劇場公開日 2009年2月7日

  • 予告編を見る

「フィンチャー流、人生賛歌」ベンジャミン・バトン 数奇な人生 ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0フィンチャー流、人生賛歌

2009年2月7日

泣ける

楽しい

幸せ

あれは私がまだ10代の頃です。
当時、斜に構え、尖がってて、知った風な口を聞く、そんな愚かしい若者でした…
その真っ只中に出逢った映画が『セブン』です。
…ド肝を抜かれました。衝撃でした。自分の社会への反発精神が、全部バカらしく思えました。
それ程の衝撃だったんです…彼の映画との出逢いは。

それからです。本格的に、映画というものに、のめり込んだのは…

私にとって、デビッド・フィンチャーの名は絶対です。
敬愛しております。
特に今回、『セブン』、『ファイト・クラブ』で組んだブラピが主演なら、絶対観ない訳にはいきません。
内容は二の次です。フィンチャー監督が撮った映画なのですから。
絶対、絶対なのです。

セブンでは、デビッド・ミルズ刑事でした。
ファイトクラブでは、タイラー・ダーデン。
今回、僕の出逢った人物は、ベンジャミン・バトンです。
彼について思ったこと、感じたことは沢山あります。
映画手法についても、ストーリーについても…
ですけど、敢えて、ここには書きません。

只、感じたことは、言わせてください。

間違いありません。
傑作です。
私は泣きました。
デビッド・フィンチャーが、私の敬愛する監督だからではありません。
映画を愛する人間なら、絶対観るべき映画だからです。

どうか、どうか…心から映画を愛する方々…

穿った評論精神など持たず、ニュートラルな気持ちで、この映画を楽しんでください。
斜に構えて損をするのは…あなたです。
そして、心底楽しめるのも、またあなたなんです。

映画を、楽しんで下さい。

ロロ・トマシ