初恋カナリヤ娘

劇場公開日:

解説

水の江滝子の第一回プロデュース作品で、「お月様には悪いけど」の柳沢類寿が脚本を書き、「紅椿」の吉村廉が監督する。撮影は「学生心中」の中尾利太郎、音楽は清水保雄の担当である。出演者は新人の神楽坂浮子、「陽気な天国」の丹下キヨ子、フランキー堺、「地獄の花束」の有島一郎、「かくて夢あり」の小林桂樹など。

1955年製作/58分/日本
原題:The Canary
配給:日活
劇場公開日:1955年1月8日

ストーリー

深夜巡回のお巡りさんの目をかすめて、こっそりと物かげから現われた黒服の男は、大型のカバンを抱えて「トナリ荘」というアパートに入って行った。やがて朝が来る。このアパートの表に面した街角に「まどか小鳥店」があり、ここの一人娘ハル子は歌が大好きで、アパートに住むキャバレーのバンド部員信吉に紹介してもらって歌手になろうと大張り切りである。だが父親金八はこれに大反対で、特にハル子が信吉やその同室のフラ吉と附き合うことが気に入らない。一方鼻の下の長いフラ吉は昨日越して来た中年婦人キヨに近づき、散々こき使われた揚句、彼女をバンドマスターに紹介することを受け合った。キヨがナイトクラブ「セラヴィ」に姿を現わした時、丁度小鳥の餌の入れ替えにやって来た金八に会ってハット驚き合った。実はキヨは金八の妻、ハル子の母親であり、ハル子が生れると直ぐ家を飛び出し歌を唄って渡り歩いていた女だった。キヨはマスターの意にかなって、「セラヴィ」と契約することになったが、心の底で久しく会わない娘をしのんでいた。一方金八は家へ帰ってハル子にそのことを話すと彼女も母親に会いたがるのであった。遂にこの三人が一緒になる時が来た。ハル子もキヨの力添えで歌手になることができ、信吉との仲を認められた。折から「トナリ荘」では写真機盗難事件の犯人が逮捕された。そして例の黒服のカバンを持った男は、実は女の人形を持った腹話術師だったのである。アパートでは金八とキヨ、信吉とハル子の睦じい姿が見られ、それを見たフラ吉は、唯一人残された淋しい気持で銀座の街をフラつきに出るのだった。

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