劇場公開日 2013年4月20日

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「会わなくなった友達へ」ペタル ダンス ao-kさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0会わなくなった友達へ

2014年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

会わなくなった友達がいる。喧嘩した訳でも、仲違いした訳でもなく、いつの間にか疎遠になった友。恐らく誰にでもそのような友人はいるのではないだろうか?

この「ペタルダンス」という作品は自殺未遂を起した大学時代の友人に会いにいく女性たちの物語。「tokyo.sora」「好きだ、」の石川寛監督作品ということもあり、物語はこれといった出来事が起こる訳でもなく淡々と進む。映画に非日常感を求める人には退屈な映画に映るだろうが、だがそこがいい。ずっと会っていなかった友人に久々に会ったらどんな顔をするだろう?どんな話をするだろう?そんな想像力をかき立てられるのだ。

この作品を見て共感せざるを得ないのは疎遠になった友人への思いである。映画とは違い疎遠になった友人に会う機会はなかなか訪れないし、それどころか、その友人が今どこで何をしているのかさえ分からないのが現実だ。だからこそ、物語の最後で忽那汐里演じる原木のポツリと呟く一言が会えなくなった友人への私たちの思いを代弁し、小さな希望となって心に静かな余韻を残すのだ。

Ao-aO