劇場公開日 2021年4月17日

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「タイトル通りの躍動感に満ちたラブストーリー」風が踊る 牛津厚信さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0タイトル通りの躍動感に満ちたラブストーリー

2021年4月29日
PCから投稿

台湾の巨匠ホウ・シャオシェンが80年代に手掛けた監督第二作。歌謡曲の同じサビのフレーズがこれでもかと言うほどリフレインされる中、とにかく主人公をはじめあらゆる人々がその場に留まることなく、たえずエネルギッシュに動き回る。人間だけではない。ここでは大規模な都市開発の渦中にある台北の街並みや、車の往来、人と人との関係性に至るまで、あらゆるものが更新されていく。さらには、冒頭、海辺で遊ぶ子供たちの純朴な姿が映し出されたかと思えば、次の瞬間には視点が切り替わり、それを活写する撮影スタッフや見物客の姿。こうした二重構造によって見え方をガラリと変えてくる手法は、一つの何気ないアイディアとはいえ、まさにタイトル通りの躍動的な風を心の細部に吹き込ませる。もしもこれを昔のままの画質で観ても大した感動には至らなかったろう。デジタルリマスター版ならではの恩恵。40年を隔てて届いたこの贈り物を大切に受け止めたい。

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牛津厚信