劇場公開日 2015年10月31日

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「ユニークなキャラと、何とも言えないもどかしさがたまらない青春ラブストーリーでした」俺物語!! スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ユニークなキャラと、何とも言えないもどかしさがたまらない青春ラブストーリーでした

2017年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

萌える

少女漫画が原作の映画はどれを見ても似たり寄ったりで、特別嵌まるような映画もそう多くはないのですが、これは面白かったです!
まあ三者三様のキャラありきな作品ではありましたが、それだけで十分楽しめちゃうぐらい、キャラがとにかく濃くて、しかも皆愛すべきキャラだったので、ついつい見入ってしまいましたね、いい人しか出てこないので正直現実離れしてますが、そもそも見た目からして現実離れしている映画ですから、これはこれでOKでしょう。
あまりにもピュアな恋模様に、見ている側もヤキモキししつつも、二人の恋の行方を心から応援したくなってしまうような、何とも爽やかな青春ラブストーリーでした。

しかし主人公の剛田猛男が、いや演じた鈴木亮平が凄すぎた。
30キロ増量して挑んだその役者魂、見事すぎる、そしてほぼゴリラ、まあゴリラの中にも若干イケメン臭は漂っていましたが、でも完全にゴリラ化してましたよね、原作は読んでなくても漫画が想像できるぐらい、完璧な役作りだったと思いました。
しかもただ太っただけでなく、力強さも半端じゃなく、本当に柔道が強そうでした、それでいて優しくて頼りになり、更には友達想いときたもんだ、気は優しくて力持ち、昭和を髣髴とさせるような、まさに男の中の男でしたね。
そんな彼のピュアな恋模様、それは応援せざるを得ないでしょう。

猛男の恋のお相手の大和もまた本当にいい子、ありえないぐらいにいい子、それは猛男じゃなくても誰だって好きだ~!ってなりますよね。
でも女性にゴリラ扱いしかされなかった、苦汁しか舐めてこなかった猛男からしたら、それは大和の好きな相手がまさか自分だとは絶対思えないでしょう、お互い最初から両想いなのに感情がスレ違い続けてなかなか進展しないこの恋模様、あぁ~~ヤキモキする、ずっとそれの繰り返しで、展開としてはホント単調でしたけど、でもこのもどかしさがたまらなく良いんだなぁ、これが。
大和を演じた永野芽郁は、この当時はまだ無名女優でしたよね、でもその後ブレークしたのも物凄く納得、超絶美人タイプではないですが、素朴で可愛らしい、まさしく朝ドラヒロインタイプ(朝ドラヒロイン決定も至極納得)、この2人だからこそ応援したくなった映画でした。

その恋がなかなか進展しない最大の原因だったのが、猛男の親友で超絶イケメンの砂川誠(坂口健太郎)でしたが、彼のキャラもまたいいキャラしてましたね、おい・・・早く砂言ってやれよと何度も思わせつつも、なかなか言わなくてねぇ(苦笑)
でもありえないぐらいモテ男なのに彼女を作らない理由や、猛男との関係性にはグッと来た、憧れますね~こう言うクサイぐらいの親友関係、ホント三者三様皆いい子だったので(その友人達も皆いい子でしたね)、素直に応援したくなったし、見ていて本当に心地の良いラブストーリー&友情物語でした。
笑いどころや感動どころも程好く盛り込まれ、ベタべタな話でも全く飽きずに楽しめた作品でしたね、エンディング曲も好きでした。

スペランカー