「ダウニーの即ギレ度が中途半端」デュー・デート　出産まであと5日！史上最悪のアメリカ横断　マスター＠だんだんさんの映画レビュー（感想・評価）

ロバート・ダウニー・Jr.演じるピーターが次から次と運悪くトラブルに巻き込まれるのだが、その巻き込まれ方にやや強引なところがある。かといってハチャメチャかといえば、トラブルの内容そのものが中途半端だ。
大筋は妻のお産に間に合うかどうかで、おそらく間に合うだろうと想像がつくから、最後はどうなるんだろうという昂揚感がない。ピーターとイーサンの関係にしても同様で、グランドキャニオンのシーンが精一杯の見せ場。
笑いのなかにもミステリアスな展開で先を読ませず、目一杯弓を引き絞ったところでぷっつり糸を切って見せた同じスタッフの前回作「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」に比べると物足りない。ギャグも下ネタ中心で芸がない。
ムカつくぐらい空気が読めないイーサンを演じたザック・ガリフィアナキスはいいが、ロバート・ダウニー・Jr.を存分に使い切ったとは言えず、もっと無分別にキレる役どころにしてほしかった。
冒頭でピーターが見た夢が正夢になるというオチはいい。