虐殺器官

劇場公開日:

解説

2009年に34歳の若さで病没した作家・伊藤計劃が06年に発表し、07年に刊行された長編デビュー作をアニメーション映画化。世界の紛争地帯を飛び回るアメリカ軍特殊部隊のクラヴィス・シェパード大尉に、ジョン・ポールという謎のアメリカ人を追跡せよとのミッションが課せられる。世界各所で起こる紛争や虐殺の影には、優秀な言語学者だったというジョンの影がちらついていたが、いつも忽然と姿を消してしまうという。ジョンがチェコに潜伏しているという情報を得たクラヴィスは、追跡を開始するが……。伊藤計劃の残したオリジナルの長編3作品を映画化する「Project Itoh」の1作。監督は、「機動戦士ガンダムW」のキャラクターデザインなどで知られるアニメーターで、06年にWOWOWで放送されたオリジナルのSF作品「Ergo Proxy」では監督も務めた村瀬修功。

2017年製作/115分/R15+/日本
配給:東宝映像事業部
劇場公開日:2017年2月3日

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映画レビュー

2.0「ハリウッド映画的」には…

2023年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

いかにも、ハリウッド映画な作品をやりたかったけど、日本で
作るには製作費的に無理で、アニメにしたという作品。
日本が70年以上「戦争」「紛争」「ゲリラ」が無く、平和に
暮らせているのは、世界の何処かでは「戦争」「紛争」
「ゲリラ」は、常に起きている…
だが、それは「理屈では分かる」ことであって、しょせん
「理屈」は「理屈」での認識しか持てない。
主人公が、武器を持たず何の抵抗もしていない、下着姿の
少女を、銃で撃ち殺す作品が、良い物と思えない。
言うまでもないが、この映画一本作られたからといって、
世界の体制が変わるとも思えない。

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777

4.5原作を読んでからが良いですね

2022年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

とても精密に、そして忠実に作られた作品です。言葉から織りなす風景描写やイメージなどがとても沿っているなあと感じました。
逆に原作を読んでいないと言い回しや表現の説明がなく、どうなっているのだろうと思う場面も多々ありました。自分は読んだからこそ、読んでイメージした世界の補完になった感じがします。
その上で、キャラクターの描き方、世界観などがとても良かったと感じます。
暗く、重く、でもその中にも伊藤計劃節が出ているなと感じ、高評価としました。
まだ原作を読んでいない方は、原作を読んでから、もう一度みてください。スルメイカの如く、噛めば噛むほど美味しくなりますよ。

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アフロ

3.0戦闘は見応えあり

2022年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

言霊を辿る物語。
そういえばこんなのあったっけなぁ、と鑑賞。
たまたまなんですが、舞台が鑑賞した年と同じ2022年なのが面白かったです。
原作は小説らしく、確かに全体の見せ方が小説のよう。
SFならではの世界観を文字でなく言葉で説明するので、どうしても台詞が長くなりがちなんですね。
ここはもう少し上手いこと見せて欲しかったかなと思いました。
反面、アクション部部は見事。
作画が素晴らしく、SF要素たっぷりの戦闘は見応えがありました。
取り分け軍事転用された豊富なアイディアは、士郎政宗を思わせる程でしたね。
扱ったテーマは興味深く、全体の雰囲気は結構好きな作品でした。

そうそう、ブドヴァイゼルの事この作品で初めて知りました。
チェコに行った時に飲んでおけば良かったです…。

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白波

3.5原作も作画もクオリティが高い

2022年5月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

難しい

原作未読だが読んでみたい、映画では説明不足な部分を補完したい、そう思える出来だった。屍者の帝国も観たがこちらのほうが好きかもしれない。

ジョン・ポールと同じ考えではないが、民主主義も平和も殺し合いに疲れて民度が上がるまでは他国が押し付けても定着しないのではと、ある種諦めのような考えがよぎる。ぜんぜん違うようで、積極的と消極的の違いだけなのかも、と考えてちょっとゾッとした。

たらればだが、伊藤計劃さんが存命ならもっと多くの名作を残してくれただろうにとどうしても考えてしまう。

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佐ぶ
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