Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち
劇場公開日2012年2月25日時を超えて私たちの傍にあるピナの華麗で仄かな運動
果たしてこれはドキュメンタリーなのだろうか。いや、事実に反しているとか勝手な作り込みがあるとかいうのではない。09年に亡くなったドイツの代表的な舞踏家であり演出家のピナ・バウシュについて、ビム・ベンダースが3Dで作ったこのドキュメンタリーは、舞台の上にあらゆる偶然や現実を紛れ込ませたピナの舞踏の精神に限りなく近づいた映画と言えるように思う。フィクションでもドキュメンタリーでもなく、魂の現実に向き合った映画。
そこでは彼女の舞踏団の代表作3本が解体され再構成される。かつての舞台、現在の舞台も接合される。3Dカメラは時には客席にあって全体を眺め、時には舞台上にあって間近からダンサーたちに寄り添う。そしてダンサーたちも観客になり、自分たちの舞台を眺める。そこにあることと遠くから眺めることが無媒介に接続され、現実の時間と空間がピナ・バウシュの時間と空間として変換されていくのである。
つまり、エルビス・プレスリー同様ピナもまた生きていると、この映画は語るわけだ。人間の身体の躍動を、水や椅子など様々な装置をその脇に置くことで制限し、装置と人間との間に生まれる空気の流れのようなものを呼び寄せようとしているかに見えるピナの舞台の、その空気の華麗で仄かな運動を、この映画は映し出そうとしている。そのための3D。時を超えて、それは私たちの傍にある。でも触れない。魂の触れ合いがあるだけなのだ。そこにピナがいる。
(樋口泰人)
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インタビュー:Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち
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フォトギャラリー:Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち
映画レビュー:Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち
- 平均評価
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4.5 (全4件)
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2Dでももう一度 本当に美しい映画。ピナ・バウシュの生き様や独創性を十分に感じられ、また、ヴェンダースのピナ・バウシュとダンスへの愛も感じられた。 ただ、3Dで見たので、画面が暗く、色も死んでいたことは否めなかっ... ...続きを読む
cinedaiさん 2012年5月16日 評価:4.0
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新しい体験 ヴェンダースが3Dにするということは?と思って観ました。そして、これは「鑑賞」というより「体験」だと感じました。恥ずかしながらピナ・バウシュは知りませんでしたが、知った今、言葉でレビューを書くこ... ...続きを読む
dekatterさん 2012年3月9日 評価:4.0
このレビューに共感した/0人 -
極上の色彩と引き換えの、息を呑む表現 実に美しい映画です。 3Dで見ると、トレイラーの映像が伝えられる魅力がほんの僅かに過ぎないと解ります。ぜひ劇場で「体験」なさってください。「なんであんなことをするんだろう」なんて解釈をぬきに、見... ...続きを読む
snowiecanさん 2012年2月26日 評価:4.0
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