劇場公開日 2009年6月27日

  • 予告編を見る

「遂に『ヱヴァ』は『エヴァ』をぶち破った!」ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5遂に『ヱヴァ』は『エヴァ』をぶち破った!

2012年11月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

知的

遂に公開!
『シン・エヴァ』前に、『序』『破』『Q』を一気見再鑑賞。
(レビューはそのままです)

ほぼTVシリーズを踏襲していた『序』同様、今回も基本ストーリーはTVシリーズがベース。
が、新展開・新解釈がちらりほらりと表れ始める。
特に新キャラのマリが登場する冒頭はその象徴だ。

登場人物にも変化が見られた。
無機質少女だったレイはヒトの感情を持ち始め、高飛車で孤高だったアスカは他人との交流に心地良さを感じ始める。
ラスト、使徒に取り込まれたレイを助ける為、ネガティブだったシンジは殻をぶち破る。
大人の都合に振り回される中で、少年少女たちは自分を模索し、必死に運命を切り開く。
出口の見えぬ世界への迷走と悲壮感たっぷりだった『エヴァ』から、まさか乗り越えようとする力強い生へのメッセージを感じるようになるとは!

作画はほとんどが新しく書き起こされ、そのクオリティの高さは格段にレベルアップ。
バトルシーンの躍動感はもはや感動。
ラストの荘厳さは実写映画でもなかなかお目にかかれない。

覚醒し、ヒトの領域を離れたエヴァと共に、『ヱヴァ』も『エヴァ』から離れ、大きく変わり始めた。

予想もつかない今後の展開も楽しみだが、その楽しみを倍増させてくれた『破』の功績は大きい。

近大