スに溺れてしまったら、まあ仕方ないのかな、男ってホントにバカだ、でも男なら分かる・・・そんな心境に陥ってしまうような、男ってホントおバカちゃんスペシャルな映画でしたね。
まあでも、みんな大なり小なりあかりのような要素は持っていたりもするんですよね、それを見て成長していく?コーロキの成長物語だったとも言えるのか、まだまだ男はもがき続ける映画とも言えるのか、とりあえずあぁこんな女確かにいるいると、自分の周りの人に当て嵌めながら楽しむのも一考かもしれません。

ただ、終盤の展開はどうなのかなぁ、もっと違った修羅場が見れると思っていたので、あのクライマックスはちょっとテンション下がって私的にはちょっと割引、正直もう一声欲しかったのと、あと怖すぎです(苦笑)
でも基本的には面白かった、脇役の新井浩文、松尾スズキ、安藤サクラ、リリー・フランキーの好演も光りましたね、特に安藤サクラが演じたライターさんの言動は、仕事面でのもう一人の狂わせるガールって感じで、笑わされたりイライラさせられたり最高でした。
全編に散りばめられた奥田民生ソングも耳に残ったなぁ、今まで特に好きでも嫌いでもなかったですが、じっくり聴いてみたくはなりました。

スペランカー