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4.5ドロシー・アーズナー監督の楽しい恋愛映画

2022年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞。

ドロシー・アーズナー監督作品を観るのは7作目。
本作は、クローデット・コルベールとフレドリック・マーチによる喜劇的でもある楽しい恋愛映画。
ジンジャー・ロジャースが超脇役として出演しているが、彼女が殆どセリフも無く、「頭の弱い女」を演じていたのが笑える…(笑)

ある会社の経営者スタンフォード(フレドリック・マーチ)と彼の優秀な秘書ジュリア(クローデット・コルベール)は仕事上のツーカーの仲。
だが、実はお互いに好意は持っているものの、恋愛へは発展しない。
それでもダンスホールで二人が踊る姿は親密に見えて、「(彼女を好きな男が)“殺すぞ”って顔で二人を見ているぞ…」とスタンフォードが言うのは笑える。

少し年輩男の恋人ドリスが高級レストランで「キャビアって何?」などとアホのような質問をするのだが、この女性がジンジャー・ロジャース。
セリフが少ないだけでも気の毒なのに、ちょっとだけあるセリフがこれ…(^^;

スタンフォード氏と親密に見えた秘書ジュリアは、彼女を好きなフィリップ(モンロー・オーズリー)と突然結婚。ジュリアは秘書をクビにされる。
そして、年月が経ち、ジュリアの夫フィリップがシルク投資で大損。しかも自分の金ではなく、スタンフォード氏などから預かっていた証拠金など他人の金。
夫が刑務所送りになるのを何とかしようとジュリアは、スタンフォードに金のお願いをして、小切手を受け取る。
ジュリアの夫は「小切手をタダで渡す男なんて居ない!スタンフォードに身体を売ったな!」と妻を疑う夫は、スタンフォード邸に行き、スタンフォードに銃を向ける……となかなか凄い展開。

このドロシー・アーズナー監督作も、見事で楽しい映画であった。

特集上映の序盤で『恋に踊る』を観たことで「この監督は全部観たい」となって、今回のシネマヴェーラ特集上映で上映されたドロシー・アーズナー監督作品は『血と砂』(ノンクレジットで監督)含めて、全て鑑賞した。

ドロシー・アーズナー監督は、今後も機会があれば(一度観た映画でも)観たい監督の一人となった。

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たいちぃ