ヒメアノ~ルのレビュー・感想・評価
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恋の話?
快楽殺人者の森田くんの狂演がすごい。
前半と後半のギャップがすさまじい。
とのことだったので、どれどれと観に行ってみましたが、さほど異常性は感じられなかった。
確かに普通ではないけれど、すっとぼけてればどうにかなると思い込んでいる見え透いた嘘をつくひとは案外普通にいる。
殺人という行為に快楽を覚えているようにも感じなかった。
ただ、学生時代の経験から「普通」を見失ってしまった森田くんが、ユカちゃんという女の子に恋をしていた話という印象。
普通がわからないからアプローチもできないし、かといって諦めることもできない。
で、やっとタイトルが出てきたシーンで彼女の恋人の存在を知り、それまで抑えていたものが弾けてしまったのかな、と。
敢えて異常なところを挙げるとすれば、ユカちゃんという目的に近づくために立ち塞がる障害をなんの感慨もなく排除してしまえるところ。
でも頭の片隅ではそれがおかしいことを理解していて、だから時折葛藤を見せる、みたいな。
彼女の存在、白い犬、麦茶を飲みながら岡田くんとゲームで遊んだ夏の日、そういったものが、普通がわからなくなった森田くんにとっての数少ない星のような存在であったのかな……みたいな。
原作は未読、映画のみの鑑賞なので、切ない余韻の残る片思いの話という印象の方が強く残った。
グロ描写は、確かに赤黒い血が流れたりビクンビクンしたりするけど、さほどでもなかったかな。
森田という男
原作を読んで映画を観ました
原作と映画では異なる点が多々あったけど、それもそれでよかったのかなって思います
森田という男はとても不憫だなって思う
漫画のラストは、森田が中学生にして「自分が普通ではない」という事を自覚して涙を流す
そのシーンがとても印象的だった
森田もある意味被害者なのかもしれない
ただのありふれた、当たり前の日常が本当の幸せなんだと痛感する、
圧倒的なモンスター
まったく理解不能なモンスター殺人者の森田くん。
なのに
最後はお母さん麦茶
そんな終わり方はがっかりだ
モンスターを小物にしてエンディングとはなんとも残念
キチガイを中心に据えたならキチガイのままちゃんと風呂敷たたんで欲しい
出来ないなら広げるな
鳥肌たったー
まず、予告のドキドキ感が最高でした。
そして、タイトルの出方で鳥肌たちました。
文句なく、濱田岳ムロツヨシの流れからの、森田くんの流れは刺激的で乗せられました。
日常が退屈じゃないし、ジェットコースターでもなく丁度いい刺激感だと思ってたら、加速的にゾクゾクと。
その上で、ムロツヨシのこの人いるな感、だったり、ベッドでのエロさだったり、映画の細部の描き方がすごい好きでした!
その中でも、特に痛い描写のディテール、
ガッツリの後の小突きや、股間からの血や、やっぱり頭引いちゃう感じとか、カレー食う感じとか、
そのディテールが日常と痛さが混ざってるように感じました。すごい。
裏と表があるというよりは、隣にあるものが、そうだったっていうような。
ラストで泣きそうになったとか人に言うと引かれそうな映画。
一人で最終回に見るのがオススメ!最高!
吉田恵輔の、「恐怖」、ふたたび。
吉田恵輔。
その作品群に共通するのは、「自分の事ではない、と信じている、思い込んでいる、見たくないと思っている「闇」を明るく残酷に描写した作品であるということ。直近作「銀の匙」をやとわれ、するならば、その彼がいよいよ帰ってきた。
ただし、その表現は昨今の「告白」「渇き。」「アイアムアヒーロー」などの、「R15」映画のジャンルにあたる「直接的」描写を売りとしたものだった。果たして、彼は帰ってきたのか。
「ヒメノア~ル」
原作未読。
濱田岳演じる岡田が主人公かと思えば、実は、ムロツヨシ、三津川愛美、森田剛、のメイン3人のキャラをつなぐ狂言回しの役割。
それぞれが「底辺」の歩んできた道、考え方、行動心理を濱田を通して描かれる。
本作のテーマにいじめ、ストーカー防止、はもちろんあるが、吉田恵輔からすると、「底辺」のさまざまな「生き様」を3人それぞれイタイ部分を見せつつ、ムロ、三津川が濱田を通して「救われる」という風に描くと同時に、「それでも」救われない森田を描こうとしている。
これまでの一貫したテーマでもある、俺たちの、普段何気なくも、でも持っている「底辺」意識のこわさ、痛さ、救えなさがここでも容赦なく見せつけてくる。
濱田の、森田との初めてのシーンでは、森田の普通っぽさゆえ、ムロの疑念は「妄想」に俺たちも見える。(このシーン、ラストの事情からすると、ちょっと不自然ではあるけど)。前半の時点では、明らかにムロは笑わせるが、「怖い存在」として見せる。ムロのほうが何かやってしまうのでは、という恐怖心を芽生えさせる。だが、これは意図的で、後半の森田と対比し、「底辺」の生き様の「分岐」としてムロは描かれる。
