劇場公開日 2016年6月11日

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「息が苦しくなる心理サスペンス」エクス・マキナ hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0息が苦しくなる心理サスペンス

2016年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

いやーおもしろかった!!

AIモノとして、ストーリーも、建物やアンドロイドのビジュアルも、すごく新しい!ってわけでもないのにこんなに面白いのは、この映画が「心理サスペンス」だからだろう。

ネイサンが何を考えているのか。
エヴァが何を考えているのか。
キョウコが何を考えているのか。
ケイレブが何を考えていると、エヴァは思っているのか。
ケイレブが何を考えていると、ネイサンは思っているのか。
ケイレブは何を考えているのか。

それぞれの思惑を、目線の動き、声のトーンで探るうち、別荘の狭い空間と映画館の狭い空間が同化してきて、息苦しくてたまらなかった。

そこにAIの要素が乗ってくる。
ネイサンの「やがて、AIから見た人間は原始人のように見えるようになるだろう」という言葉が印象的だった。

この映画はいつの時代の話なんだろう?
実は今、グーグルが秘密にこんなことをしていました、と聞いても、もはやそれほど驚かない気がする。

ところで、私はシティボーイズのきたろう氏が好きだ。
何かのバラエティ番組で「人間が人を好きになるのは自分の意思ではなくて、実はDNAにプログラムされているからなんです!」みたいな話が出た時に、他の出演者が「へぇーそうなんだ」的な反応の中、きたろう氏は「いや違う。あの感情は絶対プログラムなんかじゃない!」と強く反論していて、素敵だなーと思ったのだった。多分きたろう氏自身も覚えてないだろうけど。

この映画を見て、そんなことをふと思い出した。

hhelibe