劇場公開日 2015年5月16日

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「単なる時代劇コメディだとたかをくくって観だすとおいてかれるぞ。練りに練られた時代劇とはこうものをいうのだ。」駆込み女と駆出し男 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0単なる時代劇コメディだとたかをくくって観だすとおいてかれるぞ。練りに練られた時代劇とはこうものをいうのだ。

2015年6月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

実によく練られたストーリーに脱帽。井上ひさし原作だけはある。
またそれゆえに、台詞回しが流れるように速い。まあ、粋な江戸の人情話である以上、こちとらそんな言葉攻めは覚悟の上ではあるが、正直、氏のくどい言葉遊びには辟易してしまうほうで、そこを抑えて欲しいとはよく思う。実際、見終えたあと、隣の女性二人組などは、「なんて言ってるか、半分も聞き取れなかった」とかまで言っていたが。

キャストも実に妙を得た配役。
ちなみに信次郎を、大泉洋ではなくて 、たとえば岡田准一とかイケメンがやっていはいけない。大泉洋のとぼけた味こそ、人情が染みてくる。
堤真一の男っぷりには惚れ惚れするし、満島の艶も粋だった。

東慶寺周辺の時代背景や、ロケ地選定の丁寧さを鑑賞するだけでも価値あり。
また、鉄分の多い黒い砂浜の七里ヶ浜ならなるほど鍛冶場もあるだろうと思うし、妖怪と称された鳥居耀蔵などの悪役の配し方もいい。実にいろいろと楽しめた映画だった。

栗太郎