ムロツヨシは、妄想し、仲間に迷惑をかけ、仲間に勝手にキレる「底辺」のくそ野郎だ。漫画チックだが、笑わせるのだが、同時に恐ろしい。
だがその彼は、社会人としておかしい無断欠勤、奇抜な髪形、を経て「トモダチを思う」人間に変わる。「ちょっとだけ」前に進んだ人間になるのだ。
だが、その時、ちょうど、森田と対峙する。
この流れがちょっとあっさりで、「救えない」森田と「救われた」ムロの対比に気付きにくい。そこは残念。
吉田監督としては、若干ベタだが、まあ三津川のほうは、かわいいけれど、ベッドではあるある、的に、童貞男として「みたくない」一面を見せるぐらいでしかないのだけれど、こちらも、ムロの「妄想する」「運命の人」というには、ちょっと、という童貞男の心を打ち破る。
一方、森田の異常さは序盤のたばこの喫煙を注意されたところから顕在化してくる。この流れはとてもよく、森田の本性が徐々にとんでもない方向に進み、元いじめられ仲間とその婚約者を巻き込み、これがいいサスペンスにもなっているのだが、いよいよ物語が加速していく。
演者は熱演。
だが、残酷描写や生々しいシーンが多すぎる。R15ではなく、R18にするべき。
パチンコ店の件、中盤の原作では深いかもしれないが、富裕層の家への侵入、三津川の家の隣人とのやり取り、などもっと削れるエピソードも多い。
北野映画に影響を受けている部分も多く、初期武が撮りそうな題材でもある。
だが、前半の「味」、演者の「間」はやっぱり吉田恵輔ならでは、だ。そこはやっぱり吉田恵輔映画ファンとしてはうれしい。
底辺であっても、「仲間」「恋人」がいれば、救われるのだ。
濱田は、森田は、友達に裏切られて「壊れた」と思いたい。そして友達との「いい思い出だけ」を思い出した森田。
恐怖演出とそのうらにある優しさ。
これこそ吉田恵輔。
追記
森田の恐ろしさを描くと同時に、一般人の、何気ない「うっかり行動」にも容赦ない。
モノにあたる森田を見て、電話で聞こえるように「変な奴がいる」と言ったせいで、尾行され、惨殺されるシーンなど、森田への恐怖以上に、「やってしまいそうなうっかり行為」をしてきたオレ達のほうが凍る。
追記2
ラストの、森田と濱田との絡みで、犬登場でハンドルを切る森田だが、「白い犬」を見てよけたのではなく、あれでは反射的によけたようにも見えるので、そこも惜しい。
おすすめしません
映画鑑賞直後。
口コミがよかったのと、森田剛の演技が気になったので観てきました。
観てはいけない映画だった。
日本映画特有の、リアルなファンタジーだと思う。感情をえぐるのは間違いない。
主演の男性陣3人は上手かった。佐津川愛美の演技は特に何も感じなかった。それ以外の出演者は下手だと思う。
ギャグ路線もたくさん入ってるけど、個人的には笑える場面は少なかった。
森田剛が、全く森田を美化しない描き方に共感してオファーを受けたって何かで見たけど、こんな映画が存在する必要があるの?
もう、地獄でしかない。
興味のある人にも見ないでほしいというくらい嫌いです。
メッセージ性は感じなかった。最後のシーンにも救いはない。
ヒメアノ〜ル
濱田岳がすきで観に行ったけど、内容がえぐかった。躊躇なしに人をどんどん殺して行く。女とか関係ない。子供は殺さなかった。初めから音楽がこわい系だったので、いつからどうなるのかヒヤヒヤの状態だった。
最後の森田剛の部分で泣いた。自分的には衝撃のラストだった。忘れられない映画になる気がするけど、怖かったから3.5。笑
"お母さん麦茶2つ持ってきてー"
気持ちはわかるけど、ちょっと…
森田君のぶっ飛びすぎた行動にただただビックリとドン引きでした。
あそこまでされたら人間どこか壊れる気持ちはわかるけど、無差別に餌食になった人達は命を壊されてしまうわけで…。
犯行に及ぶ動機がはっきりしない為、怖さの推進力はあるけど、納得出来ない気持ちもあって、乗り切れなかったです。
ただ、最後に人(犬)を救おうとしたことで自分が犠牲になり、自分が犠牲になることで昔の森田君に戻り、何故最後に人(犬)を救おうとしたのかラストで言葉なしに説明してしまう映画的演出には唸りました。
漫画のラスト
漫画のラストで森田が「オレは完全に普通じゃないって気付いた日のことを覚えている……悔しくて、その場に死にたくなった」というシーンがあるのだが、それがあればもっと良かったのにと思う。というかこの作品はこのラストのためにあったようにも感じるくらい、そのシーンは胸が苦しくせつない気持ちになった。
これがないとただいじめられておかしくなっただけみたいで少し納得いかない。
でも話のテンポや展開がよくて面白いです。
キャストは素晴らしい!でもなんの映画なんだ?
