劇場公開日 2007年3月3日

「私は何を見ていたのだろうか?」秒速5センチメートル 皆友さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0私は何を見ていたのだろうか?

2017年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

とあるレビューで「最新作(君の名は。)には新海監督らしさがない」という発言があった。本当にそうなのか? という疑問を持ったところでDVDを借りてきた。結果としては後悔している。
この話は三部構成で、節目で止めながら思ったことを書いていたのだが、この映画のような、あまりに独りよがりな駄文にしかならなかったので略す。

全体として。

この作品の視聴者に待ち受けているのは、四十分以上にわたるしょうもない独白、そして最後のご褒美が山崎まさよしである。つまり、この作品はラジオドラマとMVである。映画ではない。それでも映画というジャンルにある以上、映画として書評する。

書きたいものを書くのは作者の勝手である。しかし、伝え方には気を付けなくてはいけないのではないか? 作品のテーマがはっきりしてるのに、程度を越えた疲労感でいっぱいなのは、伝え方の悪さに他ならないのでは、と思う。

もう少し落ち着いて、全体を俯瞰して、把握しやすいストーリーテリングをしてほしい。曲、モチーフ、絵に頼り切ってあとは受け手に丸投げというのは、見てくれる視聴者に失礼ではないだろうか?

少なくとも、激しく切り替わる絵を減らし、独白を減らし、独りよがりな風体を改め、決めるところをしゃんと決めてくれたら、もっと見やすくなると私は思う。

十年前の作品だから、という言い訳も出来るだろうが、十年後の作品を見た身としては、こういう作風あっての監督なのだ、と言わざるを得ない。非常に残念である。映画未満に対しては2もつけられないのだ。

彼の未来の作品に対して、期待が持てるだろうか。そんな不安を抱えながら、いい加減このレビューは〆たい。

最後に警告。映画を見たい方はこの作品の視聴を控えるべきである。

皆友
しゅがーさんのコメント
2017年6月4日

絵が綺麗、音楽が良かった。あれ、でも何だったんだろう...と思っていましたが独白という言葉がしっくりきました。

しゅがー