逆光線

劇場公開日:

解説

「太陽の季節」「狂った果実(1956)」に続く“太陽の季節シリーズ”の第三篇。今回はその女性版である。岩橋邦枝の原作“逆光線”“熱帯樹”から「しあわせはどこに」の池田一朗が脚色、「太陽の季節」の古川卓巳が監督した。撮影担当は「志津野一平 謎の金塊」の姫田真佐久。主な出演者は「狂った果実(1956)」の北原三枝、「おんな船頭唄」の安井昌二、「燃ゆる黒帯 花の高校生」の青山恭二、木室郁子、「しあわせはどこに」の二本柳寛、ほかに渡辺美佐子、香月美奈子、泉桂子の新人群、信欣三、高野由美のベテランなど。

1956年製作/91分/日本
配給:日活
劇場公開日:1956年8月14日

ストーリー

女子大生芳田玲子は恋人の文大生真木との恋愛に積極性を示す他、彼の子供会にも熱意を持つ行動派の娘。同じ寮の級友恵子はバーで働いた金を文大生の恋人白井との結婚資金に積立てるチャッカリ型。ある日、子供会に級友元子の恋人寺村が来る。ハンサムでアクロバットの巧い彼は子供達に大人気。だが真木は不気嫌である。玲子は恵子の酒場で寺村に会い、急速に親しくなる。この頃、玲子の新アルバイトは中学生石本直彦の家庭教師。船会社の重役である父親博彦は彼女の若さに自らの失ったものを感じ、惹かれて行く。寮でパーティのあった夜、玲子と寺村の踊りは注目を集める。その晩、結婚を申込む真木に玲子は愛情を縛られたくないと拒絶する。玲子は石本家に泊った夜、博彦と結びついた。だが責任を感じる彼に玲子は共犯よ、と言い切った。恵子が不用意に口をすべらしたことから元子は玲子に寺村との仲を詰問するが、玲子は彼が綺麗だから好きなだけだと言う。やがて元子は寺村と結婚すると寮を出た。級友の光枝も、恋人伊原と婚約を発表。そのパーティで真木は叉もや玲子に結婚を迫る。こうした真木に玲子はイヤ気がさして来た。夏休み、玲子は石本家の人達と蓼科へ行く。やがて子供らを引率して来た真木は石本の膝に顔をうずめる玲子の姿を見た。真木の痛罵に、玲子は貞節とは個人を愛することかと言い返す。だが父と玲子の抱擁を見た直彦は、探しにきた二人の自動車にとびこみ自殺を計る。何も知らぬ澄江夫人の前、重傷を負った直彦の枕頭に立った玲子の手に、直彦は思いきり噛みついた。自分を一番愛してくれたのは直彦のような気がすると言い残し、玲子は今は博彦にも別れを告げた。子供会のファイアの跡。足をとめた彼女は衣服を脱ぎすて、全裸のまま湖に走りこむと、我武者羅に泳いで行った。

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