要約すれば、いじめによって人格が変わってしまい連続殺人を起こす人の話、なのはわかった。
ただ、その殺人鬼(森田くん)とはまた別に、
チェーンソーを購入し「俺の好きな女と付き合ったらお前をバラバラにする」と言う人物(安藤さん)がいたが、彼もどう考えても異常としか思えないのに、あまり登場人物に危機感がないというか、彼の危うさにはあまり焦点が当てられていなかったのが疑問だった。そもそもあの設定は、「主人公(岡田くん)が女の子と内緒で付き合う」というストーリーを生み出すためにつけられたものでしかないからなのか…それとも「安藤さんがヤバい奴と見せかけての森田くん、というミスリード」だったのか…いや、後者はないか。森田くんの異常さも最初から表現されていたし。…ただの笑い要素だったのか?
また、後半に向かうにつれ、森田くんを誰もが疑い警戒しだすが
それにも関わらず明らかに狙われてる女の子を警護なしに一人で家に帰すのはどう考えても不自然。細かいことにこだわるな、と思われるかもしれないが、もしこだわらないなら、ただの「グロテスクな表現をするためだけの内容のない映画」になってしまう。
岡田くんの後悔も森田くんは覚えていないようだったし、そもそもゆかさんはそれとは関係なくもともとストーカーされてたわけだし、とりあえず少なくともゆかさんってなんだったのかなぁ。そこまで深く考える話ではないのか。見方がよくわからない映画だった。
犬と岡田くんが好きなのはわかったけど。
ただ、役者の演技は素晴らしいものだった。
特に森田くんの危うさは、あの顔とあのテンションとあの声色でしか表現できない不気味なものである。
岡田くんとゆかちゃんの、あのイライラする恋愛も、すごくリアルだなーと驚いた。
タイトルの出し方と演出も巧妙で、視聴者は引き込まれるしかない。
めっちゃ好き
前置きが長いけど退屈しない
ムロツヨシと濱田岳の演技が見ててつい笑ってしまう!場内のお客さんもみんな笑ってました!
長めの前置きから
ヒメアノ〜ルとタイトルが出てきて音楽も一転
森田剛の演技の見せどころ
めちゃくちゃよかったですとりあえずめっちゃ殺す
これを見ていて満足してしまう自分にすら怖くなってしまう(笑)
ただひとつ森田剛がなぜ濱田岳の彼女に付きまとっていたのかが明確になってなかったので少し疑問、そこは観る人に想像を委ねられてるんですかね??まあきっと好みだったのかなと推測(笑)
原作は見たことがなくあらすじも全く知らないまま鑑賞しましたが非常にドストライクな映画でした。きっと原作がちゃんと生かされた映画になってたんじゃないでしょうか。
あと、森田剛の高校生役は非常に厳しい部分がある(笑)
素晴らしかった
森田剛がとても怖くてよかった。なによりストーリーが面白く、切ない感じもよかった。
佐津川愛美が悪魔的に魅力的で、彼女の魔性が森田の悪魔的な側面を呼び起こしているようにすら思えた。
常々もし自分が映画監督だったらこんな作品を作りたいと思っていることの理想の上を行かれたような気がして嫉妬で気が狂いそう。何から何まで全部よかった。
ザワザワ感
変な人ばっかり出てくる…。異常。このザワザワ感、ヒミズと通じるものを感じました。
どこか不穏な空気の中で、安藤さんの変な髪型とか、ユカちゃんと安藤さんの叫び合いとか、『よくいるウザイ女』アイちゃんとか、所々の小ネタ(?)によって更に煽られるザワザワ感。なんてったって、安藤さんが怖すぎる。岡田くんとユカちゃんのイチャイチャっぷりはリアルすぎてニヤけてしてしまうほど。
めちゃくちゃ個人的な意見としては、映画は後味の良いものであってほしい。そういう意味では、最後の映像があって良かった。まだ救いがありました。森田も森田で、被害者。。(あと、濱田岳と森田剛に高校生役はなかなか厳しくて、ちょっと笑えました)
99分という時間は正解!これ以上長いと、ちょっと重たすぎたかなぁと。
タイトルクレジット、めちゃくちゃ効果的でした。怖かったぁ…
久々にこんなにたくさん人が死ぬ映画を見ましたが、やっぱり苦手。でも面白かったです。オススメです!
