劇場公開日 2013年6月14日

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「華麗なるディカプー」華麗なるギャツビー ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0華麗なるディカプー

2013年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

監督バズ・ラーマン!と聞くと何故か身構えてしまうのは一体何なんでしょうか。あ、自分的にですけども。
地雷監督って訳ではないのだけども、ローランド・エメリッヒとかマイケル・ベイとかの、あの監督近辺に通ずる、何と言うかかんと言うか。
多分ね、大掛かりでド派手な演出というパブリックイメージだけで以ってそう思ってしまってるんですね、自分。
前作『オーストラリア』も嫌いじゃないし『ムーラン・ルージュ』も悪くなかったのだけども。
一言で言うと「少しばかり鬱陶しい作風」とでもいうか。めっちゃ失礼ですけどw

ま、でもあれですよ。凄い良かったです。『華麗なるギャツビー』。
全く内容を知らずに鑑賞したんですけども、どうもフィッツジェラルドの原作にほぼ忠実ということらしく、ああ、通りで何となく昔の人が書いたお話っぽいなあという。
どっか人間性ねじ曲がってるキャラクターが出てきて豪華絢爛!となると昔っぽいという勝手なイメージを持っておりますw(酷いイメージだけど)

で、今回もバズ・ラーマン節全開に豪華絢爛なんですけども、実はそこは物語の本懐というか、真ん中には位置していなくて、「結構なストーカー気質をお持ちの主人公ギャツビーが経歴詐称しまくって裏稼業に手を染め、大金手にしてかつて恋に落ちた恋人デイジーの自宅の対岸に城を購入して毎週セレブを呼んで飲めや歌えやのバカ騒ぎをやらかし、で、このバカ騒ぎは実はデイジーの気を惹く為であって、そして再びの邂逅から結婚しちゃってたデイジーをその旦那から略奪せしめるまでの壮大な一大プラン」という、何だか成功しがたい計画立てて一人暴走しちゃってる男の半生を彼の唯一の友人ニックのモノローグで語られていくという、まあそういうお話です。

最近のディカプーさんはこういうイタめの役やらせると最高ですな。『ジャンゴ』然り『シャッターアイランド』然り。トビー・マグワイアと二人で芸達者なベビーフェイス俳優、夢の競演ですよ。
女性陣も男性に負けず劣らず。キャリー・マリガンもエリザベス・デビッキも溜息が出るほど綺麗だったし。

グレートであり華麗なるディカプーさん劇場でした。

ロロ・トマシ