襤褸と宝石

劇場公開日:

解説

「巨星ジーグフェルド」「一対二」のウィリアム・パウエルと「春を手さぐる」「処女散歩」のキャロル・ロムバードが主演する映画で、「社長は奥様がお好き」「林檎の頬」のグレゴリー・ラ・カヴァが監督した。原作は米国流行作家エリック・ハッチの小説で作者自ら「オペラは踊る」のモリー・リスキンドと協力脚色したもの。助演者は「コンチネンタル」のアリス・ブレディー、「ミシシッピ」のゲイル・パトリック、「社長は奥様がお好き」のジーン・ディクソン、「幽霊西へ行く」のユージーン・パレット、「本人出現」のアラン・モーブレイ、「恋の歌」のミッシャ・オーアという顔ぶれで、撮影は「春を手さぐる」「姫君海を渡る」のテッド・テズラフの担当である。

1936年製作/94分/アメリカ
原題:My Man Godfray
配給:ユニヴァーサル映画
劇場公開日:1936年12月23日

ストーリー

ニューヨークの富豪ブロツク家の娘コーネリアとアイリーンは少し気が変だった。それは母親のアンジェリカから受けた血統らしく、母親はいつもカーロというジゴロを傍らに置いていた。アイリーンは美貌の持ち主だが、姉のコーネリアには何時も馬鹿にされていた。ある時、パーティーで「屑探し」競技が催されたが、姉妹はルンペンを連れて行って一等を獲ようと、河端のルンペン村へ赴いた。そこには適当な男がいたが、姉娘の横柄な態度に怒ったその男は彼女をごみ箱に突き倒した。怒って彼女が去ると妹娘は、姉が突き倒されたのをひどく悦んだ。彼女は始終姉にいじめらているからである。それを聞くとそのルンペンは妹娘を気の毒がり、彼女に一等を獲させようとその場に伴われた。アイリーンはそのルンペンのお陰で勝った。そのお礼に彼女は彼に金をやり、明日から召使に雇うと約束した。こうしてゴッドフレイはブロック家の召使となった。身なりを整えるとゴッドフレイは立派な男だ。アイリーンは彼に想いを寄せる。女中のモリイも密かに彼を想う。ところがある日、ブロック家のお茶の会でゴッドフレイはグレイという客に顔を見られ、翌日グレイと会見する約束をさせられた。グレイは彼の友人であったが、その場をつくろうために、ゴッドフレイは以前の彼の召使で妻と5人の子供があるのだと嘘吐いた。が実はゴッドフレイはボストンの名家パーク家の次男で、結婚に失敗してルンペン村に世を避けていたのであった。コーネリアはゴッドフレイが彼女を軽蔑しているのを怒り、真珠の首飾りを彼の寝床の間に隠し、彼を泥棒にしようとした。ところが警官が調べに来ると首飾りはどこにもなかった。この不体裁を糊塗するためと、妹娘はゴッドフレイに妻子ありと聞いて悲観したために、姉妹は欧州漫遊へ赴いた。姉妹が帰米した頃、ブロック家は左前であった。遂にブロック氏が妻と姉妹とに破産した、と白状した時、ゴッドフレイはブロック氏名義で相場をして儲けた金を提供した。それは首飾りをグレイに預けて金を借りたのだった。首飾りを返されてコーネリアは恥じた。ゴッドフレイは辞職して去った。アイリーンは後を追った。ルンペン村には「屑溜」と呼ぶカフェが出来ていた。ゴッドフレイはその支配人でルンペン仲間はそこで働いているのだ。アイリーンは治安判事を連れて来て、ゴッドフレイには否応言わせず結婚した。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

4.5ロマンスコメディの佳作

2023年9月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この映画、テンポ良く、そしてとっても楽しいロマンス・コメディ映画😄💕
邦題がとても上手く付けられていると思う🙂

ウィリアム・パウエル演じる理知的な浮浪者、そして彼に惚れてしまう富豪のわがまま娘=キャロル・ロンバード、そして彼女の姉を演じたゲイル・パトリックなど多彩で個性的な登場人物たちによって展開されるドラマが楽しい🤗

本作は「死ぬまでに観たい映画1001本」に選ばれているので観終わってから、1001本映画本を読んでみた。
すると、母親には自宅に同居している「若いツバメ男」がいるのだが、日本公開当時は映倫規定で「弟分」と表示されていたようだが、今回レンタルしてきたDVDの日本語字幕は思いっきり【母親のヒモ】と表記されている🤣笑

上流階級へのチクリと風刺するような感覚もあり、とてもナイスな映画であった🙂✌️

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たいちぃ
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