チーム・バチスタの栄光 : 映画評論・批評

チーム・バチスタの栄光

劇場公開日2008年2月9日
2008年2月5日更新 2008年2月9日より日劇2ほかにてロードショー

話と映像にひろがりがでた主人公の設定変更

画像1 (C) 2008 映画「チーム・バチスタの栄光」製作委員会

この映画でもっともそそられたのは、海堂尊の原作では男性に設定されているニワカ探偵の主人公・田口公平を、田口公子という若い女性に変えた点だった。いったいどうなるのかと思ったが、意外にも違和感がなく話と映像にひろがりがでた。メスが持てない&外科は全くの素人という心療内科医の公子は観客代表で、彼女がバチスタ手術を学習していくプロセスは観客のそれと重なるのだ。竹内結子が公子をノホホンとした癒し系キャラとして演じていて、裏返せばどこか頼りないということになり、白鳥圭輔登場へのブリッジにもなりえている。田口&白鳥のコミカルさと、ひとりひとりのキャラが立ったチーム・バチスタのシリアスさは相反する要素だが、うまくひとつの流れになっていた。だが欲を言えば、問題の人たちの責任をもう少し明確にしてほしかった。

ベストセラーは読者の数だけイメージがあるから、それを壊さずに映画化するのが難しい。中村義洋監督は手術場面をほどよく押さえて人間ドラマによることで、医療ミステリーのエンタテインメントに仕上げた。ドラマのほとんどが病院内で展開するため、冒頭とラストに付け加えられた映画オリジナルのソフトボールシーンの爽快さが、見終わった時の後味の良さに貢献している。

おかむら良

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