劇場公開日 2012年1月7日

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「刺激十分、おつりが来ます」哀しき獣 トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5刺激十分、おつりが来ます

2012年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

難しい

中国に住む朝鮮族が、韓国に密航して依頼された殺人を犯す…。
原題は「黄海」。これでは何も分からない、想像もできないが、邦題は主人公の置かれた状況をうまく説明し、それだけで見に行く気にさせられる。(その手で失敗したのが、連続投稿してる「無言歌」です(笑))

いろいろ韓国映画は見ているつもりだが、この作品については監督、キャストともまったく知らない人ばかり。
バイオレンスとカーチェースのアクション場面は刺激十分。見応えがあり、この手が好きな人は韓国映画ということを抜きにしても見に行くことをオススメする。

肝心の物語だが、主人公が殺人の依頼を受ける理由や背景説明が不十分で最後まで、ストンと落ちるものがなかった。
中国におけるマイノリティーの朝鮮族が“母国”に行ったとしても野良犬のように扱われる、という日本人にはなじみのないエピソードを描いているのには成功している。

その野良犬=哀しき獣の生き様は十二分に映像として描かれているので合格点は与えたい。

町谷東光