不景気さよなら

解説

「トト」「商船テナシチー」のアルベール・プレジャンが「ル・バル(1931)」のダニエル・ダリューを対手役として「吼えろ!ヴォルガ」と同様に共演する映画で監督は「激情の嵐」「人間廃業」のロバート・シオドマク。原作はフレデリック・コーナーとクルト・シオドマークの二人が書き、台詞はジャック・コンスタンが執筆した。助演者は舞台出のスュザンヌ・デエリーを始めとし、ピトゥート、ヴェルサ、「最後の億万長者」のマルセル・カルパンチェ、レジーヌ・バリー、等の面々。撮影は「アトランティド」のオイゲン・シュフタンがモーリス・フォルステルと協同で担任し、音楽と主題歌はジャン・ルノアールとフランツ・ワックスマンとの二人の手になった。

1934年製作/フランス
原題:La Crise est finie

ストーリー

田舎廻りの小さなレヴュウ団でピアノを弾いているマルセルは一座の女優ニコールと恋仲だった。ニコールはいい腕がありながら一座のスターローラの代役をして腐っていたが或る時ローラが遅刻したので代りに舞台に出たところ、それをローラが怒ったので一座の者はニコールの肩を持ち連袂辞職する。しかも一方支配人は一同の給料を持って姿をくらましたので、一同は困却のドン底に突き落された。だが一座の年増女優オルガは皆にパリで一旗あげる事を提議する。しかしパリに着いてから彼等は仲々契約が見つからず金を使い果し、やっと辿りついた所がエリゼ・クリシーという小さな劇場で、しかもこれは五年以来閉鎖されていて道具類は賃貸されているという始末である。だが、この劇場の女番人が一座のアレックスという二枚目に参った事から、彼等はこの劇場を根城として一旗あげる事となった。そしてマルセルが「不景気さよなら」という歌の作曲をした。それから一座の者は元気を出して、道具、書割衣装ととにかく蓋をあけるに必要なものはいっさい揃えた。だがニコールが彼女に懸想するピアノ商人に肱鉱を食わせたことから当てが外れ、ピアノ屋は仕返しに芝居を映画に貸そうと計画する。しかし、この企みも一同は幸いにして切抜けた。そしていよいよ初日の晩となったところ、ここで再び災難が突発、ニコールは商人に対する暴行罪で警察に引張られた劇場の前は客で一杯である。やがてニコールも嫌疑晴れて戻って来た。幕は上った。非常な成功である。そして主題歌の「不景気さよなら」は舞台から、観客席へ、更にパリ中へと流れて行った。マルセルとニコールとは成功裡に結婚することが出来た。

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