劇場公開日 2009年8月29日

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「韓流だ西部劇だと侮るなかれ、荒削りだが面白い!!」グッド・バッド・ウィアード 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5韓流だ西部劇だと侮るなかれ、荒削りだが面白い!!

2009年9月4日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

『続・夕陽のガンマン』を韓国風に料理したら、
やたらめったら元気な映画が出来上がった。

まず主要キャストが役を楽しんでいる感じが良い。
チョン・ウソンの見事な銃捌きやイ・ビョンホンの狂いっぷり
も良いが、姑息で間抜けで憎めないキャラを演じるソン・ガンホが流石の貫禄だ。

アナログにこだわったアクションシーンの迫力も予想以上。
冒頭の列車襲撃シーンにもワクワクしたが、何よりクライマックスの広大な砂漠で展開するチェイスシーンが凄い、もの凄い!!
宝の地図を持つ男を追い、軍隊と軍隊と馬賊と一匹狼の賞金稼ぎが入り乱れて戦闘するこのシーンは、砂漠という何もない空間が舞台である故、アクションも小細工無しのド直球。
人が吹っ飛び、馬が吹っ飛び、車が破裂し、爆炎と土煙がスクリーンを覆い尽くす。説明不要のこの高揚感、もう最高である。

残念なのは物語の薄さ。軽いどんでん返しもあるけど、ドラマよりドンパチに比重を置いた感は拭えず、物語のテンポも今ひとつ。
せっかくの魅力的なキャラクター逹も、もっともっと掘り下げてほしかった。

だがこの荒削りな面白さ、見逃すには勿体無い。
アクション映画好きには全力でオススメしたい一本。

浮遊きびなご