顔(1960)
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解説

毎日新聞に連載された丹羽文雄の同名小説を、「白子屋駒子」の衣笠貞之助が脚色し、「安珍と清姫」の島耕二が監督した文芸編。撮影も「安珍と清姫」の小原譲治。

ストーリー

羽田空港、君立産業の青年幹部として二年間のアメリカ留学を命じられた田能村耕は、大勢の見送りの中から、小瀬川衿子の姿を求めていた。--耕の父清州は宗教学の権威で、折江は三番目の妻である。病身の彼女の看病に、折江の遠縁に当る衿子が上京した。二カ月前、初めて衿子に会った耕は、激しく心をひかれた。渡米の前夜、清州の打ったゴルフの球をかたづけようとして、耕と衿子は夜の芝生の上で思わず手を触れあった。しかし、耕は愛情をたしかめ合うことなく出発した--。折江が死んだ。折江が耕を育てた時の育児日記が残された。その内容に、衿子は遠い耕をしのんだ。清洲のお伴をして川奈ゴルフ場にやってきた衿子は、足首を捻挫した。ジンフィーズと風呂に酔った衿子は、正体もなく眠りこんだ。その夜、異様な気配に眼ざめた衿子は、清州に挑まれていた。翌朝、こともなげに求婚する清州に、衿子は黙ってうなずいた。すべてを運命にまかす諦らめからだろうか、清州と妻となって耕との関係を絶ちきりたくないという望みからだったろうか。耕にとっては、大きなショックだった。恋人はたちまち義母と息子という関係におきかえられたのだ。帰国してからも、悶々の日が続いた。衿子は、上京してきたデザイナーの友達で未亡人の世津子を耕に紹介した。耕の冷たさがやわらいでくれたらと思ったのだ。しかし、耕に大変興味を感じたらしい世津子の様子に、自分の軽卒さを悔いた。世津子は積極的に耕に近づいた。だが、耕の心は少しも動かなかった。突然、清州が脳溢血で死んだ。清州の遺骨を大谷本廟に納めるため、耕と衿子は京都にやってきた。納骨をすませ浄瑠璃寺の池の畔を連れだって歩く二人。衿子はすべてを告白した。自分以上に苦しみつづけた彼女の真情を知った耕は、力強く彼女を抱きしめた。しかし、二人はこのまま幸せに一緒にとけこむことができるだろうか--。...

スタッフ

監督
脚色
衣笠貞之助
島耕二
原作
丹羽文雄
企画
三輪孝仁
製作
永田雅一
撮影
小原譲治
美術
柴田篤二
音楽
大森盛太郎
録音
橋本国雄
照明
久保田行一

キャスト

作品データ

製作年 1960年
製作国 日本
配給 大映
上映時間 91分

提供:株式会社キネマ旬報社

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