劇場公開日 2013年5月18日

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「ずっと三馬鹿を観ていたくなる作品。」きっと、うまくいく Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ずっと三馬鹿を観ていたくなる作品。

2014年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

非常に良かった。

笑いあり、泣きあり。
そして歌と踊りあり。
最高でした。

基本は馬鹿な学生生活を描いたコメディ。
ですが、彼らの学生生活から苛烈な競争と家族の期待・人生を背負わされた若者の哀しい生き様も同時に描かれています。

競争を推奨し過ぎる社会、競争から外れた者を省みない社会。
成長という利点のみが注目される中で篩から落とされた者達も同じ人間であることが忘れられてしまう。
そんな社会の中で単一ではない生き方を提示する『自分が好きなように生きてみてもいいんじゃないか』。
社会が、周りが望む生き方をしなくても「きっと、うまくいく」と
背中を押しているのが本作と言えます。

10年前の過去と現在が並行的に進行する作りは細かい設定や人物/イベントの登場順番がキチンと考えられており観ていて飽きない。
ググッと惹きこまれます。

惜しむらくは潜在的な差別と未だ残る無神経な部分。
競争の弊害を描こうとするあまり、競争に熱心な人物を過度に貶める感じがあり若干の嫌悪感がありました。
或る登場人物が他国出身で言語に弱い設定は不要では。。

あと或る単語をネタとして使っているのですが。
昨今耳にするインドの現状を考慮すると、こんな軽々しく笑いのネタにするような感じではないのでは。
言いたくないですが或る犯罪に対する意識が低いのでは、と思わざるを得ない作りにはなっていました。

とは言え、上映時間170分ありますが体感時間はあっという間。
もっと、もっと三馬鹿を観ていたい。
そんな風に思う作品でした。

オススメです。

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Opportunity Cost