モンテカルロ物語

解説

マルセロ・ジロージとディーノ・リージの原作より「愛情物語」のサミュエル・A・テイラーが脚本を書き同じくテイラーが監督したコメディ。撮影監督はロバート・モレッティ、音楽は「ドイツ零年」のレンツォ・ロッセリーニ、主演は「屋根」の監督で「明日では遅すぎる」など俳優でも度々出演するヴィットリオ・デ・シーカ、「無頼の谷」のマルレーネ・ディートリッヒ、ブロードウェイの新人ナタリー・トランディ(一九四〇年生れ)、「ピクニック」のアーサー・オコンネル。

1957年製作/イタリア
原題:The Montecarlo Story

ストーリー

モンテカルロの賭博場。そこに立入りするディノ伯爵(ヴィットリオ・デ・シーカ)は、生れついての勝負好きのため財産をすっかり失い、衣裳と賭博でとったヨットが全財産だった。伯爵の元の雇人たちは彼を愛し、毎晩のように何千フランも立替えてカジノで遊ばせてやっていた。しかしその借金が一万ポンドに達したので、流石の債権者たちも考えねばならなくなった。伯爵が金持の女を捜すことが一番いい。ホテルのロビーには、債権者達が選んだ候補者は沢山いたが誰も伯爵のお気に召さない。その時ホテルに入って来たのが侯爵夫人マリア(マルレーネ・ディートリッヒ)だった。マリアも莫大な亡夫の遺産を賭事で失くしてしまい、大金持をみつけて博奕の損を取戻すためモンテカルロへやって来たのだ。とはしらぬ伯爵は熱心に求愛をはじめる。やがて二人は結婚する迄にこぎつけたが、その途端お互に無一文なのが判明した。二人の勝負師は心を残しながらも別れざるを得なかった。その後、アメリカ人ヒンクリー氏(アーサー・オコンネル)が娘ジェーン(ナタリー・トランディ)を連れてここにやって来た。やがてヒンクリー氏はマリアに、ジェーンは伯爵に心を動かしはじめた。マリアが一文無しの賭博師と告白してもヒンクリー氏の愛情は強く、到々マリアは結婚の申込みを受け入れた。一方、ジェーンはマリアを失った伯爵を慰めていたが、その時彼はジェーンが十九という言葉からルーレットの方式をみつけ出し勇躍賭博場に向かった。伯爵は勝ちに勝った。それがジェーンが十八と聞くや今度は負け出し、彼の雇人たちはあわてて伯爵を連れ出した。借金はすっかり払った。しかし伯爵は元気なく、永久に勝負事をやめてナポリに帰る決心をした。ヒンクリー父娘とマリアをのせたヨットがアメリカに向けて出発、伯爵の船“希望号”も同時にモンテカルロの防波堤にさしかかる。それをみつめていたマリアはやはり行けないと云い出した。様子を察したヒンクリー氏はヨットを希望号の船腹につけた。外海に出て行くヨットを見送って希望号は、モンテカルロへと船首を向けて滑り始めた。

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