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この映画を見てから3ヶ月程経ちましたが、未だに色んなシーンを思い出します。どんだけ濃いんだ。余韻長すぎ。
もう2度と見たくないけど、見て良かったです。こんな風に思う映画、他には無いです。
それから、森田剛が森田にしか見えません。怖い………。
お前居たっけ?
原作は連載当時に読んだけれど微かな記憶。
前半はヒョウヒョウとした少し危ないやつ程度だけど、過去がみえてから一転、計り知れない狂気が素晴らしい。
最初は恨みからかと思ったが、一人も二人も一緒、一線を越えたらただの欲望に任せた殺人鬼だった。
森田剛にしか出来ない役
原作未読ですが、森田剛に惹かれ友人と観に行きました。
見終わったあと何故だか涙が溢れました。
恐怖、感動とは違った、「虚しい」「やるせない」そんな感情が残ってしまう映画だと思います。
バイト先の先輩安藤さん(ムロツヨシ)はユカちゃん(佐津川愛美)を「運命の人」と信じて疑わずに、岡田くん(濱田岳)を振り回す様はただの気持ち悪い先輩という感じでしたが、岡田くんのことをユカちゃんが好きと知った時の悲鳴、からのチェンソー発言は「唖然とするキモさ」があります。しかも、全て棒読みの演技なのでより気持ち悪く感じました。
安藤さんを気にしつつ、ユカちゃん岡田くんは付き合い始めるあの甘酸っぱさは個人的にはとても好きです。2人しか知らない関係、だからこそ楽しそうに恋愛をしているのだと思います。
前半は恋愛、笑いが多く含まれていて落ち着いて見れました。(暴力シーンも目を瞑る程ではないかと)
しかし、「HIMEANOLE」とローマ字でタイトルが出てくる所からがこの作品の本当の始まりです。
岡田くんとユカちゃんの日常に淡々と森田(森田剛)の影が出てきます。
金を集っていた旧友(と婚約者)を自分の家と共に焼いたので、金も無ければ家もない。ただ罪を犯しながら街をふらつく、その時の街の様子、森田のやり方が当たり前の様に感じシワを寄せる描写も多くありました。
ナプキンを普通につかみ投げたり、人を犯し殺した後に普通にご飯を食べたり、人間味がなくゾッとしました。
それ程彼にとって殺人とは日常なのだと思いました。
原作だと森田は岡田くんに近づけない(?)と表記されていましたが、映画では森田は岡田を捕まえます。
警察にばれ、逃走中の車内、怪我を負いながらも岡田くんは森田に話しかけます。それでも森田は車を止めませんが車の前に犬を散歩させている老人が現れるとハンドルを回し電柱に当たります。
そこから、森田は学生の頃の記憶(虐められる前)と今がごちゃごちゃになります。
そして学生の頃の2人の映像に移ります。
新しい制服にまだ不慣れな会話、実家の縁側と麦茶、庭には愛犬、そして楽しそうにゲームをする2人の姿。
もう抵抗する気もない森田が警官に捕まりながら岡田くんに向けて「また家に遊びにおいでよ」と笑いかけます。
ちょっと戸惑いながらも岡田くんは頷きます。
そこでエンドロールが流れヒメアノ〜ルは完結です。(すみません。過去と捕まる時が前後しているかもしれません。)
パンフレットで森田剛は「最後のシーンが無ければ受けなかった」と言っていました。
原作ではあっさり捕まってしまうらしい森田を、岡田くんに接触させまた笑顔にした監督。憶測ですが監督は森田を人間にしたかったのではと思います。
過去に酷い虐めを受けて、その主犯を殺した時に自分の性癖に気づいた森田。私は森田を凄く純粋で可哀想だと思います。
サイコキラーでバイオレンスな彼ですが、森田もまた弱者なのです。
重箱の隅をつつくようですが、森田は本当にユカちゃんに好意があったと思います。
どんな手を使ってもどんな方法でも人を殺す森田が、ユカちゃんに見つかったとき直ぐにユカちゃんを刺さなかったのは殺人目的以外の感情があったのではないでしょうか
そう考えると森田にも普通の感情はあったのだと思えて哀しくなります。
ただの快楽殺人鬼なら良かったものの、最後の彼の笑顔は視聴者にとって救いか絶望か、
もう1度みたいと、思える様な簡単な作品ではありませんでした。
ジャニーズと言う壁を越え、ここまでするのかという描写が多くありましたが、森田は森田剛でしか出来なかったと思います。
ただ、ファンであったり予備知識のないまま見るとショックが大きいかもしれません。
V6のヤンチャな森田剛はスクリーンには居ません。
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