劇場公開日 2014年1月11日

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「“無茶”と書いて“チャンス”と読む」ジャッジ! マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0“無茶”と書いて“チャンス”と読む

2014年1月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

落ちこぼれの広告マンを自分の身代わりに国際的な広告祭の審判として送り込む上司も無茶だが、それを簡単に迎え入れる主催者もかなり無茶苦茶だ。おまけに審査対象の作品がどれも審査員たちが関わったものばかり。

どう考えてもあり得ない話を、「“無茶”と書いて“チャンス”と読む」と、それなりに流行り言葉になりそうなフレーズを使ってゴリ押ししたパワーは見事。

身勝手な審査員たちをはじめ端役まで多彩な顔ぶれを使ったお遊びや、邦画では数少ないスコープサイズの採用といい、三谷幸喜作品や宮藤官九郎作品の後追いに見えるが、妻夫木聡と豊川悦司のコミカルな面をうまく使った面白い作品に仕上がっている。さすがに軽妙さでは三谷幸喜や宮藤官九郎らに一日の長があり、やや間延びした感は否めないが、初笑新春オールスター映画としてじゅうぶん楽しめる。

この作品、チラシのデザインが4種類もある。本編の主人公・太田のように出来損ないの広告を次々と作り変えていったように見えるが、これは狙ったのだろうか?

余談だが、広告祭にも出品されるE社のきつねうどんのCMによって実社会で恩恵を受けるのは、案外に高みの見物を決め込んだライバルのN社だったりしてと要らぬ想像をしてしまうのだった。

マスター@だんだん