ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー : 新作映画評論

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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

劇場公開日 2009年1月9日
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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー 1月9日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー

なんといってもレッドの愛嬌。60年代B級映画のヒーローを思わせる

ハルクやX-メンにはあまり興味をもてない私だが、ヘルボーイだけは例外だ。

ハリー・ポッターやホビット族の冒険にもときおり白けてしまう私だが、ヘルボーイには点数が甘くなる。

理由は、はっきりしている。なにしろ、ロン・パールマン演じるレッドことヘルボーイには繊細さとユーモアが備わっている。なおかつレッドは古くさい。「古拙」という死語を使いたくなるほどダシの効いた味を出す。

「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」の大枠は、「超能力者の飛び交う冒険ファンタジー」だ。トールキンの世界から借りてきたような妖精族の王子が人類の強欲に絶望し、古代の無敵ロボット軍団を呼び起こそうとする。それを食い止めるのが、レッドやブルーやリズといった超能力者たちの任務だ。

まあ、筋書はどうでもよい。私の注目点は監督デル・トロの庖丁さばきだ。たとえばレッドは、大暴れをしたあと、いたずらを見つけられた犬のような表情になる。ブルーとともにメキシコ産ビールのテカテの缶をつぎつぎと空けながらバリー・マニロウの「涙色の微笑」を歌う場面も、馬鹿でおかしくて、しかも胸をきゅんとさせる。いいかえれば、レッドは60年代初めのB級映画のヒーローに似ている。俳優でいえば、リー・マービンやジョージ・ケネディか。ひいきの理由は、これでわかってもらえたはずだ。

芝山幹郎

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