ウェディング・ベルを鳴らせ! : 新作映画評論

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映画

ウェディング・ベルを鳴らせ!

劇場公開日 2009年4月25日
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ウェディング・ベルを鳴らせ! 4月25日よりシネマライズほかにてロードショー

クストリッツァが見せたスラップスティック・コメディへの愛着

動物、乗り物、奇妙なガジェット、強烈なキャラクター、弾けるバルカン・サウンド。クストリッツァの新作は、この監督ならではのテイスト満載で、息つく間もなくラストまで爆走していくテンションの高いコメディだ。

通過儀礼をテーマにしたおとぎ話を思わせるストーリーはシンプルだが、そこには現代社会に対する視点がさり気なく盛り込まれている。村で教会やイコンを修復し、鐘を鋳造する祖父と、都会で世界貿易センタービルの建造を企むマフィアのボスの間には、ローカリズムとグローバリズムの対置がある。ツァーネが、テレビで見た「タクシードライバー」をなぞるようにヤスナを救出する展開は、70年代のアメリカ映画へのオマージュになっている。

しかし、この映画で最も際立つのは、スラップスティック・コメディに対する愛着だ。サーカスの大砲から放たれた人間砲弾は、重力に逆らって空を飛び続ける。地上では、村と都会に分かれて、祖父と隣人のボサと都会の役人、ツァーネとヤスナとマフィアのボスというふたつの三角関係が、シーソーのような運動を繰り返す。ロープで宙吊りになった祖父とツァーネは女たちに助けられ、役人とマフィアのボスは落とし穴に吸い込まれていくのだ。

大場正明

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ABOUT THE MOVIE

  • ウェディング・ベルを鳴らせ! 画像2 [拡大画像]
  • ウェディング・ベルを鳴らせ!
  • 「パパは、出張中!」「アンダーグラウンド」で2度のカンヌ映画祭パルムドールに輝く巨匠エミール・クストリッツァによるラブコメディ。セルビアの農村でのどかに暮らす少年ツァーネは、余命をわずかと悟った祖父との約束を守るため、都会の街へ花嫁探しに出かける。そこでツァーネは、可憐な美女ヤスナに一目ぼれし、あらゆる手でヤスナを振り向かせようとするのだが……。
  • 原題:
    Promets Moi
    監督:
    エミール・クストリッツァ
    製作:
    オリビエ・デルボスク、マルク・ミソニエ、マーヤ・クストリッツァ、エミール・クストリッツァ
    脚本:
    エミール・クストリッツァランコ・ボジッチ
    原案:
    ラーデ・マルコビッチ
    撮影:
    ミロラド・グルシツァ
    美術:
    ラドワン・マルコビッチ
    編集:
    スベトリク・ミーチャ・ザイツ
    音楽:
    ストリボル・クストリッツァ
    出演:
    ウロシュ・ミロバノビッチ、マリヤ・ペトロニイェビッチ、アレクサンダル・ベルチェック、ミキ・マノイロビッチ、リリャナ・ブラゴイェビッチ、イワン・マクシモビッチ、コサンカ・ジェーキッチ、ストリボル・クストリッツァ、ブラダン・ミロイェビッチ
    製作国:
    2007年セルビア・フランス合作映画
    上映時間:
    2時間7分
    配給:
    デスペラード、日活
  • 4月25日よりシネマライズほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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