劇場公開日 2013年6月14日

「何としても5.1chサラウンドで観るべき」エイリアン2 完全版 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0何としても5.1chサラウンドで観るべき

2018年12月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

素晴らしい完璧な娯楽作品だ!
こんなにも面白い映画はそうない
特にエイリアンの惑星に着いてからの中盤以降はもう息をするのを忘れるほどの集中力で観てしまう

派手なアクションが目を引くが丁寧な演出がスリルを盛り上げているのが秀逸
例えばリプリーがニュートをベッドに寝かしつける時にオレンジ色のヒーターの光を使い寒色ばかりの本作の中で唯一温かみを出している
これが次のフェイスハガーの出現に活きる訳だ
このような計算が随所にありキャメロン監督の腕の確かさが痛感される

特別版の追加シーンに三輪車に乗る子供のシーンがある
そうシャイニングのオマージュ
これから密室で起こる惨劇を予告するものだけど
これはさすがにやり過ぎ
しかしこれ以外は追加シーンは復活させて妥当なものばかりと思う

特筆したいのは音響効果
勿論、音楽もよいのだが、評価したいのは効果音の的確な使い方だ
例えば接近探知機のビーコンが次第に近づくそのサスペンスを盛り上げる使い方は特に優れているところだ
ニュートの位置探知シーンも同様だ

そして一番は各効果音のサラウンドでの音場表現の力の入れ方だ
5.1chサラウンドの効果を最大限に活かしている
左右からエイリアンの迫る音、飛び交う銃声、物が吹き飛び壊れて転がっていく金属音
それらが縦横無尽に動き回り、音場の在るべき位置で定位する
これが本作のサスペンスとスリルを大幅にパワーアップしているのだ
作品世界への没入感がまるで違う
未だに30年以上たった今日でもこれを上回るサラウンド効果を駆使した作品はそうないのではと思う
本作の本当の完全版は5.1chサラウンドで観賞する事だと思う
それでなければ本作の真の魅力を何割も割り引いて観ているのだから損をしていると思って良い

なるほどキャメロン監督は本作より更に上を行くためにアバターで3Dに取り組んだ訳だ

あき240