劇場公開日 2013年11月1日

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「差別に負けない強いこころ」42 世界を変えた男 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0差別に負けない強いこころ

2022年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2013年(アメリカ)監督:脚本:ブライアン・ヘルゲランド

日本に来るメジャー・リーガーには黒人が多くいます。
ですから大リーガーに黒人がはじめてなったのが1947年のことで、
その第一号の選手がこの映画の主人公のジャッキー・ロビンソンだと知って驚きました。
それ以前の大リーガー400人はすべて白人だったとのことです。
スタンドを埋め尽くす観衆もすべて白人だったそうです。
その中にただ1人の黒人観客が妻のレイチェルでした。

ジャッキー・ロビンソンへの野次。
誹謗中傷の言葉は、相手チームの監督からも、スタンドからも激しくて、本当に聞き苦しかったです。
ジャッキーに耐え難い屈辱を与え我慢を強いる・・・胸塞がれました。
でもジャッキーはそれをプレーでお返し!!
脚の速さはピカイチです。
そのプレーで白人少年ですら真似をするほどの人気者になりました。
差別の言葉より、プレーへの喝采を胸に刻んだのでしょうね。
今は亡きチャドウィック・ボーズマンの出世作です。
ブルックリン・ドジャース(ロサンゼルス・ドジャースの前身)の、
ゼネラル・マネージャーのブランチ・リッキー役をハリソン・フォードが
人情味たっぷりに演じています。
髪が薄くて年老いていて、笑顔が似ているけれどまさか!と思ったら
ご本人でした。

本当に頭の良い人だったらしく、プレー中に野次に切れて怒りを見せることはなかったけれど、
キング牧師の公民権運動にも関わり続けて、黒人相手の銀行を設立したり起業家としても
優秀でした。
奥さんも大学で看護学を学び教鞭に立つほどの才女だったのですから、
本当に知的な夫婦だったのですね。
ドジャースで付けた背番号42が大リーグの全球団の永久欠番となり、
4月15日はジャッキーのデビュー戦の日だったので、「ジャッキー・ロビンソンデー」として、
毎年すべての選手や監督・コーチが「42」の背番号をつけてプレーをする。
野球選手としてこれ以上名誉なことはありませんね。

過去鑑賞

琥珀糖
caduceusさんのコメント
2023年6月17日

ありがとうございます。昔の話のようで、戦後のつい最近まで、黒人は一緒にシャワーも浴びれなかった訳ですから、なかなか差別がなくならないのは当たり前かもしれませんね。ドリームもいい映画でした。
日ハムはいいチームですね。ちなみに私は赤いチームのファンです。

caduceus
KENZO一級建築士事務所さんのコメント
2023年5月15日

 琥珀糖さんへ
たくさんの共感とコメントをありがとうございました。
別の映画の件で恐縮ですが、「サラの鍵」については映画での3度の号泣の後、原作本を手に入れて4度目の号泣。
近々、戦時下での過酷な“選択”という意味では同じ匂いを感じる「ソフィーの選択」を再鑑賞する予定です。
今後共、映画.コムでのお付き合いの程、宜しくお願いいたします。

KENZO一級建築士事務所